1/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 第5章 ニュートリノ振動:理論 ニュートリノ振動:理論 ニュートリノの性質の特徴は、 ニュートリノの生成は、 W ± を媒介した電弱統一理論による素粒子の崩壊から: ( ) n m やn m の生成(地球大気内の反応): m - ® e - + n e + n m n e の生成(太陽内の核融合反応): d ® u + n e + e - (m + ® e+ +n e + n m ) この生成されるニュートリノを、n e とn m と表す。 生成されたニュートリノの飛行は、W ± が存在しない真空中を飛行する場合、1 W ± との相互作用の無い量子力学の運動方程式で決定される。この飛行するニュート リノを、n 1 とn 2 と表す。 の 2 つの違いによる。それぞれ、異なる理論により、決定されるので、その状態は異なる。 ところで、量子力学によると、 1 つの状態はそれぞれ異なる状態(生成ニュートリノ状態と飛行ニュートリノ状態) で表せる ことが分かっている。この 2 種類のニュートリノ状態が有る結果、ニュートリノを観測する と、ニュートリノ振動という現象として観測されることがわかった。 ニュートリノ振動は、1957 年にブルーノ・ポンテコルボによって最初に予測された。ポンテコル ボの理論はニュートリノと反ニュートリノの間で振動するというもので、現在受け入れられてい るニュートリノがフレーバー間で振動する理論とは異なるものであった。しかし、その後 10 年で 彼が取り組んだ真空の振動理論の数学的定式化はニュートリノ振動の理論の基礎となった。1962 年に名古屋大学の坂田昌一・牧二郎・中川昌美によって、フレーバーニュートリノ(n e, m ,t )間で 振動する理論が提唱および定式化された。あるフレーバーのニュートリノがニュートリノ振動に より他のフレーバーに変換される混合の強さは、ポンテコルボ・牧・中川・坂田行列(英語版) (PMNS 行列)によって特定することができる。1998 年に岐阜県神岡鉱山地下に設置されたスー パーカミオカンデ検出装置により大気から降り注ぐニュートリノを観測することによって、この 現象が実証された。 量子力学 飛行するニュートリノは、量子力学での運動方程式により、その時間発展が決まる。つまり、 1 0 秒目に生成されたニュートリノ(n e やn m ):【例】n ( 0) = n eやn m t 秒目に飛行中のニュートリノ(n 1 やn 2 ):【例】n ( t ) 太陽内部の核融合反応でニュートリノが放出される。太陽内部には電子が無数に存在するので、ニュートリ ノは W ± を媒介して相互作用をする。この飛行するニュートリノは、 W ± との相互作用の有る量子力学の運動 方程式で決定される。 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 2/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 t 秒目に観測されるニュートリノ(n e やn m ):【例】n ( t ) をn e やn m で表わす と対応する。n ( t ) が量子力学により、初期条件:n ( 0) = n eやn m を用いて決定される。実験で は、ニュートリノは、n e やn m で観測されるので、改めて n ( t ) をn e やn m で表わす必要 がある。以降では一般的な表記として、n ( t ) の代わりに y ( t ) と表わす。 y ( t ) は、状態ベクトルといわれる量であり、この時間発展が決定される。その全エネルギー をハミルトニアン演算子 H (行列で表される場合が多い)で表すとき、 i ¶ y (t ) = H y (t ) ¶t (5.1) である。行列表記の場合には、 y (t ) (t ) H y æ *ö æ * *ö æ *ö ¶ç ÷ ç i ç ÷ = ç ÷÷ çç ÷÷ ¶t ç ÷ ç ÷ç ÷ è *ø è * *ø è *ø (5.2) の表示になっている。特に、エネルギーが E ( = ある数値 ) 決まっていると i ¶ y (t ) = H y (t ) = E y (t ) ¶t (5.3) この解は y (t ) = e - iEt y ( 0) (5.4) とわかる(【問題1】(5.4)を求めよ)。(5.4)は、拡張できて の場合に t0 秒目に生成 t 秒目に飛行中 y (t ) = e である( y ( t ) - iE ( t -t0 ) t = t0 y ( t0 ) Dt =t -t0 = e - iE Dt y ( t0 ) 。更には、 = y ( t0 ) を満たすように作る) H が一定 のときに、 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.5) 3/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 y (t ) = e - iH ( t -t0 ) y ( t0 ) Dt =t - t0 = e - iH Dt 第5章 y ( t0 ) ニュートリノ振動:理論 (5.6) である。また、 y ( t ) の表記も用いられ y (t ) = ( y (t ) ) T* ( = y (t ) ) (T *をまとめて †と表す ) † (5.7) で定義される。