平成 27 年 5 月 15 日 OJT 6 年生国語「笑うから楽しい」指導計画 <単元名>筆者の意図を正しくとらえ、自分の考えを発表しよう。 <ねらい>段落ごとに筆者の主張をつかむことで、筆者の意図を正確に読み取れるようにする。 <方法> 1.段落ごとに筆者の主張がふくまれる文をみつけ、 「何が、どうだ。 」の短い文に表す。 さがす (筆者の主張のみつけかた) ・くりかえし出てくる言葉はキーワード ・筆者の強い意見、考えが述べられた文(語尾 ~なのだ のです ということです) ・ 「このように」、「つまり」 「したがって」で始まる文 ・問いかけの文とその答えになる文 ・具体例の直前直後の文 ・ 「しかし」 「けれども」で始まる文 ・最終段落に全体の要点 けずる ・具体を省く 整える ・長い文は短い言葉に置き換えて、 「何が、どうだ」の短い文に表す。 2.表した文を比べて、共通していることを見つける。⇒ 筆者の意図 <当初計画> 時 主な学習内容 評価規準 1 ○学習の見通しをもって、全体を通読し、形式 ・学習のねらいを理解している。 段落に分ける。語句の意味を確認する。 2 ○形式段落①②の筆者の主張をつかむ 3 ○形式段落③④の筆者の主張をつかむ ・筆者の主張のみつけかたを参考に、本文に線 が引けている。 (読む) ・線を引いた文を短い文にまとめている。 (書く) 4 ○各段落でつかんだ筆者の主張から共通してい ることを読み取る。 ・筆者の意図を正しくとらえている。 (読む) 読み取ったことに対する自分の意見を書く。 ・自分の考えを書くことが出来る。 (書く) <実践の流れ> 1.読解 初めは段落ごとの要点を見つけることに主眼を置いて授業を進めたが、要点を含む文を見つける作業 で、どうしても全員で一文に絞りきることができなかった。そこで、最終段落は、 「要点」を「筆者の主 張」に置き換えて、 筆者の主張を含む文を見つける →全体で検討する →その文を自分の言葉で短い文として置き換える という手順で行った。 見つける際は前時まで同様、上記のポイントを手がかりにして、かなり早く見つけられるようになった。 ○児童が作った各段落の要約 1段落 体を動かすことが心を動かすことになる 2段落 脳は体の動きに合わせて、心の動きを呼び起こす 脳は表情から判断し、心の動きを引き起こしている 3段落 表情が変化すると呼吸、血液温度、心の動きが変化する 4段落 体と心は深く関わり合っていて、体の動きが心の動きに働きかける 2.考えを持つ 段落ごとの要旨はまとまったものの、「体の動き」「心の動き」の関係について、繰り返し言葉を換え て説明されていることで、かえって混乱し、意味が分からなくなってきている児童の様子が見えた。 そこで、筆者が主張することを、自分たちの身近な例に表し直すことで、理解に近づけようと試みた。 ①一般的な働き 体の動き 心の動き ②筆者の主張 児童が考えた例を全員で共有した。①については、だれもが経験したような事例がたくさん挙がった。 しかし、②についてはなじみがないせいか、筆者の主張する事例としてふさわしくない意見も出た。そ のあたりを整理しながら進められれば、筆者の主張がより鮮明になったと思うが、残念ながら時間が過 ぎていたため、ひとつひとつを厳密に検討することはできなかった。 児童が考えた事例 ①一般的な働き ②筆者の主張 ・イライラすると動きが雑になる。 ・動きを雑にすると、気分もイライラしてくる ・うれしくて暴れる ・遊んでいると楽しくなる ・面白いと笑う ・だれかの文句を言っていると余計にムカつく ・うれしいと飛び跳ねる ・好きなものを食べるとうれしい・幸せな気持ちになる ・悲しいと泣く ・だれかが泣いているのを見ると、自分まで悲しくなる ・眠いとボーっとなる ・びっくりして声を上げる ・怖いと叫ぶ 3.改善案 ①の事例がたくさん挙がったので、それを逆にするならばどんな方法が考えられるか(例:悲しいと 泣く→泣き真似をすると本当に悲しくなってくる)を検討させると、筆者の主張に児童自身が歩み寄る ことができたかもしれない。
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