解答例+引用題

2015 北海道大学(文系)前期日程
1
問題
解答解説のページへ
2
2
2 つの放物線 C1 : y = x , C2 : y = -( x -1) がある。a は 0 でない実数とし, C1
上の 2 点 P( a, a 2 ) , Q( - 2a, 4a 2 ) を通る直線と平行な C1 の接線を l とする。
(1) l の方程式を a で表せ。
(2) C2 と l が異なる 2 つの共有点をもつような a の値の範囲を求めよ。
(3) C2 と l が異なる 2 つの共有点 R, S をもつとする。線分 PQ の長さと線分 RS の
長さが等しくなるとき, a の値を求めよ。
-1-
2015 北海道大学(文系)前期日程
2
問題
解答解説のページへ
p は 0 でない実数とし, a1 = 1 , an+1 = 1 an - ( -1)n+1 ( n = 1, 2, 3,  ) によって
p
定まる数列 { an } がある。
(1) bn = pn an とする。 bn+1 を bn , n, p で表せ。
(2) 一般項 an を求めよ。
-2-
2015 北海道大学(文系)前期日程
3
問題
解答解説のページへ
平面において, 一直線上にない 3 点 O, A, B がある。O を通り直線 OA と垂直な直
線上に O と異なる点 P をとる。O を通り直線 OB と垂直な直線上に O と異なる点 Q
  
をとる。ベクトル OP + OQ は AB に垂直であるとする。
   
(1) OP ⋅ OB = OQ ⋅ OA を示せ。
 
(2) ベクトル OA , OB のなす角を  とする。ただし, 0 <  <  とする。このときベ
2
 
クトル OP , OQ のなす角が  -  であることを示せ。


OP
OQ
(3)  =  を示せ。
OA
OB
-3-
2015 北海道大学(文系)前期日程
4
問題
解答解説のページへ
ジョーカーを除く 1 組 52 枚のトランプのカードを 1 列に並べる試行を考える。
(1) 番号 7 のカードが 4 枚連続して並ぶ確率を求めよ。
(2) 番号 7 のカードが 2 枚ずつ隣り合い, 4 枚連続しては並ばない確率を求めよ。
-4-
2015 北海道大学(文系)前期日程
1
解答解説
問題のページへ
2
2
(1) C1 : y = x ……①, C2 : y = -( x -1) ……②に対し, C1
2
2
上の 2 点 P( a, a ) , Q( - 2a, 4a ) を通る直線の傾きは,
2
y
Q
2
a - 4a = - a
a + 2a
P
①から y ¢ = 2x なので, C1 上の点 ( t, t 2 ) における接線の -2a
傾きは 2t となり, 接線 l について,
2t = - a , t = - a
2
a
1
O
-1 R
x
S
2
2
これより, 接線 l との方程式は, y - a = - a ( x + a ) , y = - ax - a ………③
4
2
4
2
(2) ②③を連立すると, -( x -1)2 = - ax - a となり,
4
2
x 2 - ( a + 2 ) x - a + 1 = 0 ………④
4
2
C2 と l は異なる 2 つの共有点をもつので, D = ( a + 2 )2 - 4 ( - a + 1 ) > 0 から,
4
2a 2 + 4a > 0 , a ( a + 2 ) > 0
よって, a < -2 , 0 < a となる。
(3) ④の 2 つの解 x =
a +2
2a 2 + 4a
を x =  ,  (  <  ) とおくと, これは, そ
2
れぞれ交点 R, S の x 座標である。
条件より, 線分 PQ と線分 RS は平行であり, さらに PQ = RS なので,
a - ( - 2a ) =  -  , 3 a =
2a 2 + 4a , 9a 2 = 2a 2 + 4a
よって, a ¹ 0 から, a = 4 である。
7
[解 説]
頻出タイプの微分の問題です。(3)では x 座標の差だけ考えればよいので, 計算量が
少なくてすみました。
-1-
© 電送数学舎 2015
2015 北海道大学(文系)前期日程
2
解答解説
問題のページへ
(1) a1 = 1 , an+1 = 1 an - ( -1)n+1 に対して, 両辺× pn+1 とすると,
p
pn+1 an+1 = pn an - ( - p )n+1
ここで, bn = pn an とおくと, bn+1 = bn - ( - p )n+1
(2) (i)
- p = 1 ( p = -1) のとき
(1)より, bn+1 = bn -1 となり, bn = b1 - ( n -1) = -1 ⋅1 - n + 1 = -n となり,
bn
= - n n = - n ( -1)n
an =
( -1)n
( -1)
(ii) - p ¹ 1 ( p ¹ -1) のとき
n-1
n-1
(1)より, n≧2 で, bn = b1 - å ( - p )k+1 = p ⋅1 - å ( - p )k+1 となり,
k=1
2
bn = p -
n-1
p {1 - ( - p )
1+ p
}
k=1
=
2
2
p + p - p + ( - p )n+1
p + ( - p )n+1
=
1+ p
1+ p
この式は, n = 1 のときも成立し, an は,
an =
n+1
1 - ( - p )n
bn
1 ⋅ p + (- p)
=
=
1+ p
pn
pn
pn-1 (1 + p )
[解 説]
誘導つきで漸化式を解く問題です。 p = -1 のときの場合分けに要注意です。
-2-
© 電送数学舎 2015
2015 北海道大学(文系)前期日程
3
解答解説
問題のページへ
(1) まず , a > 0 , r > 0 , 0 <  <  として , xy 平面上で ,


