日野・生活者ネットワークニュース 129号 2015 年 6 月 19 日発行 ●発行/日野・生活者ネットワーク ●発行責任者/出沼恵美子 〒191-0011 日野市日野本町3-11-4-301 TEL:042-514-8695 FAX:042-514-8697 憲法を守らなければならないのは、国家です。 日本国憲法第 99 条 「天皇は摂政及び国務大臣、 国会議員、裁判官その他公務 員は、この憲法を尊重し擁護 する義務を負ふ」 ●憲法の特徴は、国家権力を担う人に歯止めをかけ るために存在していることです。 国家権力を担う人たちが、法律によって国民の権利 と自由を不当に制限しないように歯止めをかけて いるのが憲法です。 ※国は法律を策定できますが、憲法を変えることが 出来るのは主権者である国民だけです! ●解釈改憲との名の元に、国家権力が勝手に憲法を 解釈して運用することは、民主主義の原則を壊して います。 ●国家権力による解釈改憲は国民としてさせるべ きではありません。 法案提出の前提になっている2つの問題点! 2014 年 7 月 1 日 2015 年4月 27 日 閣議決定(集団的自衛権行使の容認) 日米防衛協力の新ガイドライン改訂 「集団的自衛権の行使は憲法違反」とする 60 年 2 点目の、日米両政府による日米防衛協力の為の 以上にわたり積み重ねられてきた政府解釈を国 新ガイドライン(the new Defense Cooperation 会での審議もかけず、国民的議論にも付さずに、 Guidelines.:新防衛協力の指針)の改訂とこの 一内閣の判断での閣議決定は、立憲主義、 法案の夏までの成立を米国上下両院議員の前で 国民主権、議会制民主主義に反するもの 言及した演説は、憲法を無視し、国会軽視、 国会の審議をもないがしろにするものです。 です。 ≪安倍晋三首相の米連邦議会の上下両院合同会議での演説:和訳の不思議!?≫ 「 『米国向けには、米国を守ります。日本国内では危険なことはしません。 』と全く 正反対の事を言っている。」 (TBS時事放談にて:ジェラルド・カーチスコロンビア大学教授:2015/6/7 ) 一例をあげてみると・・・・ In Japan we are working hard to enhance the legislative foundations for our security. 日本はいま、安保法制の 充実に取り組んでいます。 enhance ≪強化≫ 実現のあかつき、日本は、 Once in place, Japan will be much more able to for all levels of crisis. 危機の程度に応じ、切れ provide a seamless response for all levels of crisis. (The Alliance: its Mission for the Region) 目のない対応が、はるかに よくできるようになります。 ≪すべての危機≫ (地域における同盟のミッション) ① 政府は、この法案の前提となっている昨年 7 月 1 日の閣議決定と、日米ガイドラインをただち に撤回すべきである。 ② 憲法に基づく政治を担う国家機関としての最低限の責務として、国会にはこのような重大な問 題をはらむ法案の拙速な審議と採決を断じて行わぬよう求める。 ③ 集団的自衛権を行使する為の法改正を行うのなら、立憲主義、国民主権、議会制民主主義に反 する解釈改憲ではなく、堂々と国民に信を問い、正式な手続きに則った国民投票による憲法改 正を先ず、行うべきです。 ※ 近代国家では憲法に基づいた政治を行っていますが、これを≪立憲主義≫といいま す。立憲主義に基づく憲法は、人の権利と自由を保障するために国家組織の基本を制度化 したものになります。 その結果、国家権力を制限し、国民の人権を保障するものが≪憲法≫といえます。
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