具体例としては、 y ( t ) は、しばしば、行列表記で表せる ので æ´ö ç ÷ ç´÷ * y ( t ) = ç ÷ Þ y ( t ) = ´* ´* ´* ´ ç ÷ ç´÷ ç´÷ è ø の対応になる。このとき、 ( ) 量子力学での基本条件: y ( t ) y ( t ) = 1 (5.8) (5.9) が成立する。これは、波動関数をy ( x, t ) とすれば ¥ y ( t ) y ( t ) = ò y † ( x, t )y ( x, t ) dx = 1 (5.10) -¥ で計算できる。また、3 次元であると波動関数はy ( x, y, z, t ) となり、 y (t ) y (t ) = ¥ ¥ ¥ ò ò ò y ( x, y, z, t )y ( x, y, z, t ) dxdydz = 1 † (5.11) -¥ -¥ -¥ であるが、ベクトル x x = xi + yj + zk : ( x, y , z ) (5.12) を使用して ¥ y ( t ) y ( t ) = ò y † ( x, t )y ( x , t ) dx = 1 -¥ と表記する。 ニュートリノ混合 さて、ニュートリノの状態には 2 通りあり、 生成(や観測)ニュートリノ(n e やn m ) 実際には、n e,m ,t 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.13) 4/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 飛行ニュートリノ(n 1 やn 2 ) 実際には、n 1,2,3 である。ところで、量子力学では、 1 つの状態はそれぞれ異なる状態(生成ニュートリノ状態と飛行ニュートリノ状 態) で表せる。つまり、1 つのニュートリノ状態は、同時に ニュートリノ状態= (n e ,n m ) の一次結合 ニュートリノ状態= (n 1 ,n 2 ) の一次結合 として表わせるので、 (n ,n ) = (n ,n ) の一次結合 e m 1 2 が成り立つ。数式では、係数を a , b, c, d (複素数)として ìn e = an 1 + bn 2 í în m = cn 1 + dn 2 (5.14) である。行列表記ができ æ n e ö æ a b ö æn1 ö ç ÷=ç ÷ç ÷ èn m ø è c d ø èn 2 ø (5.15) であり、(5.8)を参考にして ì æn e ö ïy ¢ = ç ÷ ï èn m ø í ï y = æn1 ö çn ÷ ï è 2ø î (5.16) と表わしておく。そのとき、 æa bö U =ç ÷ èc dø (5.17) を用いて、(5.15)は y¢ =U y (5.18) と表わせる。 一方、 y と y ¢ は(5.9)の条件: 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 5/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ìï y y = 1 í ïî y ¢ y ¢ = 1 ニュートリノ振動:理論 (5.19) を満たすので、 æ 1 0ö U †U = ç ÷ (= I ) è0 1ø を得る(【問題2】(5.20)を求めよ)。(5.17)より、 2 2 2 2 ïì a + c = b + d = 1 í * * * * ïîa b + c d = b a + d c = 0 (5.20) (5.21) なので、解として、3 つの実数(位相) a , b , g を用いて ìïa = eia cos q , í i (a +g ) sin q ïîc = - e ìïb = eib sin q í i ( b +g ) cos q ïîd = e と表わせる(【問題3】(5.21)を満たす事を証明せよ)。従って、 マヨラナ位相 æ a b ö æ 1 0 ö æ cos q sin q ö æ eia 0 ö U =ç ÷=ç ÷ç ig ÷ ç ib ÷ è c d ø è 0 e ø è - sin q cos q ø è 0 e ø (5.22) (5.23) を得る(【問題4】(5.23)を導け)。ここに、 a , b は、マヨラナ位相’(Majorana phase) という。以降、簡単のため、 U を実数の行列 æ cos q sin q ö U =ç ÷ è - sin q cos q ø (5.24) とする。つまり、(5.14)より n e = n 1 cos q + n 2 sin q n m = -n 1 sin q + n 2 cos q (5.25) あるいは ì æn e ö æn1 ö ïy ¢ = ç ÷, y = ç ÷ ï èn 2 ø èn m ø y¢ =U y Ü í ïU = æ cos q sin q ö ç - sin q cos q ÷ ï è ø î が得られた。これを、ニュートリノ混合(neutrino mixing)といい U をニュートリノ混合行列(neutrino mixing matrix) q を混合角(mixing angle) という。 