微分積分プリント(三角関数の極限) 2015.6 佐藤 (敏) 1. 極限値の計算 (1) ∞ や ∞ − ∞ の不定形は代入しただけでは求まらない ∞ i. 約分して 0 になる項を消す ii. 分子分母を最高次数 x, x2 で割り, iii. 分子を有理化する (2) x → −∞ のときは √ 1 1 → 0 , 2 → 0 を作る. x x x2 ̸= x ⇐= 正の平方根 ̸= 負の無限大 だから符号が異なる t = −x とおき t → ∞ とする 2. 平均変化率と微分係数,導関数の違い (1) 平均変化率 意味 線分 AB の傾き 式 ∆y f (b) − f (a) f (a + h) − f (a) = = ∆x b−a h (2) 微分係数 意味 点 A における接線の傾き 式 f ′ (a) = lim f (a + h) − f (a) h (3) 導関数 意味 微分係数を求める関数 式 f ′ (x) = lim f (x + h) − f (a) h h→0 h→0 3. 微分係数は 3 点そろって f ′ (a) (導関数も同じ) f ′ (a) = lim h →0 lim h→0 f (a + h ) − f (a) h (注) 計算では ∆x よりシンプルな h を使う! f (a − h) − f (a) h lim h→0 f (a + 2h) − f (a) h t = −h とおくと t = 2h とおくと h → 0 のとき t → 0 h → 0 のとき t → 0 = lim t→0 f (a + t) − f (a) = − f ′ (a) −t = lim h→0 f (a + t) − f (a) = 2 f ′ (a) 1 t 2 4. f (x) を x = a で連続にするには (1) lim f (x) を求める.(存在しないときは連続でない) x→a =⇒ lim f (x) = f (a) (2) (1) の極限値が f (a) と一致する. x→a 極限値存在 極限値存在しない 極限値存在 不連続 連続 不連続 極限値と一致 極限値と一致しない a x a x a x 5. 実数解を持つことを示すには中間値の定理を使用する. 中間値の定理の準備 (1) f (x) が 閉区間 で 連続 (2) f (a) ̸= f (b) (3) f (c) = k (f (a), f (b) の間にある値 k) となる c (a < c < b) が 少なくとも1つ 存在する f (x) の符号が変わればその間に必ず少なくとも1つ実数解が存在する f (a) > 0 実数解 b a 実数解を 4 個持つときは 4 回調べる x f (b) < 0 6. sin x は 3 点そろって 1 lim x →0 sin x x = lim = 1 x sin x x →0 lim sin x 2x lim = lim sin x 1 × x 2 t = 2x とおくと x → 0 のとき t → 0 x→0 x→0 = x→0 1 2 sin 2x x = lim t→0 sin t sin t = lim ×2=2 1 t→0 t 2 t 7. 微分の公式 (1) ( n ) ′ = n n−1 × ′ (2) ( f g )′ = ビブン・シナイ たすことの シナイ・ビブン (3) ( f ′ ビブン・シナイ ひくことの シナイ・ビブン ) = g (分母)2 √ 1 ・ ( x)′ = √ 2 x ・ 根号は指数に 1 1 ( )′ = − 2 x x √ 3 1 x = x 3 分母はマイナス指数に 1 = x−3 x3
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