米国ハイ・イールド債券相場への影響 フィデリティ・USハイ・イールド

販売会社様内限資料
2014年12月
スペシャル・レポート
原油価格下落の米国ハイ・イールド債券相場への影響について
フィデリティ投信株式会社
原油価格が大きく下落していることを受けて、米国ハイ・イールド債券相場への影響についてまとめ
ました。また「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」のエネルギーセクターへの投資状況について
もご説明しています。相場環境全体をしっかり見極めた、冷静な判断が肝要と考えます。
米国ハイ・イールド債券相場への影響
 原油価格は1バーレル60米ドル台へ下落しています。米国ハイ・イールド債券指数の約15%はエネルギー
セクターであるため、影響を懸念する投資家もいます。しかし、その影響は限定的であると思われます。
エネルギーセクターへの影響
 原油価格の下落で、米国ハイ・イールド債券のエネルギーセクターの企業収益は影響を受けると考えられ
ます。ただし大きな影響が想定されるのは、エネルギーセクターの5割程度を占める川上の油田開発・原油
生産に従事する企業で、かつ生産コストが高い油田を保有している企業と思われます。
 一部エネルギー企業の財務は悪化する可能性はありますが、①多くの油田開発企業は、原油価格の影響
が軽微なガス生産に多角化していること、②設備投資の縮小や保有資産の一部売却など資金ねん出手段
が豊富なこと、③平均1年先まで原油先物によるヘッジを行っている企業が多いこと、などからエネルギー
セクター全体のデフォルト(債務不履行)率が大幅に上昇することはないと思われます。
米国ハイ・イールド債券相場への影響
 エネルギーセクターが原油価格下落の影響を受けたとしても、一方、米国ハイ・イールド債券には原油価格
下落で恩恵を受けるセクターが数多くあります。
 直接恩恵を受けると思われるセクターは、原油を原材料として使用する化学などの製造業、輸送業や公益
などエネルギーを消費する業種、ガソリン価格下落の恩恵を受ける小売や自動車など幅広く、米国ハイ・
イールド債券指数の約2割を占めます。
 また原油価格の下落でインフレ率や長期金利上昇が抑制される可能性があります。長期金利上昇が抑制
されれば、消費を中心に景気全般に追い風となると期待され、米国ハイ・イールド債券相場にも好影響を与
えると期待されます。
 このように原油安の影響を総合的に判断すると、米国ハイ・イールド債券全体のデフォルト率や相場動向に
著しい影響を与えることはないと思われます。
フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドの投資状況
 当ファンドでは、エネルギーセクターについて、シェール革命の進行などによる原油安を想定して、2年以上
前から弱気の姿勢を取っています。全てのエネルギー企業を徹底的に調査し、生産コストの低い企業や原
油安の影響を受けにくいと判断された企業などに絞って投資しています。このため当ファンドのエネルギー
セクター保有時価比率は2014年10月末で約8.0%とベンチマークの約15.1%の半分程度です。
 フィデリティは米国ハイ・イールド債券の相場見通しについて、個別企業調査の結果から引き続き堅調な推
移を予想しています。またエネルギーセクターについても、個別では投資価値に比べて売られ過ぎと判断さ
れる銘柄もあり、こうした投資機会も併せて追求してゆく予定です。
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(注)原油価格はWTI。ファンドおよびベンチマークのセクター構成比は2014年10月末。運用管理データベースの概算値。
投信計理データではありません。
(※)上記は2014年12月時点の見方であり、今後予告なく変更されることがあります。また将来の相場動向や運用を
保証するものではありません。
最終ページを必ずご確認ください。
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原油価格下落の米国ハイ・イールド債券相場への影響について
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