さて、飛行中のニュートリノは、(5.6)に従って発展し、 n i (t ) = e - iH ( t -t0 ) n i ( t0 ) ( i = 1, 2 ) 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.26) 6/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 である。(5.25)を量子力学での表記に直す事ができ ïì n e ( t ) = cos q n 1 ( t ) + sin q n 2 ( t ) 飛行中のn e í ïî n m ( t ) = - sin q n 1 ( t ) + cos q n 2 ( t ) 飛行中のn m (5.27) と表せる。従って、 t ( = t0 ) = 0 で生成されたn e は、 ìï n e ( 0 ) 生成されたn e í ïîcos q n 1 ( t ) + sin q n 2 ( t ) = n e ( t ) 飛行中のn e ( ) (5.28) と記述される。つまり、 生成されたn e は、瞬時に cos q n 1 ( t ) + sin q n 2 ( t ) になって、飛行し始める ことになる。同様にして、(5.26)より、 æ n e (t ) ç ç n m (t ) è ö æ cos q ÷=ç ÷ è - sin q ø sin q ö æ n 1 ( t ) ç cos q ø÷ ç n 2 ( t ) è ö ÷ ÷ ø (5.29) になる。 2種類のニュートリノ (5.6)を2種類のニュートリノ (n 1 ,n 2 ) に応用すると、 æ n 1 (t ) ö iH Dt æ n 1 (t0 ) ö )ç ç ÷ = exp(÷ ( t ) n 2 è ø è n 2 (t0 ) ø ( Dt = t - t0 ) (5.30) になる。2種類のニュートリノでは、 質量(ハミルトニアン H )の固有状態のニュートリノ の場合であるので、 H が対角化されている はずである。ここで、宇宙空間などを自由に飛んでいるときの時間発展を考える。2種類の ニュートリノの質量を m1,2 とし、その運動量を p すると 2 4 æ 2 2 0 ö ç c p + m1 c = E2 ÷ø çç 0 è である。この場合は exp(iH Dt ) は æE H =ç 1 è0 ö ÷ ( p : 運動量 ) ÷ 2 c 2 p + m22 c 4 ÷ø 0 2´ 2 行列 ö æ exp(- iE1Dt ) 0 ç ÷ iH Dt exp()=ç ÷ iE2 Dt ÷ ç 0 exp()÷ ç è ø になる。ここで、行列は、マクローリン展開: 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.31) (5.32) 7/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 2´2単位行列 2´2 行列 ¥ An 1 1 exp A = I + A + A2 + A3 + = å 2! 3! n =0 n ! (A 0 ニュートリノ振動:理論 = I) (5.33) で表し、 æa A=ç 1 è0 0ö ÷ a2 ø (5.34) とすると æa An = ç è0 n 1 æ a1n ¥ ¥ ç 0ö An ç n! Þ exp = = A å å n÷ a2 ø n=0 n! n =0 ç ç 0 è ö æ a1 0 ÷ çå n! ÷ = ç n =0 n a2 ÷ ç ÷ ç 0 n! ø è ¥ n ö ÷ æ a1 ÷ = çe n ¥ a2 ÷ è 0 ÷ å n =0 n ! ø 0 0 ö ÷ e a2 ø (5.35) なので æ e a1 exp A = ç è 0 0 ö æa Ü A=ç 1 a2 ÷ e ø è0 0ö a2 ÷ø (5.36) を用いて、 iE Dt æ ö exp(- 1 ) 0 ç ÷ æ n 1 (t0 ) ö æ n 1 (t ) ö æ n ( t ) ö iH Dt )ç 1 0 ÷ = ç ÷ç ç ÷ = exp(÷ iE2 Dt ÷ è n 2 (t0 ) ø è n 2 (t0 ) ø ç è n 2 (t ) ø 0 exp()÷ ç è ø (5.37) を得る。ここで、量子力学では全体の位相は物理的に意味がない( 【問題5】何故、「量子力 学では全体の位相は物理的に意味がない」か?)ので E1 + E2 E1 - E2 ì + ïï E1 = 2 2 í ï E2 = E1 + E2 - E1 - E2 ïî 2 2 (5.38) を用いると、全体の位相を抜き出す。