校長だより 7月号 もしもし かめよ かめさんよ せかいの うちに おまえほど

校長だより
7月号
今月号は童謡「ウサギとカメ」を考えてみました。
もしもし かめよ かめさんよ
せかいの うちに おまえほど
あゆみの のろい ものはない
どうして そんなに のろいのか
なんと おっしゃる うさぎさん
そんなら おまえと かけくらべ
むこうの 小山(こやま)の ふもとまで
どちらが さきに かけつくか
みなさんよくご存じの童謡「ウサギとカメ」の一部です。
ウサギさんはカメさんの歩みの遅さをひやかします。何故カメさんに言った
のでしょうか。本当に足が早いという事を証明したかったならチーターやヒ
ョウでも良かったんですね。
それは私が思うに「自己重要感」を充たしたかったのだと思います。自分が
自分として認められる。足が速いねとほめられたい。もう少し言うとアイデ
ンティティの確立なのかも知れません。
でも、ウサギさんはカメさんに勝っていたら自己重要感は充たされたでしょ
うか。きっと満たされることはなかったでしょう。
それに対してカメさんは向こうの山の麓まで駆けっこしようと提案したので
す。この時カメさんはウサギさんが途中で一眠りすると思っていたのでしょ
うか?そんなことは想像し得なかったでしょうね。
何故、カメさんは無謀とも思える挑戦を提案したのでしょうか。
もし、私がカメさんだったらどう言ったかを考えてみました。
「僕はやらないよ。だってカメだもの」と言ったかも。それでもしつこくウ
サギさんが言ってきたら、その時はそれなら向こうの山のふもとまで走ろう
そして、向こうの島まで泳ごうと提案したしたかもしれません。
みんな、一人一人特性があります。有利な特性もあればそうでないものもあ
ります。各自の特性を生かしていけば、自己重要感は充たされていきます。