会員企業訪問 株式会社 No.63 まあるいテーブル まあるいテーブルは麺、一般加工食品の通信販売企画会社。会社のネーミングには渡辺二郎社長の“食” に対する強い思いが込められている。 「丸いテーブルは家庭の食卓のシンボル。家庭の食卓を大事にしよう という意味を込めた」 (渡辺社長) 。そしてもう一つ、丸いテーブルには忘れられない出来事がある。渡辺社長 は青年の頃(1976年) 、国際交流事業“九州青年の船”で中国・上海、大連、瀋陽に渡った。各都市で日中国 交正常化5周年記念イベントに参加。瀋陽で開かれた大食事会では、日中双方から数百人が集まり、いくつ かの大きな丸いテーブルを囲んだ。 「皆、言葉はわからないが、お互いが笑顔で料理を堪能した。おいしい料 理と丸いテーブルは、囲む人同士をつなぐ」 (同) 。その時のことが印象に残りネーミングにつながった。 渡辺二郎社長インタビュー ―市場をどう見ていますか。 「ラーメン市場の中でも生麺やゆで麺は微減傾向とい われている。一方、インスタント麺は増加傾向にある ようだ。日本では週に1回以上ラーメンを食べる人は 30%を超えている―という調査結果もある。全体では まだまだ大きな市場だ。麺類の通信販売も、新しいチャ ンネルを使うなど工夫とアイデア次第で拡大できる」 ―経営の現状は。 「売り上げは 14 年8月期 4 億 2000 万円。これを3 年後6億円に引き上げる。そのために新製品や新企画を 計画している。主力の麺製品では、より健康性の強い商 市場拡大は工夫とアイデアしだい―と渡辺二郎社長 品を開発中だ。アカモクという海藻の優れた成分を上手 ―経営の中で大切にしていることは。 に加工した新しいパスタだ。健康志向が高い消費者に喜 「結果を大事にしていきたい。結果の“か”は価値の“価” んで頂けると思う」 と考えている。いろいろな人たちとつながって、“結び” あって新しい価値を生み出していきたい」 ―今後の事業戦略は。 「ネット通販を強化する。市場が伸びている。ネット 通販部門だけみても 14 年8月期は前年度比 50%増の 6000 万円を計上した。商品をコミュニケーションツール や贈答品として利用できるように、付加価値を付けた販 売展開に取り組む。具体的には顧客の要望に応じたオリ ジナルパッケージを製作する取り組みを計画している」 。 「さらに、20 年の東京五輪に向けて海外からの観光客 向けに通販やお土産として、日本食としてのラーメンを PR していく。海外在中の家族や知人を通じてサイト管 海中のアカモク原藻(福岡県水産海洋技術センター提供) 10 BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2015.2 理を行う計画だ」 事業紹介& NEWS 日本郵便グループとの共同企画「全国グル麺ツアー」 は 2015 年で 12 回目。郵便局のカタログ通信販売を使っ て全国の人気の名店のラーメンを「お取り寄せ」できる。 商品選定や販売管理を行っている。その他、お土産品と して「林家木久蔵ラーメン」は発売 30 年、「博多名物 屋台小金ちゃんとんこつラーメン」は同7年を超えるロ ングセラーとなった。15 年2月には新製品「木久扇ナ ポリタン」を JR 東京駅売店やネットを通じて販売を始 める。 さらに『スーパー海藻アカモクの外ぬめりまでも取 り込み、健康と美味しさを追求したパスタの開発』が、 14 年 12 月に国の「中小企業・小規模事業者ものづくり・ 本社事務所が入るビル ロングセラーの「林家木久蔵ラーメン」 商業・サービス革新事業」に採択。開発に弾みがついた。 パッケージがユニークな「小金ちゃんとんこつラーメン」 新製品の「木久扇ナポリタン」 沿革 1985 年(昭 60)飲食店「めんちゃんこ亭」を経営 を任された。当初は、リンガーハットのギフト商品開発 する鬼が島本舗の 100%子会社「九州美味」として設立。 や販売業務受託を運営していた。99 年には鬼が島本舗 渡辺社長は当時、鬼が島本舗の一社員。元広告代理店の から企業買収し独立。2008 年に現社名に変更した。 企画マンだったという腕を見込まれて設立当初から経営 企業概要 企 代 所 T F 業 表 在 E A 名 者 地 L X お問い合わせ 株式会社 まあるいテーブル 代表取締役 渡辺 二郎 福岡市早良区小田部2の6の 18 092- 852- 3004 092- 852- 3006 情報取引推進課 TEL:092-622-6680 E メール U R L 社 員 数 [email protected] http://gt-n.com 13 人 事業内容 食品の企画販売 (麺、 一般加工食品) BUSINESS SUPPORT FUKUOKA 2015.2 11
© Copyright 2024 ExpyDoc