トーランスと柏における気候の違い

トーランスと柏における気候の違い
松島
弘樹
トーランス市の気候区分は地中海性気候に属しており、一年を通して比較的温暖です。湿度は低く
乾燥している為、日中は 30℃を超えることが何度もありましたが、日本と比べると比較的過ごしやす
く、あまり汗をかくことはありませんでした。朝晩はかなり涼しく、パーカーやカーディガンを羽織
ることが多かったです。このようにあまり暑いということがない為多くの家にはエアコンはなく、天
井にファンがついています。私の第一ホストファミリーである Stojcic 家は海が近いということもあ
り、ファンを使わなくても暑さを感じることはありませんでした。
気温の単位に関して、日本をはじめとする多くの国では国際単位であるセルシウス温度(摂氏℃)
を用いていますが、アメリカやイギリスなどではファーレンハイト温度(華氏°F)が用いられていま
した。ホストファミリーに何回か気温を聞く機会がありましたが、華氏で言われる為わからず、毎回
ネットで摂氏に変換していました。雨に関しては降水量の多い1~3月の冬季でも総降水量が100
mm を上回ることはほとんどなく、7~9 月の夏季にはほとんど雨の降ることはありません。私達が滞在
している間も雨が降ることはありませんでした。トーランス市は比較的乾燥している為、サボテンや
アロエなどの多肉植物が生育していました。また、海が近いせいなのか至るところにヤシの木が生育
しており、トーランス市での街路樹の多くはヤシの木という感想をもちました。乾燥していて雨もあ
まり降らない為、ここ3年は水不足に悩まされています。トーランス滞在中多くの場所を訪れました
が、水の出ていない噴水を何度か見かけました。
トーランスでまず感じたことは、かなり日差しが強いということでした。日中、太陽が出ている間
は眩しすぎてサングラスがないと目を開けられないことが多かったです。日本ではほとんどの人はサ
ングラスを持ち歩くことはなくファッションの一部のようになっていますが、トーランスではサング
ラスを持ち歩くことが当たり前でした。また、日本では男性は日焼け止めをあまり塗るということは
なく、私自身も普段日焼け止めをつけません。しかしトーランスでは男性・女性関係なく皆日焼け止
めをこまめに塗っていました。私は普段、日焼けで皮が剥けることはありませんでしたが、トーラン
ス滞在時、こまめに日焼け止めを塗っていなかったら鼻や両腕、背
中が日焼けで皮が剥けてしまいました。
柏市の気候区分は温暖湿潤気候に属しており、季節風の影響によ
り四季の変化が大きいのが特徴です。夏季は太平洋側からユーラシ
ア大陸側に向かって暖かく湿った季節風が吹くことにより、蒸し暑
くなります。逆に冬季はユーラシア大陸側から太平洋側に向かって
冷たく乾いた季節風が吹くことにより、寒く乾燥します。そしてト
ーランスと柏の最大の気候の違いは台風です。今年のトーランス生
が京都・広島旅行時も台風に遭ってしまい、
大雨の中の観光となり、
あまり良い景色を見ることが出来ませんでした。夏季は気温に関し
てはトーランスと柏では同じくらいでした。トーランス滞在時は暑
いと感じる時は少なく、暑く感じた時も特に暑さに関して不快に感
じることはありませんでした。しかし柏にいる時は常に暑さが頭から離れることはなく、湿度が高い
せいで不快に感じることが多いです。トーランスから帰国後、飛行機から降りてまず感じたことはや
はり日本は蒸し暑いということでした。今までは日本は湿度が高く、雨が多い為、海外の気候がとて
も羨ましく思っていました。しかし今回トーランス市へ行き、水不足の話を聞いているうちに、日本
で不自由なく水を利用できているのも日本特有の気候のおかげだとわかり、今まで嫌いだった日本の
気候を好きになることが出来ました。