IDF栄養ホームページ/http://www.idfdairynutrition.org/ ファクトシートより あなたと乳製品 IDF 文書(ホームページ)を JIDF が仮訳したものです 乳製品と心臓病 心臓病のリスクを減らす食事の推奨項目として脂肪、特に飽和脂肪酸を減らすことが あります。牛乳は一定量の脂肪を含みますが、脂肪量の少ない製品もあります。この 牛乳が、往々にして食事に関するアドバイスで槍玉に挙げられることがあります。こ れは主に、牛乳の脂肪のなかに数種類の飽和脂肪酸が存在していることを根拠にして います。このことは、牛乳の飲用と心臓病の間に直接的な関係があるという推定に繋 がりかねませんが、この推定は当て嵌まりません。 飽和脂肪酸 上述の問題は、これらの脂肪酸が全て同じ物質ではなく、ヒトの体内で全く同じ様に 機能する訳でないと説明すべきときに、実際には「飽和脂肪酸」が「飽和脂肪」とい う包括的な用語で広く流布されていることから生じています。多様な脂肪(動物性と 植物性)には脂肪酸がいくつかありますが、多量に摂取されると、「悪玉」のコレス テロールまたはLDL(低密度リポたんぱく質)コレステロールを増やしますが、そ の一方で、その他の飽和脂肪酸は中立的で血中コレステロールレベルを下げてくれる 飽和脂肪酸もあります。そのうえ、「善玉」のコレステロール、HDL(高密度リポ たんぱく質)を上げる飽和脂肪酸もあります。 心臓の健康に有益な乳および乳製品 乳および乳製品は、その脂肪含量にもよりますが、程度の差こそあれ飽和脂肪酸を含 みます。飽和脂肪酸はそのままではなく、食べ物に由来する脂肪として食されます。 さらには、飲用牛乳は食事全体の一部に過ぎず、その他の乳製品も飽和脂肪酸の供給 源となり飽和脂肪酸の全摂取量に貢献しています。 心臓病の発生は多くの要因が関与しますが、血中コレステロールはよく知られたリス ク要因です。しかし、その他にも役割を演じる要素があります(体重、喫煙、遺伝、 1 IDF栄養ホームページ/http://www.idfdairynutrition.org/ ファクトシートより 年齢など)。潜在的に悪影響を与える飽和脂肪酸もありますが、牛乳は多くの栄養素 の良質な源泉で、健康に有益な役割も担っています。 例えば、葉酸、ビタミンB6、B2およびB12はホモシスチンレベルを下げ、そのこと で心臓病のリスクを低減します。 多くの研究によれば、牛乳を飲む者はほとんど飲まないか全く飲まない者に比べて心 臓病の発症リスクが有意に下がるということです。牛乳を飲用する者は高血圧と心臓 発作のリスクも下げます。 発酵乳またはヨーグルトを摂取する人はコレステロールのレベルが低く、心血管系疾 患のリスクが低いことを示す研究が多く発表されています。よく知られた NHANES の1 6歳を対象とした疫学的追跡研究では、チーズ摂取と冠状動脈性心疾患の発生との間 に有意に負の相関関係があることが示されました。 編者注:仮訳の全体は会員頁をご参照ください。仮訳の正確性、完全性、有用性等については いかなる保証をするものではありません。参考資料として扱い、内容に疑義が生じた場合は英 文の原文をご確認ください。 2
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