IDF栄養ホームページ/http://www.idfdairynutrition.org//ファクトシートより 乳製品の摂取と大腸癌 防御的な効果を示す科学的な証拠 本仮訳の出典はカリフォルニア酪農協議会 Dairy Council of California です 米国では癌による死亡では結腸癌と直腸癌が2番目に多い死因で、年間55,170 人の命を奪っています。食事や活動を含む遺伝的要因や環境的要因がこれらの癌の発 症と病因に一定の役割を果たすことが知られています。繊維分の少ない食事や脂肪分 の高い食事、飲酒が大腸癌の発症リスクを高めることが論文で立証されています。逆 に、果物、野菜および全粒穀類の多い食事、脂肪含量の高い食品を制限することが癌 予防に役立ちます。発表件数が増え続ける多数の研究論文においても、低脂肪乳製品 を多く含む食事が癌のリスクを下げる可能性を示唆しています。 研究論文の要約 70名の男女を対象とした臨床試験において、低脂肪の乳製品を1年間に渡り1日 当たりカルシウム摂取量1500mg(1日当たりコップ4-5杯相当)まで増や して摂取した結果、異常細胞の増殖を抑制する大腸癌の生化学マーカーが良性に転 じました。乳製品の摂取を増やしたことで、前癌様の大腸細胞が正常な細胞に復元 した可能性を示唆しました。1 結腸腫瘍形成のリスクを抱えた40名を対象に行った臨床研究では、サプリメント または低脂肪乳製品により食事中のカルシウム摂取を増やしたところ、上皮細胞増 殖指数が高値パターンから低値パターンへと低下したことから大腸癌のリスク低減 に効果的との示唆が得られました。2 日本人の男性を対象とした最近の研究では、乳製品、果物および野菜を多く摂り、 飲酒を最小限にとどめることが、結腸直腸腺腫リスクの減少と関連することを見出 しました。3 様々なケースコントロール研究およびコーホート研究によると、乳/乳製品および カルシウムの両方もしくはいずれかの摂取量と大腸癌の発生率が逆の関係をもつこ とを見出しました。4、5 IDF栄養ホームページ/http://www.idfdairynutrition.org//ファクトシートより 複数の動物試験によると、カルシウムとビタミンDの両方またはいずれかが大腸癌 から防御する役割があり、この効果をもたらす潜在的なメカニズムに光が当てられ ました(下記参照)。6、7 ビタミンDの摂取も大腸癌リスク低下と関係があります。8 この防御効果をもたらすには、一日1200-1500mgのカルシウム摂取また は乳製品を一日に4度食べる必要性が多くの研究で示唆されました。 編者注:仮訳の全体は会員頁をご参照ください。仮訳の正確性、完全性、有用性等については いかなる保証をするものではありません。参考資料として扱い、内容に疑義が生じた場合は英 文の原文をご確認ください。
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