2015年3月1日説教要約(PDF)

パウロの告別説教 2
使徒の働き 20 章 28∼35 節
1 警戒すべきこと
28∼32節。パウロはエペソ教会に、狂暴な狼が入り込んで群を荒
し回るので、警戒するように命じています。狼は人々による迫害
や霊的な攻撃が考えられますが、教会はこの世にあるかぎり、こ
のような戦いにさらされています。それだけでなく、教会の内部
からも曲がった教えによって分裂を引き起こすこともあります。
ですから、パウロは霊の目を開き、パウロから伝え聞いたことを
よく思い出し、何が真理であり、従うべきなのかをよく考える必
要があると命じています。そして、そのような戦いの中で、もっ
とも有益なのが神様のみことばです。
「みことばは、あなたがたを育成し、すべての聖なるものとされた
人々の中にあって御国を継がせることができるのです。
」
(32節)
みことばを学ぶことのが大切なのは、外部からの攻撃、また、
内部からの分裂を招く間違った教えに勝利することができるのは、
真理のみことばだけだからです。このみことばに従う時、聖なる
ものとされた人々の中で御国を継ぐことができます。
2 模範とすべきこと
33∼35節。教会での信徒の交わりで大切なことがあります。それ
は、弱い者を助けるということです。この世では弱い者はしいた
げられます。しかし、神様は弱い者を見捨てることなく、あわれ
んでくださるお方です。イエス様も貧しい者に福音を宣べ伝え、
弱い者に寄り添ってくださいました。また、パウロも使徒として
報酬を受けて当然の立場にあるにもかかわらず、自分の必要のた
めに、また、一緒にいる人たちのためにも労働して糧を得ていま
した。パウロは、イエス様が『受けるよりも与えるほうが幸いで
ある。
』と言われたことを、教会のすべての人が思い出し、一部の
裕福な人が恵まれるのではなく、貧しいもの、弱い者もキリスト
にある兄弟姉妹、神の家族として同じように恵みを受けるために、
彼らのために模範を示してきました。また、告別の言葉として、
長老たちに語りました。
適用:皆が一緒に成長する教会
『受けるよりも与えるほうが幸いである。
』とイエス様が言われ
たとありますが、これは福音書には記録されていませんが、伝承
として伝えられていたみことばでしょう。このイエス様が語られ
たみことばにありますように、教会は自分だけが恵まれれば良い
というところではありません。もちろん、救いを受けること、主
のみことばに応答して従うことは、私たち個人と神様との関係で
す。しかし、イエス様はひとり一人が勝手に生きることを良いと
は言っておられません。イエス様が弟子たちに与えられた戒めも、
「互いに愛し合いなさい。」(ヨハネ13:34)であったように、
主にある兄弟姉妹、神の家族であるクリスチャンが、互いに愛し
合い、助け合って主に従い、成長することを神様は願っておられ
ます。そのために、使徒、預言者、牧師、教師、また、長老たち
が立てられ、みことばを互いに学び、日々の生活を助け合い、皆
が一緒に成長し、御国を継ぐことができるように備えてくださっ
ています。ですから、私たちも自分自身と群の全体とに気を配り、
この世にあって困難に直面する時も、内部で問題が起こる時も、
パウロが教会を委ねた神様により頼み、恵みのみことばにより頼
んで歩んで行きたいと願います。
28 節 あなたがたは自分自身と群れの全体とに気を配りなさい。
聖霊は、神がご自身の血をもって買い取られた神の教会を牧させ
るために、あなたがたを群れの監督にお立てになったのです。
2015 年 3 月 1 日
木下淳夫牧師