32歳 閉経前女性、0妊0産 既往歴:なし 家族歴:特記すべきことなし

平成27年9月5日、福井市 アオッサ県民ホール
第12回日本乳癌学会中部地方会
教育セミナー
【治療】 若年性乳癌の治療について
(症例提示PDF)
福井大学医学部第一外科
前田浩幸
症例1- ①
32歳 閉経前女性、0妊0産
未婚で、将来、結婚・挙児希望あり。
主 訴:左乳房腫瘤
既往歴:なし
家族歴:姉が30歳で乳癌に罹患。
現病歴:最近、左乳房外側上部の腫瘤
が増大し、来院。
現 症:左乳房外側上部に2.5x2.0cm
の弾性硬の腫瘤を触知
腫瘍-乳頭間距離3㎝
左腋窩に腫瘤を触れず。
右乳房に異常なし。
症例1-②
MMG:左乳房外側上部に辺縁微細分葉状腫瘤
(カテゴリー4)あり。石灰化なし。
U S:左乳房2時方向に 2.5X2.0X1.5㎝の境界部
高エコー伴う低エコー腫瘤あり。(カテゴリー5)
左腋窩に転移疑うリンパ節無し。
針生検: invasive ductal carcinoma 核グレード Grade 3
ER30%, PgR5%, Her2score2+ ( FISH 1.24 ), Ki67 50 %
MRI : 左乳房外側上部に2.5 ㎝の早期濃染される腫瘤あり、乳頭側に乳管
内進展疑い。多発腫瘍の所見なし
C T: 遠隔転移なし 左腋窩に転移疑うリンパ節無し。
術前病期診断:左乳癌T2N0M0 stage2A
本例には乳房温存手術、センチネルリンパ節生検を行
い、病理結果にて下記のごとく結果が得られました。
手術術式:Bp+SN
病理:浸潤性乳管癌、乳頭腺管癌、浸潤径 2.5cm
n0(0/2), ly-, v-, 核グレードGradeⅢ
ER30%, PgR5%, Her2score2( FISH1.24), Ki67 50%
断端陰性