3極セルによる正極/負極の発生ガス分析

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3極セルによる正極/負極の発生ガス分析
正極と負極で発生するガスを分離して採取し、分析いたします。発生ガス種・発生量から反応機構解明や
安全性評価にご活用いただけます。
発生ガス分析の重要性
リチウムイオン電池やキャパシタなどの反応機構解析や安全性評価のため、充放電により発生するガスの分析が重視され
ています。また、電解液のLSV測定(Linear sweep voltammetric measurement)やCV測定(Cyclic voltanmetric measurement)
の酸化還元反応で発生するガスの分析も、電解液の性能評価のために必要とされています。
正極/負極の発生ガス分析用セル
当社では3極セルの作用極と対極の間に隔壁を設けて、それぞれ
の極で発生するガスを隔離し、両極のガスを混合させずに採取可能
な3極セルを導入しました(図1参照)。これにより、電池反応で正極
及び負極で発生するガスを分析することが可能となりました。
作用極
(正極)
参照極
( Li )
対極
(負極)
ガス採取用
セプタム
ガス採取用
セプタム
参照極を入れることも可能ですので、電解液の酸化還元電位や
電位窓の測定において発生するガスを採取することも可能です。
隔壁
隔壁
図1 正極/負極発生ガス分析用セルの概念図
正極/負極で発生したガスの分析事例
正極にコバルト酸リチウム
電極、負極に黒鉛電極を使用
し、初回充電時に正極/負極
で発生したガスをそれぞれ
採取し、分析しました。
図2に示しますように、正極
発生ガスに比べて負極発生
ガスでは水素の比率が高い
ことが確認されました。
正極:コバルト酸リチウム
負極:黒鉛電極
電解液:1MLiPF6 EC:DEC=1:1
充電条件:室温 初充電 4.4V
正極発生ガス
C2H6
3%
C3 H6
0.2%
C2 H4
17.7%
負極発生ガス
C2 H6
3.4%
C3 H8
0.1%
C2 H4
15.9%
C3 H6
0.2%
C3 H8
0.1%
H2
32.0%
CH4
4.0%
CH4
4.0%
CO2
8.5%
H2
68.0%
CO2
43.0%
図2 正極/負極発生ガスの組成比の比較例
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