大学入試問題解説 早稲田教育 2015 名前 第1問 次の各問の解答を解答用紙の所定欄に記入せよ。 (1) 整式 P (x) を (x − 1)(x − 4) で割ると余りは 43x − 35 であり、(x − 2)(x − 3) で割ると余りは 39x − 55 であるという。このとき、P (x) を (x − 1)(x − 2)(x − 3)(x − 4) で割ったときの余りを求めよ。 (2) 座標平面上に 4 点 A(1, 1)、B(1, −1)、C(−1, 1)、D(−1, −1) がある。実数 x が 0 5 x 5 1 の範囲にあ るとき、2 点 P (x, 0)、Q(−x, 0) を考える。このとき、5 本の線分の長さの和 AP +BP +P Q+CQ+DQ が最小となるような x の値を求めよ。ただし、x = 0 のときは P Q = 0 とする。 (3) 1 から 10 までの自然数からなる集合 {1, 2, · · · , 10} の中から異なる 3 つの数を選ぶとする。このとき、 選んだ数の和が 3 で割り切れる確率を求めよ。 2 (4) 座標平面において楕円 E : x + y 2 = 1 を考える。ただし、a は a > 0 をみたす定数とする。楕円 E a 上の点 A(0, 1) を中心とする円 C が次の 2 つの条件を満たしているとする。 (ア) 楕円 E は円 C とその内部に含まれ、E と C は 2 点 P、Q で接する。 (イ) 4APQ は正三角形 このとき、a の値を求めよ。 2015 大学入試問題解説 早稲田教育 2015 名前 第2問 3 種類の記号 a、b、c から重複を許して n 個選び、それらを一列に並べて得られる長さ n の記号列を考 える。このような記号列のなかで、a がちょうど偶数個含まれるようなものの総数を g(n) とする。ただ し、0 個の場合も偶数個とみなす。たとえば、g(1) = 2、g(2) = 5 である。 (1) 自然数 n = 1 に対して、g(n + 1) = g(n) + 3n が成り立つことを示せ。 (2) g(n) を求めよ。 (3) 一般に、a を含む m 種類の記号から重複を許して n 個選び、それらを一列に並べて得られる長さ n の 記号列を考える。ただし、m = 2 とする。このような記号列のなかで、a がちょうど奇数個含まれる ようなものの総数を km (n) とする。自然数 n = 1 に対して、km (n) を求めよ。 2015 大学入試問題解説 早稲田教育 2015 名前 第3問 − → − → 平面上に長さ 1 のベクトル n がある。また、a > 1 を満たす定数とする。平面上のベクトル x に対 − → − → − → − → − →− → − → − → して、ベクトル y を y = x − a( x · n ) n により定める。ただし、 x · n はベクトルの内積を意味し、 − → − → a( x · n ) はその a 倍の実数を表している。 − → − → − → (1) すべてのベクトル x に対して | x | = | y | が成り立つための必要十分条件は、a = 2 であることを示せ。 − → − → − → − → − → − → \ 0 とする。 x と n のなす角を θ とし、 y と n のなす角を φ とする。このとき、a と cos θ を (2) x = 用いて cos φ を表せ。 2015 大学入試問題解説 早稲田教育 2015 第4問 1 + x (x > 0) と曲線 C : y = 1 (x > 0) がある。 座標平面の第一象限に曲線 C0 : y = x x ³ ´ 1 C0 上の点 a, + a における C0 の接線を ` とする。このとき、` は曲線 C と 2 点で交わっていると a する。 (1) このように、接線 ` と曲線 C が 2 点で交わる a の範囲を求めよ。 (2) 接線 ` と曲線 C とで囲まれた部分の面積を求めよ。 (3) 上の (2) で求めた面積を S(a) とするとき、 a3 < S(a) < 2a が成り立つことを示せ。 1 − a2 1 − a2 2015 名前 解答 中学幾何で解けるプラトーの問題 同一直線上にない 3 点 A、B、C を連結する最短経路を考える。 第1問 (1) 2x3 + x + 5 √ 3− 3 (2) 「プラトーの問題 (最短距離の問題)」からの出題。興味のある人は検索してください。 3 (3) 7 20 4ABC の内部の点 P に対して、AP + BP + CP が最小となるようにとる時、 ∠APB = ∠BPC = ∠CPA = 120◦ である。 命題 次の手順で証明する。 1 : 下図の 4ABD と 4BPQ はともに正三角形である。このとき、4ABP ≡ 4DBQ を証明せよ。 ° (4) 7 3 2015 D Q A 第2問 (1) g(n + 1) = 2 × g(n) + 3n − g(n) だから (3) km (n) = n (2) g(n) = 3 + 1 2 P mn − (m − 2)n 2 B 2015 2 : 前問の結果から AP + BP + CP = ° C となり、 その長さの最小値は 4 点 C、P、Q、D が一直線上にあるときである。 よって、∠BPC = 180◦ − ∠BPQ = 第3問 (1) 省略 また、∠APB = ∠DQB = (1 − a) cos θ (2) cos φ = p 1 + (a2 − 2a) cos2 θ すなわち、命題が証明された。 2015 第4問 (1) 0 < a < 1 (2) 2a − log 1 + a 1−a 1 − a2 (3) 省略 2015
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