レビ記

レビ記緒論
いけにえと聖さの書
ラビの教育制度
• "Why do young children commence with
the Priests' manual (i.e. Leviticus) and
not with Genesis? – Surely, it is because
young children are pure and sacrifices
are pure; so let the pure come and
engage in the study of the pure." [Midr.
Lev. Rab. 7.2]
序文: 書名
1. Levitikon - ヘリニズム時代で
は“祭司”を意味していた
2.
To4rat
ko4ha6n|=m
3. arqyw “そして彼は言われ
た . . . .”
序文: 本文・写本
1. MTは安定している
2. LXX, SPと11QLevの15.3
3. 4QLevbと4QLevd
11Q1 (11QPaleoLev)
序文: 著者問題
1. モーセ説
1.01 律法はYahwehがモーセに
語ったものとして表している. い
けにえは幕屋でのものであり、
神殿ではない (レビ 1-7). . . .
1.02 モーセ時代にあった祭儀法
である.
序文: 著者問題
1.03 レビ記は補囚後の問題を
扱っていない: カナン人との結
婚問題を扱ってない (レビ 18,
20); レビ記は祭司の一割であっ
た、しかし補囚後ではレビ人は
祭司と比べると12人に1人で
あった (エゼ 2.36下、ニベ 7.39
下).
序文: 著者問題
1.04 エゼキエル書はレビ記を引
用している:
レビ 10.10 = エゼ 22.26
レビ 18.5 = エゼ 20.11
レビ 26 = エゼ 34
序文: 著者問題
2. 資料説のPは補囚後と見てい
る説:
2.01 レビ 17-27を別にする. (神聖
法集)
序文: 著者問題
3. 資料説のPは補囚前である
説:
3.01 Pの言語、法と社会構造がエ
ズラ、ネヘミヤと歴代史と異なっ
ている. 逆に紀元前2,000-1,000
紀元前のメソポタミア法にちか
い.
序文: 著者問題
3.02 申命記とヨシュア記がレビ記
を引用している. . . .
3.03 PのYahwehの戦いと祭儀法
は士師記とサムエル記に似て
いる.
序文: テーマ
1. 出エジプト記の祭具作りから
生きている祭儀を見せている.
2. 祭司の法 (1-7, 8-10, 11-15章)だ
けではなく (6.1-7.21; 10.8-15; 16.228)、イスラエル人に向けたもの
である (特に23章の安息日).
序文: テーマ
3. “聖なる”:
–汚れからの清め: どのように汚
れを取り除き、聖にもどれるか?
(1-16章)
–聖化: どのように聖さを守れる
か? (17-27)
構造: 単純なアウトラーイン
• 献げ物の規定 (1-7)
• 祭司の聖別(8-10)
• 清潔規定集(11-15)
• 贖罪日(16)
• 神聖法集(17-27)
構造: 反復の決まり文句
1. レビ 1-3 「宥めの香りである」
2. レビ 4-5 「祭司がこうして罪を贖う儀
式を行うと、彼らの罪は赦される」
3. レビ 6-7 「...についての指示は次の
とおりである」
4. レビ 8-10 「モーセが主の命じられた
とおりに行うと」
構造: 反復の決まり文句
5. レビ 11-15「...は汚れたものである」
「...清い...」
6. レビ 16 「贖いの儀式を行う」
7. レビ 17 「その者は民の中から断た
れる」
8. レビ 18-22「わたしは...主である」「わ
たしは、その者にわたしの顔を向け」
「わたしはあなたたちを聖別する主」
構造: 反復の決まり文句
9. レビ 23 「いかなる仕事もしてはなら
ない」「代々にわたって守るべき不変
の定めである」
10. レビ 26 「あなたたちを退けること
はない」
11. レビ 27 「聖なるものとなる」
正典的構造
• 序文の 1.1と結論の 27.34は出
エジプト記と同じ歴史的背景で
ある.
• 律法はすべてシナイ山から . . .
• レビ記の律法は一時的なもの
ではない.
レビ記の神学
• 序: レビ記の神学は出エジプト
記と民数記が前提的に扱うべ
きである.
レビ記の神学
• 神の臨在:
–神は礼拝の中におられる:
• いけにえ
• レビ記は日々、民の生活の内に
臨んしている神の臨在と特別な
時に表される神の栄光を区別す
る.
