空気と風、そのはたらきと遊び

千葉県立現代産業科学館『科学の祭典』6/10・11 テーマ
空気と風、そのはたらきと遊び
佐藤建吉(千葉大学)・白井靖幸(千葉工業大学)・吉田喜一(東京都立産業技術高専)・
綿貫潤(千葉大学 OB)・渋谷宏幸(千葉大学研究生)・菊地勇太(千葉大・鉄道研究会)
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ねらい
小学生から中学生を対象として、ものづくりへの再発見、挑戦、科学するこころを呼びおこす。「意外」を
キーワードとして、「つくる・あそぶ・かんがえる」(MPT: Making, Playing, Thinking)を経験する。
2
テーマと内容・・・つぎのことを MPT しよう。
◇大気圧鉄道の走行実験
イギリスのエンジニア、イザムバード・キングダム・ブルネル(1806 年∼
1859 年、イギリス人)が実用した大気圧鉄道の模型を展示し、力学的関係について体感する。
↓ 列車模型
大気圧鉄道
大気圧鉄
車両が走る
道
内蔵の
ピストン
掃除機で
排気すると
【大気圧鉄道正面写真】
○ 大気圧鉄道模型製作済み(長さ 180cm テ
ーブル上にのせる)
○ 電気掃除機でパイプ内の空気を排気する
と、パイプ内ピストンが吸引され、その力
【側面写真・図(点線はパイプの仮想線)】
で列車が走行
○ 大気圧鉄道の原理と構造、走行特性、特徴
などについて説明し、考える
○ 大気圧について知る
◇ペットボトル風車
「もったいない風車」をコンセプトとする風車の製作と回転実験を行う。ペット
ボトルを羽根とする風車を自作して、羽根の大きさ(ペットボトルのサイズ)、羽根の形(ペットボトルから
の羽根の切り出し方)、羽根のピッチ角(ペットボトルの取り付け角度)による回転特性について、LED ラ
ンプの点灯、明るさとの関係から調べる。
○ ペットボトルを 5 本用いて風車の羽根に
する
○ 回転特性を高めるため、はさみで羽根の形
に加工・・各自で工夫する
○ ペットボトルのキャップをロータハブ(プ
ラスチック容器・・キムチの容器などに取
り付け穴を開けておく)にねじ込んで取り
付ける
○ 取り付け角度(羽根のピッチ角(迎い角)
を調整する
○ 羽根に彩色すれば美しく回転する。
○ 回転特性と羽根の形状、取り付け角、羽根
枚数、扇風機風量などについて調べる
○ LED をつけて点灯、発光の強さとの関係か
ら改良、工夫する
ペットボトル
の再利用。
削るときに
はケガしな
いように!
扇風機
で回転さ
せる。
【ペットボトルで羽根をつくる】
【回転実験と調整】
◇ブーメランおよびもどってくる飛行機の製作と飛行実験
厚紙を用いてブーメランをつくり、飛ば
し方、飛行・旋回特性(手元へもどってくる特性)などについて体感する。また、原理や構造の異なる「戻
ってくる飛行機」の飛行実験を行う。余裕のある参加者にははさみで加工し、自作の飛行機を飛ばして原理
を体感する。
○
○
○
○
厚紙を用いて輪郭線にしたがい、加工する。
ホッチキスで固定し、迎い角などを調整する。
大勢で一斉に飛ばし、飛行特性について調べる
ブーメラン、飛行機が戻ってくる原理について
説明し、その理解を体感して定着する。
投げ方を考
えて・・。
ソリを付け
るのはなぜ
だろう・・?
3
まとめ
この実験では、空気と風、そして「ものづくりに挑戦する心」を体験をとおして育てたいと思います。子供
も、おとなも一緒につくり、遊ぶ、考えてみましょう。また、「ものづくり」に絶えず挑戦したエンジニア、
ブルネルを紹介する映画を、上映(15 分)します。
◇連絡先:佐藤建吉( 千葉大学:Email [email protected] : Tel 043 290 3215 )