10 A

 問 10.1 x の向きに幅 2 m で y 軸の正の向きに 5 × 10−3 T の磁場が
かかっている。この空間に直線状導線を磁場に垂直にいれ、x 軸の正の
向きに 10 A の電流を流す。
I⃗ = (I, 0, 0), I = 10 A.
⃗ = (0, B, 0), B = 5.0 × 10−3 N m−1 A−1.
B
⃗ = lI⃗ × B
⃗ = (0, 0, lIB),
F
lIB = 2.0 m · 10 A · 5.0 × 10−3 N m−1 A−1 = 1.0 × 10−1 N.
答: z 方向に 0.10 N の力が働く。
問 10.2 y 軸の正の向きの一様な磁場 10 T のなかに、長さ 50 cm
の導線を磁場と 30◦ をなす角でいれたとき、z 軸の負の向きに 20 N の
力が作用した。
xa < xb とする。a から b へ電流 I が流れるとすると
√
3 I, 0).
I⃗ = (I sin 30◦, I cos 30◦, 0) = ( 1
I,
2
2
⃗ = (0, B, 0). B = 10 N m−1 A−1.
B
l = 0.50 m.
⃗ = lI⃗ × B
⃗ = (0, 0, 1 lIB) = (0, 0, F ), F = −20 N.
F
2
−20 N·2
= −8 A
I = 2F
=
B
0.5 m·10 N m−1 A−1
答 b から a へ 8.0 A の電流が流れている。
問 10.4 20 m 間隔で立てられた電柱に間隔 50 cm で平衡にたるむ
ことなく張られた 2 本の導線に 50 A と 100 A の電流が同じ方向に流
れている。電柱間の電線に働く力は。
⃗ を
• 電流 I1 = 50 A の直線電流が r = 0.5 m 離れた点に作る磁場 H
アンペール則から求める。
⃗ を磁束密度 B
⃗ に直す。
• 磁場 H
⃗ から求める。
• 電流 I2 = 100 A に働く力を lI⃗2 × B
結果は電流が同符号なら引力、異符号なら斥力になる。いまの問題で
は引力。
力の大きさは
µ0
A·100 A · 20 m
F = 2πr
I1I2l = 2 × 10−7 N A−2 · 50 0.5
m
= 4.0 × 10−2 N.
• 問 10.5 互いに a 隔てて平行におかれた 3 本の無限に長い導線 A,
B, C がある。
2 つの導線間に働く力を重ね合わせる (ベクトルとして足しあわせる)。
2 導線間に働く力は作用・反作用の法則を満たし, 電流が同方向なら
引力、反対方向なら斥力である。
µ0I1I2
力の大きさは単位長さあたり
2πa
横方向に x 軸、縦方向に y 軸をとると
I (1) 電流 I を同方向に流す。導線 A に単位長さあたり働く力は
2
2
2
2
0 I cos 60◦ , − µ0 I sin 60◦ )+( µ0 I cos 60◦ , − µ0 I sin 60◦ )
(− µ2πa
2πa
2πa
2πa
√
3µ0 I 2
= (0, − 2πa )
I 電流 I を C だけ A, B と反対方向に流す。導線 A に単位長さあた
り働く力は
µ0I 2
µ0I 2
µ0 I 2
µ0 I 2
◦
◦
◦
(− 2πa cos 60 , − 2πa sin 60 )+(− 2πa cos 60 , + 2πa sin 60◦)
µ0 I 2
= (− 2πa , 0)
問 10.7 電荷をもった 10−20 kg の粒子を 1000 V の電位差で加速し、
10−3 T の一様な磁場に垂直に入射したところ、半径 50 cm の円運動
を行った。粒子の持つ電荷量は。
電場の仕事で運動エネルギーが増える.
1 mv 2 − 0 = qEd. Ed = 1000 V = 103 J A−1 s−1 .
2
ローレンツの力は速度に垂直に働くので、磁束密度は仕事をせず、粒子
は等速円運動を行う。
r = 0.5 m. 等速円運動の加速度×質量が電荷に働く力を式で書くと
v2
= qvB.
m
r
2mEd
2 · 10−20 kg · 103 J A−1 s−1
−11 A s.
q= 2 2 =
=
8
×
10
r B
0.52 m210−6 N2 m−2 A−2
問 10.8 一様な磁束密度 B 内を電荷 q, 質量 m の小さな粒子が磁場に垂
直な平面内で半径 r の円運動を行っているときの周期を求めよ。
等速円運動の周期 T を求める問題。
等速円運動の運動方程式 (質量×加速度はローレンツ力)
v2
m
= qvB,
r
v = qBr
m .
2πrm = 2πm .
T = 2πr
=
v
qBr
qB