足元の米国ハイ・イールド債券相場は相対的に安定

販売用資料
販売会社様内限
2015年12月
スペシャル・レポート
原油安を受けた米国ハイ・イールド債券相場の動向と見通しについて
フィデリティ投信株式会社
原油価格の不安定な動きが続いていますが、そのような環境下でも米国ハイ・イールド債券は他のリスク性資産
よりも安定的に推移しています。当資料では、原油安を受けた米国ハイ・イールド債券相場の動向と見通し等を
ご紹介します。
ポイント
 米国ハイ・イールド債券は、原油価格動向が不安定な中で、他のリスク性資産よりも安定的に推移。
 原油価格が米国ハイ・イールド債券相場に与える影響は限定的となる見通し。短期的に相場の変動性が
高まる場合は魅力的な投資機会となる可能性も。
 過去において、米国ハイ・イールド債券のデフォルト率が大きく上昇したのは、米国経済全体が後退した局
面に限られている。今後の米国経済は緩やかに成長する見通しであり、デフォルト率は低水準で推移する
見通し。
 サード・アベニュー・アセット・マネジメントの「サード・アベニュー・フォーカスト・クレジット・ファンド」のような
清算は、高リスクで運用し、かつ失敗したファンドに限られ、分散投資と流動性リスクの管理を徹底している
多くのファンドにまで波及することはないと考えられる。
足元の米国ハイ・イールド債券相場は相対的に安定した動き
 原油価格は2015年6月終盤以降下落し、足元では1バレル40米ドルを下回る水準となるなど、不安定な状
況が続いています。このような環境下、米国ハイ・イールド債券は他のリスク性資産よりも安定的に推移し
ています。債券が持つ安定性という特徴と、高利回りの金利収入による下支えが、相対的な安定推移の主
な要因と考えられます。
 米国株式や米国リートは、2015年8月下旬の原油価格や中国株式の急落を受けて、大きく下落した後は、
底堅く推移しています。米国ハイ・イールド債券よりも値動きが大きい傾向が続いています。
 MLPはエネルギー関連事業等が発行する資産という特徴から、原油価格変動の影響を相対的に大きく受
けており、足元では値動きが大きく、下落傾向となっています。中国株式は、中国景気鈍化懸念などにより
弱含みで推移しています。
原油価格と各資産の推移
130
米国株式(左軸)
MLP(左軸)
米国リート(左軸)
中国株式(左軸)
米国ハイ・イールド債券(左軸)
WTI原油先物(右軸)
(米ドル/バレル)
120
65
60
110
55
100
50
90
45
80
40
70
35
60
50
14年12月
30
15年2月
15年4月
15年6月
15年8月
15年10月
(注)RIMESおよびBloombergよりフィデリティ投信作成。2014年12月末~2015年12月10日。各資産は期間初を100として指数化。
WTI原油先物は実数値。現地通貨ベース。
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上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
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原油安を受けた米国ハイ・イールド債券相場の動向と見通しについて
2015年12月
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原油安が米国ハイ・イールド債券に与える影響は限定的と想定
 エネルギー・セクターの中には、特徴の異なる複数のサブ・セクターがあります。探査・開発セクター企業
は、油田を保有し開発するため、原油安は採算悪化要因となります。原油安の影響を相対的に大きく受け
るため、債券利回りが10%台後半となるなど、市場からは高リスク・セクターとみなされています。しかし、
今後の原油価格の安定から恩恵を受ける企業も存在すると考えられます。
 貯蔵・輸送セクターでは、多くの企業は固定価格の長期契約によって原油輸送を請け負っており、原油安
の影響は相対的に軽微です。キャッシュフローも安定しており、債券利回りは米国ハイ・イールド債券全体
よりも低い水準となっています。
 このほかにも設備・サービス・セクターや精製・販売セクターがありますが、米国ハイ・イールド債券全体に
占める比率は合計2%台と小規模です。
米国ハイ・イールド債券のエネルギー・セクター内の比較
探査・開発
米国ハイ・
エネルギー・
イールド債券 債券利回り
セクターでの比率
での比率
73
47.4%
5.8%
16.1%
貯蔵・輸送
53
34.1%
4.2%
7.2%
設備・サービス
22
14.1%
1.7%
17.3%
7
4.4%
0.5%
7.3%
155
100.0%
12.3%
12.8%
100.0%
8.3%
時価総額
(10億米ドル)
サブ・セクター
精製・販売
エ ネルギ ー ・セク ター 全体
米国ハイ・イー ルド債券全体
1,257
(注)BloombergおよびRIMESより
フィデリティ投信作成。2015年11
月末時点。
 エネルギー以外のセクターでは、原油安が追い風となるセクターが多くあります。原油・ガソリンの消費者
である化学セクター等の製造業や空運セクター等はエネルギー・原材料コスト低下という恩恵を受けてい
ます。また、自動車大国である米国では、ガソリン価格低下が内需拡大につながることで、小売、自動車、
消費財セクターなど幅広い業種の業績拡大が期待されます。
 このように、エネルギー・セクターの一部企業で原油安が逆風となる一方、多くのセクターでは原油安が追
い風となるため、原油安が進行した場合の米国ハイ・イールド債券相場全体への影響は限定的と予想さ
れます。
 原油安による投資家センチメントの悪化で相場の変動性が高まった場合は、魅力的な投資機会が生まれ
ると期待されます。
米国ハイ・イールド債券指数とセクター別指数の騰落率(騰落率上位/下位10セクター)
騰落率下位10セクター
騰落率上位10セクター
15%
10%
8.7%
7.6%
7.0%
6.5%
6.1%
6.0%
6.0%
5.6%
5.5%
5.2%
5%
0%
-5%
-2.1%
-0.4% -1.0%
-10%
-15%
-20%
-25%
原油安による内需拡大の恩恵を受けると期待される、
幅広い内需関連セクターが騰落率上位に。
