サウンド信号処理

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オープンソースのブロック型言語
Pure Data ではじめる
サウンド信号処理
第3回
青木 直史,藍 圭介
リアルタイム音声処理の準備…データ・ファイルの保存 & 再生
Toggleボタンを使って
波形表示をON/OFFする
100ms周期の
メトロノームを
用いてアレイの
内容を更新する
名前を設定
アレイのサイズを
設定する
(デフォルトは100)
アレイに
音データを
格納する
(a)プログラム
同じ名前
アレイに格納された
音データはグラフと
して表示される
(b)グラフ表示
図 2 データ格納ブロック「アレイ」に関する設定画面
図 1 データ格納ブロック「アレイ」に音データを格納する
今回は,Pure Data を使って音データをファイルに
書き出して保存する方法と,逆にファイルから音デー
タを読み込んで再生する方法について説明します.今
回のファイルの操作は,音を加工するプログラムを
作って実験するうえでとても役立ちます.次回以降で
紹介するリアルタイム音声処理でも必要になる基本的
なテクニックです.
また,Pure Data におけるプログラミングのテク
ニックとして,サブパッチについて説明します.サブ
パッチは一般的なプログラム言語でいえば,いわゆる
サブルーチンに相当するものです.サブパッチのしく
みは規模の大きいプログラムを作成するうえで不可欠
です.サブパッチを使ったプログラムの一例として,
ベースやドラムを加えた音楽の演奏に挑戦してみま
す.
音データをファイルに保存
● ステップ 1:音データをメモリに格納する
▶音データ格納用メモリ「アレイ」
スピーカに音データを出力するだけでなくメモリに
も格納しておくと,あとから何度でも同じ音データを
再生できます.このしくみを実現するために Pure
Data に用意されているのがアレイというデータ格納
ブロックです.
▶アレイに格納した音データは [tabwrite~] でグ
ラフ表示される
アレイはいわゆる 1 次元配列のメモリにほかなりま
せん.図 1 に示すように,アレイは見た目がグラフの
ブロックになっています.[tabwrite~] を使って
アレイに格納した音データは,グラフとして表示され
ます.
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第 1 回 正弦波 / ノコギリ波 / 矩形波…まずは基本音を鳴らす(2015 年 12 月号)
第 2 回 サウンド処理の基本満載! レガシ・ピコピコ音 BGM(2016 年 1 月号)
2016 年 2 月号