ex.112 (1) 逆は『x = 2 かつ y = 3 ⇒ x + y = 5』 裏は『x + y ̸= 5 ⇒ x ̸= 2 または y ̸= 3』 対偶は『x ̸= 2 または y ̸= 3 ⇒ x + y ̸= 5』 2 + 3 = 5 だから逆は真,よってその対偶である裏も真。 1 + 4 = 5 だから対偶は偽,よってもとの命題も偽。 (2) 逆は『x, y の少なくとも一方が無理数ならば,xy は無理数である。』 裏は『xy が有理数ならば,x, y はともに有理数である。』 対偶は『x, y がともに有理数ならば,xy は有理数である。』 √ √ 2 × 2 = 2 だから逆は偽,よってその対偶である裏も偽。 p r pr x, y がともに有理数ならば,既約分数 , を用いて xy = と表せる。 q s qs これは xy を既約分数で表せることを示すので,xy は有理数である。 よって対偶は真,よってもとの命題も真。 ex.113 対偶は『整数 a, b について, a, b がともに 3 の倍数でないならば,積 ab は 3 の倍数でない。』 m, n を整数とすると, 3 の倍数でない整数 a, b は a = 3m ± 1, b = 3n ± 1 と表すことができる。 このとき ab = 3(3mn ± m ± n) ± 1 だから,積 ab は 3 の倍数でない。 よって対偶は真,よってもとの命題も真。 1 ex.114 √ √ 1 1 r を有理数と仮定して √ + √ = r とおくと, 3 + 1 = 6r だから, 2 6 √ √ 両辺を 2 乗すると 4 + 2 3 = 6r2 ,すなわち 3 = 3r2 − 2。 √ この右辺は有理数であるから, 3が有理数となり矛盾する。 1 1 √ + √ は無理数。 したがって, 2 6 ex.115 元の命題の対偶は『n が奇数ならば n(n + 2) は 8 の倍数でない』。 n が奇数ならば,自然数 m を用いて n = 2m − 1 と表せる。 n(n + 2) = (2m − 1)(2m + 1) = 4m2 − 1 は 8 の倍数ではないので,対偶は真。 よって元の命題も真。 ex.116 (1) 5 の倍数でない整数 n は,m と k を整数とすると n = 5m + k と表される。 ただし 1 5 k 5 4 とする。 このとき n2 = 5(5m2 + 2mk) + k 2 ,k は 1, 2, 3, 4 のいずれかだから, k 2 は 1, 4, 9, 16 のいずれか。 よって k 2 は 5 の倍数でないから n2 も 5 の倍数でない。 √ q 5が既約分数 で表されると仮定する。 p √ p 5 = q の両辺を 2 乗すると,5p2 = q 2 より q 2 は 5 の倍数。 先の命題の対偶は『n2 が 5 の倍数ならば n は 5 の倍数』だから, q は 5 の倍数なので整数 r を用いて q = 5r と表せる。 このとき,p2 = 5r2 より p2 は 5 の倍数だから p も 5 の倍数。 √ q これは が既約分数であることに反する。よって 5は無理数。 p q (2) αが既約分数 で表されると仮定する。 p 与式の両辺を p3 倍すると,q 3 + p2 q + p3 = 0。 i) p, q が共に奇数ならば, q 3 , p2 q, p3 はいずれも奇数なので,左辺は 0 にならない。 ii) p が奇数で q が偶数ならば, q 3 と p2 q は偶数で p3 は奇数なので,左辺は 0 にならない。 iii) p が偶数で q が奇数ならば, q 3 は奇数で p2 q と p3 は偶数なので,左辺は 0 にならない。 iv) p, q が共に偶数ならば,既約分数ではないので不適。 以上より αを既約分数で表すことはできないので, αは無理数。 2 ex.117 √ (1) 与式 = (x − 6y + 16) + 4(y − 3) 2 = 0 より,x − 6y + 16 = y − 3 = 0 ゆえに y = 3, x = 2 √ √ √ (2) (−1 + 2)x2 + a(−1 + 2) + b = (3 − a + b) − (2 − a) 2 = 0 より, 3 − a + b = 2 − a = 0,ゆえに a = 2, b = −1 3
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