第2学年1組 数学科学習指導案

第2学年1組
数学科学習指導案 (男子22名 女子18名)
場所
1. 題
数学Ⅱ
材
第6章
2年1組教室
授業者
○
○
○
○
微分法・積分法
2. 目
標
(1) 身近にある3次関数の問題に興味をもち、数学的に考察しようとする。(関心・意欲・態度)
(2) 微分法・積分法を学び、図形の数式化、数式の図形化をしようとする態度を身に付ける。(数学的な
見方や考え方)
(3) 微分・積分の公式を正しく使うことができ、微分・積分を用いて、いろいろな問題を解決することが
できる。
(表現・処理、知識・理解)
(4) 関数の値の変化についての考察及びその応用に微分・積分を活用することができる。(知識・理解)
3. 指 導 に あ た っ て
(1)
教
材
観
関数としては、中学校で「1次関数」、数学Ⅰにおいて「2次関数」、数学Ⅱにおいて「三角関数」
「指数・対数関数」を学習している。
この章では、これまでに培ってきた「論理的な考察力」と「合理的な計算力」を背景に3次関数まで
の有理整関数について、「関数の値の変化」を学習し、さらに、微分と表裏一体の関係にある積分につ
いて、「面積を表す関数」を考えることにより、微分と積分の関連性に着目させることが可能である。
(2)
生
徒
観
このクラスは男子22名、女子18名の理系クラスである。進路志望は私大理系、看護医療系大学・
短大・専門学校等である。数学に対しての意欲はあるが、苦手だと感じている生徒が多い。授業態度は
非常に良好であるが、板書をノートに写すことに集中しがちなので、しっかりと説明を聞くように指導
している。また、生徒が発言する機会や生徒自らが考えていく場面を多く取り入れ、数学に対しての自
信を少しでも持たせたい。
(3)
指
導
法
一斉指導による内容の説明と問答を行い、演習を取り入れる。
(4)
評
価
評価の方法としては、以下の方法を取り入れる。
① 観察法(机間巡視、発言)
② 作品法(ノート、ワークシート)
③ 自己評価法(自己評価票)
④ テスト法(ペーパーテスト)
評価の観点
・微分・積分の考え方や体系に関心をもち、それらを事象の考察に進んで活用しようとする。
・事象を数学的にとらえ、論理的に考えるとともに、思考の過程を振り返り多面的に考える。
・事象を数学的に考察し、表現・処理する仕方や推論の方法を身に付け、よりよく問題を解決する。
・基本的な概念、原理・法則などを理解し、基礎的な知識を身に付けている。
4. 指 導 計 画 ( 2 3 時 間 扱 い )
① 平均変化率と微分係数(2 時間)
② 導関数(3 時間)
③ 接線の方程式(1 時間)
④ 関数の増減(2 時間)
⑤ 関数の極大・極小(2 時間)
⑥ 関数の最大・最小(2 時間、本時はその 2 時間目)
⑦ 方程式・不等式への応用(2 時間)
⑧ 不定積分(2 時間)
⑨ 定積分(3 時間)
⑩ 図形の面積と定積分(3 時間)
⑪ まとめと復習(1 時間)
5 . 本 時 の 指 導 - 題 材 : 関数の増減・グラフの応用
(1)
目
標
導関数を用いて、3次関数の最大値を正確に求めることができ、微分法が身近な問題の解決に役立つ
ことを理解する。
(2)
指
導
過
程
時間
区分
(
学
習
活
動
主 な 発 問 と 指 示
指 導 上 の 留 意 点
)
導 ・前時の復習をする。
入
(10) ・次の問題を考える。
・3次関数のグラフの書き方を
小テストで確認する。
24 cm ×15 cm の長方形の厚紙から、ふたのない箱を作る。
この箱の容積が最大になるのはどのようなときか。
・ふたのない箱ができるための条
件を考える。
・どのようなときに容積が最大に
なるかを予想する。
展
開
・どのように厚紙を切り取ると
ふたのない箱が作られるか。
・実際に作ったいくつかの箱を
見せて、どの箱の容積が最大
になるか予想させる。
・切り取る四隅の正方形の一辺
を
x cm 、このときの容積を
y cm 3 とする。
(35)
・ノートに見取り図を描く。
・縦( 15 − 2 x) cm 、横 (24 − 2 x) cm
高さ x cm となることを確認す
る。
・なぜ、定義域に制限があるのか
を考える。
15
・定義域は 0 < x <
2
・見取り図を描いてみよう。
・箱の縦、横、高さはそれぞれ
・問題を身近な課題として受け
止め、予想させる。
・同じ大きさの正方形を四隅か
ら切り取ればよいことに気付
かせる。
・容積を視覚的に理解できるよ
うに、同じ大きさの玉を使っ
て測定する。
・文字を用いて、2つの数量間
の関係を考えればよいことに
気付かせる。
・平面図形を立体的にとらえら
れているか、机間巡視する。
いくらになるか。
・ x がどのような範囲にあると
・定義域に制限があることに気
付かせる。
き、箱を作ることができるか。
・容積 y を x の関数として表し、 ・机間巡視により、図示できて
いない生徒に対しては随時指
・ y = (15 − 2 x)(24 − 2 x) x
グラフを描いてみよう。
3
2
導する。
= 4 x − 78 x + 360 x
15
(0 < x <
)のグラフを描く。 ・解答を板書し、容積の最大値 ・最大値は存在するが、最小値
2
が存在しないことの意味を理
と、そのときの x の値、箱の形
解させる。
・説明を聞く。
を説明する。
・一方的な説明にならないよう
に注意する。
・生徒の考え方を含めて、いろ
・この他に身近な問題で、最大
いろな事象についての問題を
・身近な事象の中に最大・最小に
値や最小値を求める問題があ
説明する。
関わる問題がないかを考える。
るか考えてみよう。
整
理
(5)
・本時のまとめと次時の予告
・小テストの回収
・身近な問題を数学的に考え、数
理的に処理できることがたくさ
んあることを理解させる。
(3)
評
価
生徒の発言や机間巡視の際、問題に取り組む態度、ノートの記録・整理から次のことを評価する。
・導関数を用いて、3次関数の最大値を正確に求めることができたか。
・微分法が、身近な問題の解決に役立つことを理解することができたか。