『努力目標』 分かる喜びや、できる楽しさを感じ、自ら意欲的に学ぶ上名の子

3年
学年だより(努力点特集号)
名古屋市立上名古屋小学校 平成27年3月17日
『努力目標』 分かる喜びや、できる楽しさを感じ、自ら意欲的に学ぶ上名の子
-成功経験を味わわせていく取り組みを通して-
本年度、児童に分かる喜びや、できる楽しさを感じさせ、自ら意欲的に学ぶ児童を育てるために、
成功経験を味わわせていくことで、算数の学習に対する自信をもたせるように授業の工夫を行って
きました。学年での取り組みを紹介します。
1 はじめに
3年生では、グループでの話し合いを通して、
「できた(答えがわかった)」という思いを多く
の児童がもてるようにしてきました。そして、その思いが「分かった(理由も説明できた)」、
「分
かってもらえた(友達に説明できた)」という思いへと深まっていくよう、一年間取り組みを続
けました。
2
取り組みの様子
<実践1>
単元
「みんなではなしあいましょう」(1時間完了)
ねらい
・箱の縦の長さの求め方について考え、ことばや図などを用いて分かりやすく説
明することができる。
・みんなで話し合うことに関心をもち、進んで発表し話し合おうとする。
提示問題
① まず、ワークシートに自分の考えを書きました。
ボール3個で 24cm だから、ボール
1個分の直径は 24÷3 だな…
みんな、真剣に考えています。
② 次に、グループ内でそれぞれの考えを発表し、答えを見つけていきました。
ぼくの考えを発表します。たての長
さは、ボール2個分だから…
全員の発表が終わったら、質問をした
り、解き方を教え合ったりしました。
③ 最後に、箱の縦の長さの求め方を「できた・分かった・分かってもらえた」について自己
評価しました。
楽しかった!次は友達に
教えることができるよう
にがんばろう!
<実践2>
単元
三角形(8時間完了 本時2/8)
ねらい 三角形の辺の長さの違いによる仲間分けを考え表現し、二等辺三角形と正三角形の定
義を理解できる。
提示問題
ストローでできた三角形に、おみくじがついています。こ
のおみくじは、ある規則によって、結果が分かれています。
先生が、最後に引いた三角形のおみくじの結果はなんでし
ょう。そして、「ある規則」とはなんでしょう。
<提示したストローでできた三角形>
①まず、自分の考えをワークシートに書きました。
う~ん。大吉かな
実は、二等辺三角形には「大吉」、正三角形には「中
あ?同じ色のストロ
吉」、不等辺三角形には「小吉」のおみくじがついて
ーの数を数えればい
います。辺の長さに目をつけて、三角形が分けられて
いのかなあ・・・?
いることに気付くことができるかな?
②次に、グループ内でそれぞれの考えを発表し、答えを見つけていきました。
ほんとだ!
ストローの色が一緒って
大吉かなと思っ
いうことは、辺の長さが同
ストローの色が二色だと
じっていうことだよね?
大吉で、三色だと小吉に
たんだけど・・・
なっているぞ・・・!!!
③そして、分かったことを活用して、自分が前時に作成した三角形についても考えました。
全員が「できた」という思いをも
たせる工夫として、三角形の分け
方を確認したあとで、もう一度自
分の三角形におきかえて、考える
わたしの三角形は、
「大吉」だ!
二色で二つの辺の長さが同じ三
角形が大吉になっているという
理由も分かったよ!
場面を設定しました。
④最後に、それぞれの三角形のでき方と名前を理解し、
「できた・分かった・分かってもらえた」
について自己評価しました。
「問題が解けた」だけではな
く、説明することにも一生懸命
取り組むことができたね!
3
児童の様子
児童の感想には、「今日の授業は、友達によく分かってもらったから楽しかった」、「最初は分
からなかったけど、みんなの説明で分かった」というものが多く、ただ答えが分かった喜びを味
わうだけでなく、説明できた喜びや、考え方を分かってもらえた喜びを味わう児童の姿が見られ
ました。このような成功経験を重ねたことで、話し合い活動において「話す力」や「聞く力」も
向上してきました。4年生になっても意欲的に学び、
「分かった」
「できた」という子どもたちの
笑顔が輝くよう、今後も授業の工夫を続けていきたいと考えています。