(5.38)を(5.37)に代入して æ ö æ E + E2 E1 - E2 ö iç 1 + Dt ÷ ç ÷ iE1Dt 2 ø æ ö ç è 2 ÷ exp( ) 0 exp( ) 0 ç ÷ ç ÷ ç ÷= ç ÷ iE Dt æ E + E2 E1 - E2 ö ç 0 exp(- 2 ) ÷÷ ç iç 1 D t ÷ ç ÷ ø ç è 2 2 ø è 0 exp() ÷÷ ç è ø E + E2 E - E2 æ ö i 1 Dt i 1 Dt ç ÷ 2 2 ) exp() 0 ç exp(÷ ÷ =ç ç ÷ E E æ E + E2 2 ö iç- 1 i 1 Dt ÷ Dt ÷ ç 2 ø 2 ç )÷ 0 exp() exp(- è è ø 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 8/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 E - E2 æ ö Dt i 1 ç ÷ E1 + E2 2 ) 0 Dt ç exp(i ÷ 2 ç ÷ = exp() E1 - E2 ç ÷ i Dt ÷ ç 2 0 exp( )÷ ç è ø ニュートリノ振動:理論 (5.39) より iE1Dt E1 - E2 æ ö æ ö 0 0 ç exp(- ) ÷ æ n 1 (t0 ) ö - i E1 + E2 Dt ç exp(-i 2 Dt ) ÷ æ n 1 (t0 ) ö ç ÷ç ÷ç ÷ = e 2 ç ÷ n 2 (t0 ) ø iE2 Dt ÷ è n 2 (t0 ) ø E1 - E2 ç ç ÷ è 0 exp()÷ 0 exp(i Dt ) ÷ ç ç è è ø ø 2 (5.40) を得る。そこで æ - i E1 + E2 Dt æ n 1¢(t0 ) ö ç e 2 n 1 (t0 ) ç ÷ = ç E1 + E2 è n 2¢ (t0 ) ø ç e - i 2 Dt n (t ) 2 0 è ö ÷ ÷ ÷ ø (5.41) E - E2 æ ö exp( -i 1 0 Dt ) ç ÷ æ n 1¢(t0 ) ö æ n 1 (t ) ö 2 ÷ç ç ÷=ç ÷ n ¢ (t ) E1 - E2 è n 2 (t ) ø çç 0 exp(i Dt ) ÷÷ è 2 0 ø è 2 ø (5.42) とすれば ここで、(5.36)を逆に用いて E1 - E2 Dt 2 E1 - E2 Dt a2 = i 2 a1 = - i æ e a1 ç è 0 0 ö ÷ = exp A e a2 ø Þ E1 - E2 æ ö æ E1 - E2 ö 0 0 ç exp( -i 2 Dt ) ÷ ç -i 2 Dt ÷ ç ÷ = exp ç ÷ E - E2 E - E2 ÷ 0 exp(i 1 Dt ) ÷÷ i 1 Dt ÷ 0 çç çç è è ø 2 ø 2 (5.43) そこで H diag æ E1 - E2 ç =ç 2 ç 0 ç è ö ÷ E - E æ 1 0 ö E - E ( 3) 2 1 2 s ÷= 1 ç ÷= E1 - E2 ÷ 2 è 0 -1 ø 2 ÷ 2 ø 0 (5.44) を用いて、 E1 - E2 æ E1 - E2 ö æ ö 0 0 ç exp( -i 2 Dt ) ÷ ç -i 2 D t ÷ æ H diag ö Dt ÷ ç ÷ = exp ç ÷ = exp ç -i E1 - E2 E1 - E2 ÷ è ø ç çç ÷ 0 exp(i Dt ) ÷ 0 i Dt ÷ ç è 2 ø è 2 ø (5.45) ¢ (t0 ) を n 1,2 (t0 ) と読み替えて なので、(5.42)より、改めて、 n 1,2 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 9/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 E - E2 æ ö exp( -i 1 Dt ) 0 ç ÷ æ n 1 ( t0 ) ö æ n 1 (t ) ö æ H diag ö æ n 1 (t0 ) ö 2 Dt ÷ ç ÷ç ç ÷=ç ÷ = exp ç -i ÷ n 2 ( t0 ) ø E1 - E2 è ø è n 2 (t0 ) ø ÷ è n 2 (t ) ø çç è 0 exp(i Dt ) ÷ è 2 ø (5.46) 従って æ n 1 (t ) ö æ H diag ö æ n 1 (t0 ) ö Dt ÷ ç ç ÷ = exp ç -i ÷ Ü H diag è ø è n 2 (t0 ) ø è n 2 (t ) ø æ E1 - E2 ç 2 =ç çç 0 è ö ÷ ÷ , Dt = t - t0 E - E2 ÷ - 1 ÷ 2 ø 0 (5.47) を得る。2 ニュートリノ(n e やn m 等)は弱い相互作用で生成 ( ) n m やn m の生成(地球大気内の反応): m - ® e - + n e + n m n e の生成(太陽内の核融合反応): d ® u + n e + e - (m + ® e+ +n e + n m ) される。ここでは、 (n e ,n m ) ⇔ (n 1 ,n 2 ) になる。量子力学によると任意の状態はその系の固有状 態で展開できるので (n e ,n m ) は質量固有状態 (n 1 ,n 2 ) で展開でき、(5.29)で表せる、従って æ n e (t ) ö æ n 1 (t ) ö æ cos q ç ÷ =U ç ÷ºç èn 2 (t ) ø è - sin q èn m (t ) ø sin q ö æ n 1 (t ) ö ÷ ÷ç cos q ø èn 2 (t ) ø (5.48) になる。