固定資産税の評点補正適用もれによる還付について

固定資産税の評点補正適用もれによる還付について
鉄筋コンクリート造や鉄骨造などの非木造家屋(300 ㎡以上)については、県市共同で家屋
評価を行っており、評価替え前年に新築された家屋評価額については、翌年度課税より再建
築費評点補正率(建築物価の変動割合)を新たに適用させるものですが、確認調査を実施し
た結果、非木造家屋のうち7棟について、補正が適用されていなかったことが判明しました。
この課税誤りにより、固定資産税及び都市計画税等について過徴収されていましたので、
税額修正と還付等を行います。
記
1.経緯
平成24年の評価替え作業のなかで、平成24年4月に内部精査により、過去の新築非木造
家屋の評価額に再建築費評点補正率を新たに適用していない事例が判明しました。
その時点で判明しました2棟については、H24課税の支障となる為、処理いたしました。
その後、過去20年間に新築された非木造家屋834棟について確認調査を実施しました。
2.調査結果
(1) 調査結果
補正を正しく適用していなかった家屋は、7棟(処理済2棟含む。)と判明しました。
家屋の納税義務者数は9人(法人含む。所有権移転2件あり)です。
(2) 金額等
補正を適用していなかった家屋について評価額の修正を行いました結果、
① 平成24年度分につきましては固定資産税と都市計画税合計で
119,400円を平成24年度3期分(12月)から減額します。
② 平成23年度から平成20年度につきましては同じく合計で
1,145,600円を地方税法に基づく還付金として11月29日までにお支払いします。
③ 平成19年度から平成15年度につきましては同じく合計で
1,186,900円を現行の「下田市固定資産税等過誤納金償還金支払要綱」に基づく
償還金として11月29日までにお支払いします。
④ 平成14年度から平成9年度につきましては、「下田市固定資産税等過誤納金補填
金支払要綱」を新たに制定し、686,600円と利息相当額を納税義務者からの手続きが
整い次第、補填いたします。
(単位:円)
本税分
加算金等
備考
①現年度
119,400
H24 年度3期4期を減額修正
②還付金
1,052,100
93,500
平成 23 年度~20 年度分
③償還金(旧)
1,018,100
168,800
平成 19 年度~15 年度分
④補填金(新)
686,600
(未定)
平成 14 年度~9年度分
②+③+④
2,756,800
262,300
還付金等総額 3,019,100 円
(3) 還付手続き等
市役所税務課の職員が11月19日から、納税義務者の方の自宅又は事務所を訪問
し、評価誤りのお詫びと還付手続きの説明等を行いました。
納税義務者の方から「還付申請書」を返送していただき、ご指定いただいた口座に振
込みさせていただきます。
3.適用もれがおきた理由
3年に一度の評価替え(固定資産評価基準改正)に伴う評価決定当初年度(平成9年
度、15年度、18年度)の評価額登録の際に、新基準換算率や再建築費評点補正率の
入力が漏れたものです。
原因としては、確認体制の不備と担当者が認識不足であったためと考えております。
新基準換算率や再建築費評点補正率とは
建築物価の変動割合は、平成12年度までは静岡県税務課が定めた「新基準換算率」
を下田市では採用してきました。 平成15年度の評価替えからは、この換算率に代え
て、建築費の動向に関する各種の指標に基づいて求めた「再建築費評点補正率」を用い
ることとなり、固定資産評価基準(国)に定められました。
4.再発防止策
①国及び県との連携を強化するとともに、システム管理会社との情報管理を確実に行
い、併せて通知通達文書等の共有を図ります。
②評価異動後のデータをリスト出力し、補正適用状況をチェックします。
③年度ごとに適用結果の報告を行うこととし、補正についての意識徹底を図ります。
④新規職員に対する実務研修等において各種補正等についても周知徹底を図ります。
県評価(床面積 300 ㎡以上の非木造)後の調整について
平成8年 10 月 24 日付け自治省告示第 242 号により改正された再建築費評点基準表(以下「新基準表」
という。)が適用される家屋は、不動産取得税にあっては平成9年1月1日以後建築されたもの、固定資
産税にあっては平成8年1月2日以後建築されたものであるので、平成8年1月2日から平成8年 12 月 31
日までに建築された家屋の評価事務等にあたっては、下記新基準換算率を乗じて得た評点数によらなけ
ればならない。(静岡県税務課文書抜粋)
不動産取得税①
H8
新築3棟
⇒新基準換算率⇒
固定資産税
H8 のみ課税
①×0.92
H9 より課税
(H6 固定資産評価基準)
鉄筋コンクリート造(延床面積 500 ㎡以下程度)
(H9 固定資産評価基準)
県取扱:新基準換算率
①×0.93
鉄骨造(延床面積 500 ㎡以下程度)
県取扱:新基準換算率
H14
新築2棟
H17
新築2棟
H14 のみ課税
①×0.96
H15 より課税
(H12 固定資産評価基準)
国:再建築費評点補正率
(H15 固定資産評価基準)
H17 のみ課税
①×(非木)0.95
H18 より課税
(H15 固定資産評価基準)
国:再建築費評点補正率
(H18 固定資産評価基準)