響流の森 だより (園長室だより) 平成 27 年 2 月 18 日 附属幼稚園 第 19 号 発 行 者 八谷俊一郎 感じたままを楽しんだ年少さん 劇遊びで役割を認識させては? 「3じのおちゃにきてください。ともだちつれてきて ください。けーきをつくってまってます。 」 みどりのみどりより 先日7日(土)に年少組の劇遊び会がありました。 劇遊び会は、日頃、担任が、子どもたちに読み聞かせ した絵本の中から、子どもたちお気に入りの絵本をベ ースにした「ごっこあそび」です。 年中さんや年長さんのように、最初から登場人物の 役を決め、上手く表現できるように練習を重ねて、そ の成果を発表するというスタイルではなく、3 歳児ら しい特性を生かして、子どもたちが感じたことを、役 を通して表現し、楽しむスタイルです。 従って、役が、初めから固定されているわけではあ りません。子どもたちは、その日その日によって好き な役が変わりますから、当日も、子どもたちが、なり たい役、好きな役を楽しむことになりました。子ども たちは、読み聞かせしてもらったお話の世界を共感的 に受け止め、思ったことや感じたことを広げながら、 実際にお話の世界を体験してみたいという気持ちで遊 んでいたようです。 子どもたちは本当に、無邪気で純真です。ニワトリ の羽や帽子を身に付けると、途端にニワトリに変身し、 カエルの帽子を身に付けると途端にカエルに変身し て、子どもなりに捉えた動きで楽しんでいます。 大人は、どうしても、感性よりも知性で捉えるよう になり、クマやリス、アリなど大きさやしぐさなどに こだわるために、なかなか素直な動きができません。 その点、子どもたちは、クマさんもリスさんもアリさ んも、感覚的にとらえ、登場人物を皆、擬人化して楽 しむ豊かな感性を持っていますから、子どもたちのダ イナミックで可愛らしく楽しい動きを見ていると、私 たちまで楽しくなります。 子どもたちは、劇遊びによって、登場人物の役にな りきることで、心も体も柔軟になり、情緒が安定する とともに、自分以外の人の気持ちを理解できるように なります。 このことは、自己中心性から抜け出すためにも大き な意味を持っているといえます。 劇遊びで、絵本の中の登場人物を演じることで、自 分に気持ちがあるように、登場人物(自分以外の人) にも、自分とは違う気持ちがあるということがわかっ ていきます。この年代に、豊富な経験をしているかし ていないかが、その後の人生に大きく影響をしてきま す。ご家庭でも、ぜひ、お子さんと一緒に、 「ごっこ あそび」をしてください。そのために、まず、想像遊 びからスタートし、次第に、絵本の中へ世界を旅する ような遊びの経験をたくさんさせてください。想像遊 びとは、例えば、 ○宇宙船に乗ったつもりの宇宙遊泳 ○電車に乗ったつもりの運転手さん など 劇遊びは、自己表現のひとつで、役に優劣はありま せん。従って、主役も脇役もありません。 子どもが、 劇遊びの役割 の中で表現し たことをその まま受け止め てあげてくだ さい。 年長さん準備はいいですか? 年長さんも、残すところあと僅かで、幼稚園を巣立 っていきます。小学校の入学式までに、いろいろな期 待と不安が入り混じっていることと思います。 そこで、入学までの1か月半、次のことをご家庭で 取り組んでみてはいかがでしょうか。 基本的に、文字指導や数の指導は小学校で指導する ようになっていますので、書かれている自分の名前が 読めればいいと思います。これについては、全ての子 どもが読めていますので心配はしていません。 大切なことは、基本的な生活習慣を見直すことで す。①元気な挨拶 ②きちんとした返事 ③相手の目を 見て話したり聞いたりすること ④洗顔 ⑤歯磨き ⑥ 手洗い ⑦うがい など大丈夫でしょうか。今まで、採 用試験の面接で、挨拶や返事ができていない大学生を 何人も見かけました。小さいころからの習慣が身に付 いていなかったことが大事な場面で 発揮されなかったと考えられます。 鉛筆や箸の正しい持ち方について もお子様の様子をご覧になってくだ さい。小学生でも、半分以上の子が、 正しい鉛筆の持ち方ができていませ ん。小さいうちに躾けておかない と、高学年ではなかなか直りません。 “鉄は熱いうちに打て”の通りです。
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