特に、 n (t ) - n m (t ) n (t ) + n m (t ) æ n e (t ) ö æ cos q sin q ö æ n 1 (t ) ö 1 æ 1 1ö æ n 1 (t ) ö , n 2 (t ) = e = Þ n 1 (t ) = e çn (t ) ÷ = ç ç ÷ ç ÷ ÷ ç ÷ 2 è -1 1ø èn 2 (t ) ø 2 2 è m ø è - sin q cos q ø èn 2 (t ) ø (5.49) のときを、 cos q = sin q = 1 Þ q = 45 なので、 2 sin 2q = 2 cos q sin q = 2 1 1 =1 2 2 (5.50) になり 最大ニュートリノ混合( q = 45 ): sin 2q = 1 n 1 (t ) = n e (t ) -n m (t ) 2 , n 2 (t ) = n e (t ) +n m (t ) 2 という。 2 ニュートリノの表記の n とn は同じことである。 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.51) 10/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 ニュートリノ混合の確率 最初( t0 = 0 )に 弱い相互作用の結果、n e が生成 されたとすると、 n e (0) = cos q n 1 (0) + sin q n 2 (0) (5.52) になっている。 時間発展は質量の固有状態 で記述されるので iE t n 1,2 (t ) = exp(- 1,2 ) n 1,2 (0) (5.53) で与えられる(【問題6】(n 1 ,n 2 ) は質量の固有状態である。では、(n e ,n m ) は何の固有状態か?)。 cos q n 1 (0) + sin q n 2 (0) の状態は cos q n 1 (t ) + sin q n 2 (t ) になり cos q n 1 (t ) +sin q n 2 (t ) = cos q exp(- iE1t iE t ) n 1 (0) + sin q exp(- 2 ) n 2 (0) (5.54) のように時間経過とともに変化する。これを仮に n e (t ) と呼んでおく。即ち iE1t iE t ) n1 (0) + sin q exp(- 2 ) n 2 (0) である。ここで観測機器で観測するのだが、そのときには 弱い相互作用でニュートリノを観測する 電子ニュートリノは電子(或いは陽電子)と共に現れる n e (t ) º cos q exp(- (5.55) ので、こんどは (n 1 ,n 2 ) に含まれる (n e ,n m ) を基準にする。(5.48)より t = 0 では (n e ,n m ) が作られ、 すぐに飛行開始するので、 t = 0 で (n e ,n m ) を (n 1 ,n 2 ) に変換する: U æ n 1 (0) ö æ cos q - sin q ö æ n e (0) ö æ n e (t ) ö æ n 1 (t ) ö æ cos q çn (0) ÷ = ç sin q cos q ÷ çn (0) ÷ Ü çn (t ) ÷ = U çn (t ) ÷ ¬ U = ç - sin q øè m ø è m ø è è 2 ø è è 2 ø -1 sin q ö cos q ÷ø (5.56) なので、(5.55)に用いて、 iE t iE t - 1 - 2 ì 2 2 ïï Ae (t ) = cos q e + sin q e n e (t ) = Ae (t ) n e (0) + Am (t ) n m (0) í æ - iE1t - iE2t ö ï Am (t ) = - cos q sin q ç e - e ÷ è ø îï (5.57) を得る(【問題7】(5.57)を導け。)。観測機器で観測されると (n e ,n m ) で観測されるので、結局、 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 11/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 n e を観測: n e (0) n e (t ) = Ae (t ) n m を観測: n m (0) n e (t ) = Am (t ) 第5章 ニュートリノ振動:理論 になる。実験結果それぞれのニュートリノを観測する確率として é ( E - E2 ) t ù = 1 - A (t ) 2 1 2 Pn e ®n e (t ) = Ae (t ) = 1 - sin 2 2q ê1 - cos 1 ú m 2 ë û ( é ( E - E2 ) t ù = 1 - A (t ) 2 1 Pn e ®n m (t ) = Am (t ) = sin 2 2q ê1 - cos 1 ú e 2 ë û ( 2 ) (5.58) ) と計算される(【問題8】(5.58)の Pn e ®n e (t ) を導け)。当然の結果として、 2 2 Pn e ®n e (t ) + Pn e ®n m (t ) = 1 Û Ae (t ) + Am (t ) = 1 (5.59) である。 ところで、特殊相対性理論によると、素粒子のエネルギー E 、運動量 p 、質量 m の間には、 E 2 = p + m2c 2 (5.60) c の関係がある。