「だって」を引き出すために 係活動の質を変える教師のかかわり 参加する

高学年 ~係活動実践で1年間をしめくくる~
札幌市立緑丘小学校
「だって」を引き出すために
様々な係活動を通して、
子どもたちは
「係活動って、
とってもおもしろい!もっと活動したい!」という願
いをもつようになる。
しかし、ただ係活動をさせていては、自ら今後も係
活動を継続してやっていくところまで学びが広がりま
せん。
「何のために、係活動を行っているのか」をしっ
かり意味付ける必要がある。
教師が、係活動を通して「クラスの人間関係をより
よくしよう!」と係活動の意味付けをします。そうす
ることで子どもたちは「ただ自分たちが楽しむだけの
活動をすればいい、というわけじゃない」ことに気付
く必要がある。
そこで、ある実践を例に、子どもたちの考えがどの
ように変化してきたのか、どのような活動に取り組ん
だのかを紹介していく。
係活動の質を変える教師のかかわり
係活動は、創意工夫
を生かし、学級を豊か
にするものである。し
かしながら、自分たち
の係の発表や掲示をし
て満足しているのが現
状ではないでしょうか。
例えば、
「遊び係」は、休み時間に遊びを提案し、クラ
ス全員で遊ぶようになる。
「装飾係」は、クラスをきれ
いに彩るようになる。子どもたちは、ある程度満足感
をもち、他者から評価されることで係活動の楽しさを
得ることができる。
一見、どの子も活躍し、楽しんでいるような活動で
すが、一つの活動が一つの係の発表会のようになって
いる。しかし、高学年の係活動は、自分の係活動で満
足させてしまってはいけません。
どの学級にも「パーティー係」のような係はありま
せんか。その係に一言アドバイスをすることで、子ど
もたちの係活動へ向かう姿が変わる。この教師のかか
わりが、子どもの活動の質をかえることになる。
教諭
樋渡
剛志
「君たちの活動は、とってもおもしろかった。
(しっ
かり評価)今度は、もっとたくさんの係がパーティー
で活躍できないかな?」の一言で、活動の質を変えて
いくようかかわる。
参加するだけじゃ、つまらない
子どもたちは、それぞれの係が活躍できるように考
えるようになる。例えば、学級お別れ会では…
○パーティー係が企画・運営
・計画書を作り、各係に依頼する。
○装飾係が教室を彩る
・一年間の様子を、
「春・
夏・秋・冬」にわけて教
室を飾る。
○クイズ係が出題
・クラスのお笑いクイズ
を行う。
○遊び係がゲーム
・いつもは、パーティー係だけでしていたゲームを行
う。
○お笑い係がゲーム
・クラスでお笑い芸を行う。
○新聞係がパーティーの様子を新聞に
・パーティーの様子を自分たちで写真を撮り、感想な
どを加え、新聞を発行。
放っておいても子どもは育たない
教師の指導がぶれると、子どもたちは戸惑う。どの
場面においても、子どもたちにどのような力をつけさ
せたいのか、教師が一貫して指導していかなければな
らない。係活動でもよりよい人間関係を目指すのであ
れば、当然、授業でも同じである。例えば、練習問題
を早く解き終わったら読書をするのではなく、困って
いる友達を助けられる。そんな温かい子どもに育てる
ために、どの場面でも一貫した指導をしていきたいも
のである。
一緒に勉強したい方大歓迎!是非アクセスを!
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札幌市特別活動研究会
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