レビ記の神学
• 神の臨在:
–神は民の日々の生活の中で. . .
• 人の歩みのすべてに . . . .
レビ記の神学
• 聖なる:
–用語:
• Xwdq - レビ=152x; 20%
• amj - レビ=132x; 50%
• rwxj - レビ=74x; 35%
• llx - レビ=14x; 旧約全=66x
レビ記の神学
–レビ記 10.10:
あなたたちのなすべきことは、
聖 (vd,Qoh;)と俗 (lxoh;)、
清いもの と (rAhJ'h;)
汚れたもの (ameJ'h;)
を区別すること
レビ記の神学
• 献げもの
–シマイ山の契約上、神との交わ
りの復帰の方法
–清めと聖化
–神の御心に従ったもの. . . .
個所
ヘブル語
1:3-17
hl '[ o
焼 き 尽 く す 燔祭
献げ物
2:1-16
hx'nm
>i
穀 物 の 献 素 祭 の 供 穀物のささ
げ物
え物
げ物
3:1-17
新共同訳
口語訳
新改訳
全焼のい
けにえ
~ymil 'v. xb;z< 和 解 の 献 酬 恩 祭 の 和 解 の い
げ物
犠牲
けにえ
4:1-5:13
t aJ'x;
贖 罪 の 献 罪祭
げ物
罪のため
のいけにえ
5:14-25;
7.1-6
~v'a'
賠 償 の 献 愆祭
げ物
罪過のた
めのいけに
え
献げもの定義
1. “いけにえとは動物または野菜を
完全にまたは部分的に祭壇の上
で燃やしささげるものである.” [de
Vaux, Roland, Ancient Israel, 415]
献げもの定義
2. “古代文化研究と比較宗教学の
立場からいけにえはつぎの四つ
の目的が可能である: (1) 神々の
ための食べ物 (Eichrodt); (2) 動
物の命を吸収するため (James);
(3) 神々と一体になるため
(Smith); (4) 神々から助けをいた
だくための贈り物 (Taylor).
献げもの定義
最初の三つは聖書にはない. . . .
助けを求める目的はまた分けられ
る: (1) 外部的助け、すなわち栄え
ること、勝利、祝福 (2) 内部的助
け、すなわち罪を避ける・赦される
こと、購いのため. [Milgrom, “OT Sacrifices
and Offerings,” IDB Supplement, 764]
いけにえの分け方
1. 自発的: ~ymlv
hxnm
hl[
2. 強制・命令:
~va tajx
焼き尽くす献げ物
hl[: 1.3-17
1. 聖書は具体的にこのいけにえ
が何を償うかを教えない.
2. 幅広い罪の償い.
3. 願祈と感謝 (1 サム 13.12; レビ
22.17-29; 民 15.1-16).
焼き尽くす献げ物
4. 礼拝者のすべての精神的な
ニーズを含む.
5. 詩編では: 51.18-19; 4; 5; 40;
50; 66章.
穀物の献げ物
hxnm: 2.1-16
1. 安い hl[ . . . .
2. 属の利用法: 詩 68.18/19; 士
3.18; 2 サム 8.6; 2 王 20.12.
3. hrkza とは何か?
穀物の献げ物
4. 神への贈り物
和解の献げ物
~ymlv xbz [hdwt hbdn
rdn]
レビ 3.1-17; 詩 50.5; 56.12-13; 26;
54; 107; 100.
1. xbz 一部食べる肉のいけにえ.
2. 喜びと共に.
贖罪の献げ物
tajx: 4.1-5.13
1. 汚れを取り去るためのもの.
2. 民 15.22-29の問題.
3. 三つの罪像にたいした独特な
儀式.
贖罪の献げ物
4. 個人や共同体の罪ではなく聖
場が清められる. [Milgromの仮
説; Kiuchi, The Purification
Offering in the Priestly
Literature: It Meaning and
Function, の反論を参照]
賠償の献げ物
~va: 5:14-25; 7.1-6
1. はらいもどす: 民 5.7-8; 18.9; 1
サム 6.3-4, 17; レビ 6.5.
2. あやまち: 5.14-24; 14.10下;
19.20-22; 民 5.6-10; 6.9-12. . . .
賠償の献げ物
3. 個人のため!
4. イザ 53章