ニュートリノの質量は限りなく零に近い( m » 0 )はず(素粒子の標準模型で はニュートリノの質量は 0:m = 0 であり、ほとんどの実験結果は m = 0 と矛盾が無い)なので、 マクローリン展開 ¥ xn (n) f ( x) = å f (0) n=0 n ! (5.61) を用いるとよい。つまり、 E = c 2 p + m 2c 2 = æ m2c 2 ö m 2c 2 2 p ç1 + ÷ = p 1 + = p 1+ x 2 2 ç ÷ p p è ø x= m2 c 2 p ( x » 0 Ü m » 0) (5.62) 2 に於いて 1 f ( x ) = 1 + x = (1 + x ) 2 ( x » 0) (5.63) は、 ¥ xn (n) f ( x) = å f ( 0 ) = 1 + xf ¢ ( 0 ) ( x » 0 ) ! n n =0 (5.64) により f ¢( x) = 1 1 1 1 d 1 1 1 1 -1 (1 + x ) 2 = (1 + x ) 2 = (1 + x ) 2 Þ f ¢ ( 0 ) = (1 + 0) 2 = dx 2 2 2 2 (5.65) から 1 1 + x = 1 + x ( x » 0) 2 (5.66) 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 12/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 を得る。従って、 E = c 2 p + m 2c 2 = p 1 + x x= 2 2 m c p 2 æ 1 m2c 2 ö m2 c2 = p ç1 + = p + ÷ ç 2 p2 ÷ 2 p è ø (5.67) と計算できる。これより、 E1,2 c 2 = 2 2 p + m1,2 c » p+ 2 2 m1,2 c (5.68) 2 p 2 p p + m c に於いて、 p m c の時、E-mc は になるこ 2m E である(【問題9】(5.60)の = c とを導け。)。故に、 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 E1 - E2 m12c 2 æ m22 c 2 ö ( m1 - m2 ) c = p+ -ç p + ÷= c 2 p çè 2 p ÷ø 2 p (5.69) である。ここで、分母の p を、(5.68)よりの近似式の E1,2 c p = E c n 1 ,n 2に依らない n 1 ,n 2に依らないので = Þ p = E c (5.70) を用いて、 2 2 2 m12 - m22 ) c 2 m12 - m22 ) c 4 ( ( E1 - E2 ( m1 - m2 ) c = = Þ E1 - E2 = E 2 p 2E c 2 c (5.71) を得る。また、ニュートリノはほぼ光速で走るので、ニュートリノの速度を vn とするとその 走行距離 L は L = vn t » ct (º t in the c = 1 unit) Þ t = L c (5.72) になるので、 走行時間を走行距離で置き換える 表記にすると(距離を直接測る)実験と比較しやすい。これらを使用すると é m12 - m22 ) c 4 L ù ( ê ú E1 - E2 ) t ù ( 1 2 é 1 2 ê 2 E c ú Pn e ®n e (t ) = 1 - sin 2q ê1 - cos ú = 1 - sin 2q 1 - cos ê ú 2 2 ë û ê ú ë û m12 - m22 ) c 3 L ù ( 1 2 é ú = 1 - sin 2q ê1 - cos 2 2E êë úû なので、質量2乗差 m12 - m22 を 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.73) 13/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 Dm 2 = m12 - m22 (5.74) とすると、(5.58)は、 cos 2a = 1 - 2sin 2 a より 2 Pn e ®n m (t ) = Am (t = 2 3 æ Dm 2 c 3L ö L 1 2 2 æ Dm c L ö = q ) = sin 2 2q ç 1 - cos sin 2 s in ç 4 E ÷ c 2 2 E ÷ø è ø è 2 L L Pn e ®n e (t ) = Ae (t == ) = 1 - Am (t = ) c c (5.75) 2 (5.76) を得る。また、(5.71)を用いて E1 - E2 = Dm 2 c 4 2E (5.77) である。 Dm2 c3 L の単位を明記する。素粒子物理では 4E エネルギーE は MeV で表す ここで、実験値と比較するため 電子の質量: mc2 = 0.511MeV 陽子の質量: mc2 = 938MeV 事が多い。また、 の数値として、光速度 c と一緒にした c = 197MeV × fm = 197MeV ×10-13 cm Ü 1fm = 10-13 cm (5.78) を使用する。そこで MeVとcm Dm 2 c 3 L Dm 2 c 3cL Dm 2 c 4 L で表す = = = 4 E 4 E c 4 E c Dm 2 c 4 ëé MeV 2 ûù L [cm ] 4 E [ MeV ] c éë MeV × 10 -13cm ùû (5.79) éë MeV 2 ùû [ cm] Dm2 c3 L になり、 となるので、 の単位は、 4E [ MeV][ MeV × cm] Dm2 c3 L は無次元(単位がない)→sin の引数なので単位はラジアン(rad) 4E 事がわかる。