ワシントンDC近代美術研修チャレンジレポート 第2弾

水越葉子様のレポート第二弾
ワシントン D.C.近代美術研修を受講して
第3回
ワシントン D.C.近代美術研修生
水越葉子
(私がアメリカの芸術に触れて持ち帰ってきたもの)
① 国立美術館や博物館、ギャラリーを訪れ大いに勉強になりました。「今」や
「過去」の積み重ねとその流れの中に技術の進化が示されていますが、無数
のアーティストの自己表現がどれ一つとして同じものではなく微妙に変化
するところに、宇宙の無限を感じました。
② アケミさんの下で、
「美術とはなにか」という問いと真剣に向き合あった時、
「アーティストは目的を持って制作に挑むべきであり、自己追求と社会を見
つめることの一環として制作することを自覚し、お金や職業としてではなく
人生を豊かにし、人を幸せにする手段だということが重要だ」と気付いたこ
とです。自分自身の進学や就職の悩みに対して視野を開かされ大きな収穫と
なりました。
③ 美術大学の選考に関して、日本では技術から生み出される要素へのウエイト
が大きいように感じていましたが、アメリカでは新しいものを作るという発
想に重きを置き、それを支える技術は最終目的ではないと言うことです。
④ 自由なアメリカでの自由な表現による自由な生活を満喫するためには、自分
の考えや意見を率直に伝えられる語学力を持たなければと感じました。
その後、水越様から次ページの追加メールが入りました
こんにちは。
お世話になります。
以下、母、祖母との研修への道でのレポートです。
~三世代揃って~
ワシントン D.C 美術研修では高校生である私が社会へ踏み出す一歩につい
て考える機会と人としてとても大きな経験を得ることができました。また、今
回、母と母の母、つまりは私にとっての祖母との三世代で初めての航空機搭乗
体験となりました(注-御祖母様は孫の研修受講が決定した段階で、葉子様と
共通の話題を持ちたいと、油絵を始められたそうです)
本来、この研修では受賞者のみが一人で行く事で成長することを計った企画だ
そうです。しかし、わたしは航空機内だけでしたが、母と祖母と一緒に過ごす
ことで 2 人に研修の内容や美術の事、将来の事などたくさんの事を理解しても
らい、共有することが出来たと思います。研修に発つ前に研究所の会長さん、
田中さんが仰ってくださったように、アートに関わる人間とその家族は密接に
関係していると思います。その意味を考えるという点で、非常に良い経験が出
来ました。
また、三世代揃う、ということは核家族化が進む現代社会で、とても貴重
なことかもしれません。何より、楽しいお喋りと絵の話をして出発出来た事は、
本来に良かったです。
私にとっての母が、自分の母と話すところを見て、余計に嬉しくなりました。
このような機会を頂き、ありがとうございました。
以上