日本大学大学院理工学研究科 医療・福祉工学専攻 教授 青木和夫、 工学院大学 堀内邦雄、 帝京大学 半田幸子 目的・背景 足の指の屈曲力は,身体が前に倒れそうになったときに,自分でこらえられるかどうかと関係している。これまでは足指の屈曲力を測定 する装置がないため,手の握力計を改造 ( pull 型 ) して測定を行ってきた。しかし,足の指は短いため,グリップをつかみにくいという問題 があった。そこで,足指の屈曲力を床面を押しつける力として測定する,新しい装置 ( push 型 ) を作成した。この装置を用いて足の握力を 測定することで,高齢者の転倒しやすさを予測したり,足握力のトレーニング効果を評価することができる。 原理・方法 装置は足の指を床面に押しつけ る力を,カンチレバーに装着した 表示器 PC 歪みゲージで測定する。位置決め バーで足の位置決めをし,足が浮 足握力計 かないように足部固定ベルトを用 いる。測定板を裏返すことで、反 対側の足も測定できる。表示器に は足握力の最大値が示される。コ ンピュータを接続すると,力の変 化を記録することもできる。 装置の構成 組立図 結果・まとめ push-type (N) pull 型と比較すると高い相関があった a) ● standing 250 R = 0. 689 □ sitting 200 R = 0. 592 150 100 50 0 足握力計 0 50 100 150 200 250 (参考) pull 型の測定器 (手の握力計を改造) pull-type (N) 本装置 ( push 型 ) による測定風景 応用分野・用途 足の握力で転倒を予測 25 足趾把持筋力(N) 250 転倒 相関 150 R= 0. 8 1 6 20 10 50 5 0 0 1.5 1.6 1.7 4週後 ** 15 100 1.3 1.4 1.8 1.9 ** 訓練前 無し 200 ( kg ) 足握力のトレーニング効果の評価 高齢非訓練群 高齢訓練群 身 長 (m) 日本大学産官学連携知財センター (NUBIC) 〒102-8275 東京都千代田区九段南4-8-24 日本大学会館 Tel: 03-5275-8139 Fax: 03-5275-8328 E-mail: [email protected] http://www.nubic.jp 若年訓練群
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