さて、ニュートリノ振動を観測した実験では Dmc 2 : eVで測る Þ Dm 2 c 4 : eV 2で測る L : mで測る (5.80) E : MeVで測る でデータ数値を導く。この数値をそのまま使うために、 Dm2 c3 L を観測値の単位 4E ìDm 2c 4 éeV 2 ù ë û ïï í L [ m] ï ïî E [ MeV ] 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 14/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 で測ることにする。そのため、数値 c = 197MeV ×10-13 cm (5.81) に注意して 2 Dm 2 c 4 é(10 -6 MeV ) ù L éë102 cm ùû Dm2 c 4 éëeV 2 ùû L [ m ] Dm 2 c3 L êë úû = = -13 4E 4 E [ MeV ] c éë MeV ×10 cm ùû 4 E [ MeV ]197 éë MeV ×10-13cm ùû =1.269 Dm c éëeV の単位でùû L éë mの単位でùû 10-12102 = E éë MeVの単位でùû 4 ´ 197 ´10-13 2 2 4 = 1.27 Dm 2 c 4 éëeV 2の単位でùû L éë mの単位でùû E éë MeVの単位でùû と計算される。故に、 æ 1.27Dm2 [eV 2 ]L[m] ö Pn e ®n m (t ) = sin 2 2q sin 2 ç ÷ E[MeV] è ø (5.82) あるいは大雑把に æ Dm 2 [eV 2 ]L[m] ö Pn e ®n m (t ) » sin 2 2q sin 2 ç ÷ E[MeV] ø è (5.83) を得る。 ニュートリノ振動の度合い ここで、(5.82)において、飛行距離の長さ応じて、振動する様子をグラフに表してみる。振 動する項は æ 1.27Dm 2 [eV 2 ]L[m] ö sin 2 ç ÷ E[MeV] è ø (5.84) 1.27Dm 2 [eV 2 ]L[m] = 1 となる L を L丁度 とすると である。そこで、 E[MeV ] 1.27 Dm 2 [eV 2 ]L丁度 [m] E[MeV] =1Þ = L丁度 [m] E[MeV] 1.27 Dm 2 [eV 2 ] (5.85) となる距離を L丁度 [m] として、(5.84)を表すと、 æ L[m] ö æ 1.27Dm2 [eV 2 ]L[m] ö 2 sin ç = sin çç ÷÷ ÷ E[MeV] è ø è L丁度 [m] ø 2 になる。この sin カーブを L[m] 0.01 £ £ 100 L丁度 [m] (5.86) (5.87) 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 15/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 でプロットすれば、 sin 2 第5章 ニュートリノ振動:理論 L L Ü Pn e ®n m (t ) = sin 2 2q sin 2 L丁度 L丁度 1 3) 2) L[m] O(1) L丁度 [ m] L[m] = O(1) L丁度 [m] 1) 0.9 L[m] O(1) L丁度 [m] 0.8 0.7 0.6 平均値 = 0.5 1 2 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0.01 0.1 になる。 1 10 L L丁度 100 従って、グラフを参考にして、表式(5.82)よりニュートリノ混合について次のことが導かれ る。 L[m] = p Ü sin 2 p = 0 、つまり、 1) L丁度 [m] Dm 2 (eV 2 ) E (MeV) L(m) (5.88) の時。ニュートリノ生成場所 L がほんの少しずれるだけで L[m] ( = x ) が大幅に変化す L丁度 [m] る。例えば、 x = 100rad ( 1) のとき 3%生成場所がずれると 10% ずれる L (1 + 10% ) [m] L[m] x= = 100rad 1 Þ = 100 (1 + 10% ) rad = 110rad L丁度 [m] L丁度 [m] のように、10%生成場所がずれると 10rad(= 3p 強 )ずれる。従って、L が 0 から 10% 程度の間のずれで、0 から 2pの間のあらゆる値をとることになる。一方、実験では、 多くの現象の平均をとるので、確率としては Pn e ®n m (t ) = sin 2 2q sin 2 x (5.89) において、x は 0 から 2pの間のあらゆる値をとるので、1つのニュートリノの結果とし ては、平均を取り、 個々のニュートリノの sin 2 xの和 1 = sin 2 xの平均 = ニュートリノの総数 2p 2p 2 ò dx sin x = 0 1 2p 2p ò dx 0 1 - cos 2 x 1 = 2 2 (5.90) 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 16/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 になる。