材料力学 I 期末(定期)試験 2015.2.9 〔1〕下図に示すように,長さが b で

材料力学 I 期末(定期)試験
2015.2.9 (Mon) 実施
〔1〕下図に示すように,長さが b で等分布荷重(w0)を受ける単純支持はりが,長さが a の単純
支持はりを跨いで設置され,それぞれの支間中央の位置で接触している.2つのはりの曲げ
剛性は等しく共に EI(一定)とする.接触点におけるたわみ量を求めよ.
w0
b/2
b/2
a/2
a/2
〔2〕下図に示すような両端が単純支持され,端部 A に当初からモーメント外荷重 M0 を受ける棒
の座屈について下記の問いに答えよ.曲げ剛性 EI は全長にわたって一定とする.
(1)圧縮荷重 P を徐々に増やし,下図の破線で示すようなたわみが生じた状況を考える.このと
きの,左端から x の位置の仮想断面における曲げモーメント M ( y , x ) の式を求めよ.ただし,
左端から x の位置のたわみを y で表すものとする.
M0
P
A
B
x
P
l
y
(2)座屈荷重 Pcr を求めるための微分方程式(たわみの支配方程式)を具体的に示せ.
(3)境界条件を示せ.
(4)座屈荷重 Pcr を求めよ.
〔3〕下図のように,直径が D1 ,せん断弾性係数 G1 ,長さ l1 である軸①と,直径が D2 ,せん断弾
性係数 G 2 ,長さ l2 である軸②が結合され,軸①の一端(端部 A)は剛な壁に取り付けられている.
軸②の先端部(端部 B)にトルク T を作用させた.以下の問いに答えよ.
(1)軸①と軸②が結合部(断面 C)のねじれ角を求めよ.
(2)軸②の端部(トルクが作用する端部 B)のねじれ角を求めよ.
(3)固定端 A の棒表面におけるせん断応力を求めよ.
l1
l2
D1
G1
1
A
D2
G2
C
T
2
B
材料力学 I 期末(定期)試験
2015.2.9 (Mon) 実施
解答例
〔1〕
等分布荷重を受けるはりが,下のはりから上向きに受ける力を X をすると,作用反作用の法則なら
びに,接触点のたわみ ! C の同値性から,次の等式が成り立つ(等分布荷重を受ける単純支持はり
の支間中央のたわみの解,支間中央に集中荷重を受ける単純支持はりの支間中央のたわみの解を既
知のものとして用いている).
5w0b 4
Xb 3
Xa 3
!C =
"
=
384EI 48EI 48EI
これを解いて
5 b4
X=
w0
8 a3 + b3
5w0 a 3b 4
! "C =
384EI a 3 + b 3
〔2〕
(1)まずモーメント荷重による支点反力を求めた後,右の図を参照して,
M0
x + M0
l
M = Py !
M0
P
y
(2)たわみの方程式は,
x
2
d y
M
P
M
M
=!
= ! y+ 0 x! 0.
2
dx
EI
EI
EIl
EI
!M 0 / l
ここで, k 2 = P / EI, ! = M 0 / (EI ) とおいて,
d2 y
!
+ k 2 y = x " !.
2
dx
l
(3)
境界条件(I): x = 0 において y = 0
境界条件(II): x = l において y = 0
(4)(2)で求めた微分方程式の特殊解は以下のように仮定できる.
yp = Ax + B.
これを元の微分方程式に代入して,
Ak 2 x + Bk 2 = (! / l)x " ! .
# Ak 2 = ! / l,
{
M
A
Bk 2 = " !
$
A = ! / (k 2l), B = " ! / k 2
}
よって,特解は yp = ! / (k 2l) x " ! / k 2 .
元の微分方程式の一般解は,斉次解と特解を加えて,次式の形をとる.
P
F
y = Asin kx + B cos kx +
!
!
x" 2
2
k l
k
#
y = Asin kx + B cos kx +
M0
M
x" 0.
Pl
P
境界条件(I) x = 0 において y = 0 より,
B!
M0
=0
P
"
B=
M0
.
P
境界条件(II) x = l において y = 0 より,
M0
M cos kl
.
cos kl = 0 ! A = " 0
P
P sin kl
Asin kl +
ゆえに,一般解は,
y=!
M 0 cos kl
M
M
M
M " cos kl
1
%
sin kx + 0 cos kx + 0 x ! 0 = 0 $ !
sin kx + cos kx + x ! 1' .
&
P sin kl
P
Pl
P
P # sin kl
l
y ! ±" のためには, sin kl ! ± 0 が要求され, kl = ! , 2! , 3! , !, n! , !
(n = 1, 2, 3, !) .
したがって, (kl) = (P / EI )l = ! より,
2
2
2
Pcr =
! 2 EI
.
l2
結局,端部に作用するモーメント荷重 Pb は座屈に影響を及ぼさないことになる.
〔3〕
(1) ! C =
Tl1
32Tl1
=
G1 I p1 " G1 D14
(2) ! B =
Tl1
Tl2
32T # l1
l2 &
+
=
+
4
%
G1 I p1 G2 I p2
" $ G1 D1 G2 D2 4 ('
(3) ! max,1 =
T (D1 / 2) 16T
=
I p1
" D13