栽培に適した土と寄せ植え ~夏の寄せ植えを作ろう

システム園芸科「一日体験入学」2015/7/25
草花の栽培に適した土ってどんなのだろう・・・
栽培する草花によって違いはありますが、栽培に適した土には次のような条件が必要です。
○保水性:植物が吸収する水を保持することができる。
○排水性:土の中の余分な水は地下へ浸透させることができる。
○通気性:根の呼吸に必要な空気が入り込むことができる。
○保肥性:植物が生育に必要な養分を保持することができる。
寄せ植えの材料
プラスチック鉢(3号鉢)
培養土:数種類の用土、肥料などを混ぜ合わせ、植物が生育しやすい土に調整したもの
本日は・・・赤土、調整ピートモス、腐葉土、有機質肥料を混合
赤玉土:赤土が粒状に固まったもの
花壇用苗:季節や用途に適したもの
本日の実習では、次の4種類の中から選びましょう。
●ペチュニア
・ナス科ペチュニア属
・別名を衝羽根朝顔(つくばねあさがお)といい、夏の花の定番です。
・日当たりのいい場所において、毎日たっぷり水をあげると長持ちします。
●ケイトウ(鶏頭)
・ヒユ科ケイトウ属
・春に撒いた種や植えた苗が夏から秋にかけて咲きます。
・ニワトリのトサカに似ていることから「鶏頭」と呼ばれています。
・日当たりのよい場所を好みますが、水は控えめにすると長持ちします。
●ジニア
・キク科ヒャクニチソウ属
・手入れをすると花が100日程度楽しめることから、別名を百日草(ひゃく
にちそう)と呼ばれます。
・日当たりのいい場所において、毎日たっぷり水をあげると長持ちします。
●ダイコンドラ(ディコンドラ)
・ヒルガオ科ダイコンドラ属の宿根草、野菜の大根とは関係ありません。
・ジメッとした半日陰において、水をあげれば長持ちします。
・宿根草なので10月頃、地面に植えかえをしても、越冬し生育します。
体験実習の手順
①寄せ植えをする花壇用苗を4種類の中から1つ選びましょう。植物体の色や大きさは自分の
好みで選んでください。
②プラスチック鉢の底に赤玉土を敷き詰めます。図①くらいま
で敷きましょう。この手順の目的は、鉢の底から培養土が流
出するのを防止する事と排水性を高める事です。
図①
③花壇用苗をポットから取り出し、根を少し崩します。丁
寧に苗を傷つけないようにしましょう。図②のように、
下から1/3位の土を取り除きます。
④根を崩した苗を鉢の中に入れます。苗を配置するときは、
図②
花や葉のつき方を考えてきれいに見える配置を考えてみ
ましょう。図③のように鉢の上部から苗まで2~3cm
くらいあると非常に良いです。苗の位置が高すぎる場合
は、根をもう少し崩してみましょう。
⑤鉢の空いている所に培養土を入れます。苗の土が少し隠れるくら
いまで培養土を入れます。④の行程で作った鉢の上部から苗まで
の空間をしっかりと確保しましょう。これをウォータースペース
図③
といい、水をあげた時、一時的に水がたまる場所になります。
家に持って帰ったら・・・・
○植えてから1,2週間したら、小袋に入った肥料(ゆっくり長く効果のでる肥料)を3箇所
埋め込みましょう。
○花がら(花が茶色くなったもの)はこまめに取りましょう。
○茎が伸びてきたら、思い切って途中で切りましょう。この作業を摘心といいます。摘心をする
とほかの茎がよく伸び、新しいつぼみができ、花が咲きます。
○鉢の下から根がたくさん出てきたら、植物が鉢を換えて欲しいというサインです。今日の体験
実習と同じ手順で、少し大きい鉢に植えかえをしてあげてください。