つまり、(5.89)から Pn e ®n m (t ) 生成場所の少しのズレ Pn e ®n e (t ) 生成場所の少しのズレ 1 1 = sin 2 2q £ 2 2 1 1 = 1 - sin 2 2q ³ 2 2 (5.91) を観測する。最大混合値 1/2 は q ( 混合角) = 45度 で実現される。これは 1 2 のときのみ適用可能になる。また、 Pn e ®n e (t ) ³ n e が半分以下に減少する場合 Pn e ®n e (t ) < (5.92) 1 には適用できない 2 こともわかる。 L[m] E[MeV] 2) 、つまり、 éë単位はrad ùû = O(1) Ü L丁度 [m] = 1.27 Dm 2 [eV 2 ] L丁度 [m] Dm 2 (eV 2 ) » E (MeV) L(m) (5.93) の時。この場合は、 »1 Pn e ®n m (t ) = sin 2 2q sin 2 1.27Dm 2 L » sin 2 2q E (5.94) になる。つまり、 » p 2 »1.57 1.27 Dm 2 L 1.27Dm 2 L p Dm 2 L E sin »1Þ » Þ » 1 Þ Dm 2 » E E 2 E L 2 (5.95) となり、(5.93)を導く。運良く丁度その距離で観測したという幸運に恵まれたことにな る。この場合は n e が半分以下: Pn e ®n m (t ) < 0.5 に減少する場合にも適用できる( sin 2 2q < 0.5 の時) ことがわかる。 L[m] E[MeV] 3) 、つまり、 éë単位はrad ùû O(1) Ü L丁度 [m] = L丁度 [m] 1.27 Dm 2 [eV 2 ] Dm 2 (eV 2 ) << E (MeV) L(m) (5.96) の時。この場合は、混合は観測にかからない。 Pn e ®n m (t ) = sin 2 2q sin 2 1.27 Dm 2 L << 1 E 従って、 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 (5.97) 17/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 ニュートリノ振動現象の解析対象にはならない ことになる。 以上を表にまとめておく。生成されたn e が振動してn m に変化する確率で「解析対象にはな らない」場合には、 測定距離 L を長くする、或いは、エネルギーの低いn e を観測するように、実験条件を変更し E E ®小 E ¾¾¾ ® Dm2 » L ®大 L L の小さな値を測定できるようにする。 Dm2 << の環境を作り出し、 Dm 2 (eV 2 ) Dm2 (eV 2 ) Pn e ®n m (t ) 注意事項 >> E (MeV) L(m) 1 » sin 2 2q 2 1 より大きいときは適用不可 2 » E (MeV) L(m) » sin 2 2q 1 より大きいときはここのみ 2 << E (MeV) L(m) »0 ニュートリノ振動現象の解析 対象にはならない 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】 18/18 平成 27 年 10 月 6 日午後 10 時 17 分 第5章 ニュートリノ振動:理論 第5章問題 1)(5.4): y ( t ) = e - iEt y ( 0 ) を求めよ。 æ 1 0ö 2)(5.20): U †U = ç ÷ ( = I ) を求めよ。 è0 1ø ìï a 2 + c 2 = b 2 + d 2 = 1 を満たす事を証明せよ、 3)(5.21): í * * * * ïîa b + c d = b a + d c = 0 æ 1 0 ö æ cos q 4)(5.23): U = ç ig ÷ ç è 0 e ø è - sin q sin q ö æ eia ç cos q ø÷ è 0 0 ö ÷ を導け) e ib ø 5)何故、「量子力学では全体の位相は物理的に意味がない」か? 6) (n 1 ,n 2 ) は質量の固有状態である。では、 (n e ,n m ) は何の固有状態か? iE t iE t - 1 - 2 ì 2 2 ïï Ae (t ) = cos q e + sin q e 7)(5.57): í æ - iE1t - iE2t ö を導け。 ï Am (t ) = - cos q sin q ç e - e ÷ è ø îï é 1 ( E - E2 ) t ù を導け。 2 8)(5.58): Pn e ®n e (t ) = Ae (t ) = 1 - sin 2 2q ê1 - cos 1 ú 2 ë û E 9)(5.60)の = c 2 p p + m c に於いて、 p m c の時、E-mc は になることを導け。 2m 2 2 2 2 2 2 2 【安江正樹@東海大学理学部物理学科】
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