学友会セミナー 開催日時: 平成28年3月1日(火) 13:10 〜 14:00 開催場所: 1号館講堂 講師: 渡邉俊樹 所属・職名: 新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻 病態医療科学分野、教授 国名: 日本 演題: 「発がん研究のモデルとしての ATL」 概要: ATL はわが国で発見された白血病/リンパ腫であり、1980・1981 年の 日米での HTLV-‐1 発見の引き金となった。ATL が HTLV-‐1 感染 T 細胞の腫瘍化によ り発症することも速やかに証明された。HTLV-‐1 は人類で初めて発見されたレトロ ウイルスで、わが国では国民の 1%以上(110 万人)が感染しており、キャリア の 5%が一生の間に ATL を発症する。HTLV-‐1/ATL の領域は、発見当初よりウイル ス発がんのモデルとして注目を集めたが、ATL は未だに極めて予後不良であり、 腫瘍化機構も解明されていない。演者は、内科医としてがんに興味を持ち、この ウイルスの発見直後から研究に参加してきた。本日はその経験から、自らが関わ ったウイルス学、病態解析、発がん機構研究の内容を紹介し、ウイルス学および ATL の発がん機構研究の現状を総括し、当領域の基礎と臨床の研究が今後取り組 むべき課題を考える一助としたい。 主たる世話人:佐藤 均(新領域) 世話人:武川睦寛
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