OA = ( a, 0 ) , OB = r ( cos  , sin  ) とおく。
y
B
P
すると, 条件より, p ¹ 0 , q ¹ 0 として,


α
A
OP = ( 0, p ) , OQ = q ( sin  , - cos  )
O
a
  
さらに, OP + OQ と AB が垂直なので,
Q
  
( OP + OQ ) ⋅ AB = 0
 

ここで, OP + OQ = ( q sin  , p - q cos  ) , AB = ( r cos  - a, r sin  ) から,
x
q sin  ( r cos  - a ) + ( p - q cos  ) r sin  = 0
sin  > 0 より, q ( r cos  - a ) + r ( p - q cos  ) = 0 , pr - aq = 0 ………(*)
 
 
さて, OP ⋅ OB = pr sin  , OQ ⋅ OA = aq sin  なので, (*)から,
   
OP ⋅ OB = OQ ⋅ OA
 
 
OP ⋅ OQ
- pq cos 
(2) OP , OQ のなす角を  ( 0 <  <  ) とおくと, cos  =   =
p q
OP OQ
ここで, (*)から p と q は同符号なので,
cos  =
p q = pq = pq となり,
- pq cos 
= - cos  = cos(  -  )
pq
0 <  <  より,  <  -  <  となるので,  =  -  である。
2
2
(3) (*)より, pr = aq となり, r p = a q である。


 
 
OP
OQ
よって, OB OP = OA OQ から,  =  となる。
OA
OB
[解 説]
まず, 2 つの垂直関係から, 座標の設定という方法を考えました。しかし, (1)を解く
と, その考え方を採用するほどでもないことがわかり, それで押し通そうとも思った
のですが, (3)で暗雲が漂いはじめました。ということで, リセットして……。
-3-
© 電送数学舎 2015
2015 北海道大学(文系)前期日程
4
解答解説
問題のページへ
(1) 52 枚のカードを 1 列に並べる 52! 通りが同様に確からしいとする。
番号 7 のカードが 4 枚連続して並ぶのは, この 4 枚の 7 を 1 枚とみなして考える
と, その位置が 49 C1 通り, 7 のカードの並び方が 4! 通り, 7 以外のカードの並び方が
( 52 - 4 )! = 48! 通りより, その確率は,
49 C1 ⋅ 4! ⋅ 48!
1
=
= 1
52!
13 ⋅17 ⋅ 25 5525
(2) 番号 7 のカードが 2 枚ずつ隣り合うのは, この隣り合う 2 枚の 7 を 1 枚とみなし
て考えると, その位置が 50 C2 通り, 7 のカードの並び方が 4! 通り, 7 以外のカードの
並び方が ( 52 - 4 )! = 48! 通りより, その確率は,
50 C2 ⋅ 4! ⋅ 48!
25
=
= 25
13 ⋅17 ⋅ 25 5525
52!
すると, 番号 7 のカードが 2 枚ずつ隣り合い, 4 枚連続しては並ばない確率は,
25 - 1 = 24
5525 5525 5525
[解 説]
確率の標準的な問題です。(1)を利用する方法で(2)の解答例を記しました。
-4-
© 電送数学舎 2015