金を吐く、小さな草 森野かずみ 今月 日は、かぐや姫が月に帰った中秋の名月ですね。この 日にかぐや姫とウサギが見る地球は新月で、翌月 日に見る地 球は大きな満月のはずです(月の4倍!) 。 細い茎は横に這って分 枝し、ところどころ から根を出し、全体で5㎝〜 ㎝位になりま ないと見つけられないかもしれません。 ゆる「雑草」ですが、とても小さいので、探さ 科の1年草で、庭や道端、畑などのやや湿った所に見られるいわ 彼岸を過ぎて朝夕の涼しさにはっきりと秋を感じ始める頃に 実を結ぶ小型の草本に、トキンソウ (吐金草)があります。 キク 13 20 す。 葉の長さは ㎜前 後で、互 生して上 半 よく見ると、頭花の緑色の子房が目につき ます。 中 心 部がやや茶 色になった頭 花 を指 り観察してください。 見るのに抵抗感を感じる方は、肉眼でしっか なります。 道端に這いつくばるような姿勢で 葉腋に小さな頭花を付けますが、直径は 3~4㎜なので、細かい観察はルーペの世界に 分に鋸歯があります。 15 さないようにしてください。 全体が紫褐色に見えているのは蕾の状態の両性花ですから、潰 名がつきました。 なお、頭花がより小さく、茎の先端の辺りで で潰すと、黄色の痩果(そうか)が飛び出すので、「吐金草」の トキンソウ のホームページでカラー写真をご覧いただけます。 Kacce 小さな雑草にも名があります。 足元にも気配りしながら残 暑の散歩をお続けください。 ※ ● 14 ● 27
© Copyright 2025 ExpyDoc