-3.4% -4.4% -4.6%
-5.5%
-11.0%
-13.0%
原油等資源価格の下落を材料に売られた資源関連セクター
-16.0%
が相対的に大きく下落。
(注)RIMESよりフィデリティ投信作成。
2014年12月末~2015年11月末。米ドルベース。
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-22.0%
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原油安を受けた米国ハイ・イールド債券相場の動向と見通しについて
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今後の見通し:米国経済の緩やかな成長等を背景とする
デフォルト率の低位安定とスプレッドの縮小期待
 下グラフのとおり、米国ハイ・イールド債券のスプレッド(上乗せ金利)は、期間平均の5.4%を上回る、6.1%
と魅力的な水準となっています。これは原油安等により投資家センチメントが悪化したためです。一方、米国
ハイ・イールド債券発行企業の信用力は総じて安定しており、デフォルト率は2.8%と、期間平均の4.7%を
大きく下回っています。
 米国ハイ・イールド債券発行企業の信用力は引き続き良好に推移すると考えられます。低金利環境下で、
発行企業は低い金利での借り換えと償還期限の長期化で財務力を向上させています。このような企業努力
によって今後もデフォルト率は低位で安定推移すると想定されます。
 また、過去において米国ハイ・イールド債券のデフォルト率が大きく上昇したのは、米国経済全体の成長率
が0%近辺まで低下した不況期に限られています。今後の米国経済は緩やかに成長する見通しであり、米
国経済全体の観点から見ても、デフォルト率は低水準で推移すると予想されます。
 以上を考慮すると、今後の米国ハイ・イールド債券相場では、高利回りの金利収入に加え、スプレッド縮小
による価格上昇を源泉とした良好なパフォーマンスも期待できます。
米国ハイ・イールド債券のスプレッドとデフォルト率および米国経済成長率の推移
20%
18%
16%
スプレッド
14%
スプレッド期間平均
12%
10%
8%
6.1%
5.4%
6%
4%
2%
0%
88年 90年 92年 93年 95年 97年 98年 00年 02年 03年 05年 07年 08年 10年 12年 13年 15年
20%
15%
デフォルト率
米国実質GDP成長率(4四半期移動平均)
デフォルト率期間平均
10%
4.7%
2.8%
2.2%
5%
0%
‐5%
88年 90年 92年 93年 95年 97年 98年 00年 02年 03年 05年 07年 08年 10年 12年 13年 15年
(注)Moody’s、Bloomberg、RIMESなどよりフィデリティ投信作成。1988年12月末~2015年11月末。スプレッドは、小数点以下第2位で四捨五入した米
国ハイ・イールド債券と米国10年国債の利回りの差。米国ハイ・イールド債券は1996年11月以前はバンクオブアメリカ・メリルリンチ・USハイ・イールド・
インデックス。それ以降はバンクオブアメリカ・メリルリンチ・USハイ・イールド・コンストレインド・インデックス。デフォルト率はMoody’sより(過去12カ月、
発行体ベース)。2015年10月まで。米国実質GDP成長率は2015年第3四半期まで。
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【ご参考】サード・アベニュー・アセット・マネジメントの
ファンドの清算について
 米国の運用会社、サード・アベニュー・アセット・マネジメントが、「サード・アベニュー・フォーカスト・クレ
ジット・ファンド」の清算を発表しました。
 当該ファンドは、ハイ・イールド債券の中でもリスクの高いディストレスト債券やリストラクチャリングを余
儀なくされる可能性のある債券に積極的に投資するファンドです。信用リスクや流動性リスクが相対的
に高いCCC格以下や格付無しの銘柄がポートフォリオの大きな部分を占めていました。
 一方で、日次でのファンドの購入・換金を受け付けていたため、換金申し込みの金額が大きくなった場
合には、流動性の低い債券の売却が追いつかないリスクが存在していました。
 当該ファンドの不調な運用成績によって換金申し込みの金額が大きくなっていたことと、リスクの高い投
資先債券の市場流動性が低下していたことによって、日次の解約に対応するための保有債券の売却
が追いつかない状況が顕在化しました。そのため当該ファンドは、換金の受付を一時停止し、保有債券
売却に適切な時間をかけることで、日次で売却するよりも適正な価格で債券を売却し、ファンドを清算
することを決定しました。
 このようなファンドの清算は、高リスクで運用し、かつ失敗したファンドに限られ、分散投資と流動性リス
クの管理を徹底している多くのファンドにまで波及することはないと考えられます。
 総じて米国ハイ・イールド債券発行企業の業績は堅調で、低い金利や長い償還年限での資金調達で財
務改善をすすめていることから、デフォルト率は低水準で推移すると予想されます。デフォルトはエネル
ギー・セクターの採算性の低い一部の企業等に限られています。
 このように、米国ハイ・イールド債券発行企業の実態が総じて堅調にもかかわらず、一部のファンドの
清算や原油安などを材料とする投資家心理の悪化によって、相場の変動性が高まる局面となった場合
は、魅力的な投資機会となる可能性もあり、冷静な対応が重要と考えられます。
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米国ハイ・イールド債券はバンクオブアメリカ・メリルリンチ・USハイ・イールド・コンストレインド・インデックス。米国ハイ・イールド債券のセクター別指
数はバンクオブアメリカ・メリルリンチ・USハイ・イールド・インデックスの各セクター指数。米国株式はS&P500種指数。米国リートはFTSE NAREIT
Equity REITsインデックス。MLPはAlerian MLPインデックス。中国株式はH株指数。
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