4.内科分野、統合内科カリキュラム GIO 研修医が将来いずれの科を専攻するにせよ、臨床医としての基本的な診察法・検査・ 手技を習得し、必要な検査・治療計画を立てる能力を身につけ、専門医へのコンサルテ ーションを適切に行うことができる態度と能力を養うことを統合内科研修の目的とす る。 その目的を達成するために、統合内科を構成する各科の入院外来患者の担当医として、 上級医の監督指導のもと,主体的に診療にかかわり、その経験を今後の診療に生かす態 度と能力を習得する。 初期研修終了時にあるべき姿 1.内科各科の「一番若手医師の仕事」をになう。 2.ER 当直を担当し、ER における研修医指導を行う。 3.一般病院で求められる仕事(一般内科医、総合診療医、病院当直など)をになう。 4.患者急変時の対応ができる。 5.自ら社会のニーズを知り、そのニーズに対応するため成長することができる。 6.医療安全について配慮できる 内科分野ローテート時におこなうべき仕事、とるべき態度 ① 内科入院患者のPOS記載する 1. 担当患者から、入院までの経過、既往歴、家族歴などを聴取し、電子カルテに 2. 主訴、既往歴、家族歴として記載する 3. 担当患者の診察を行い、電子カルテに身体所見を記載する 4. その後、問題リストを活動性問題と非活動性問題、一過性問題に分けて列挙する 5. 問題別に、医師初期計画を診断計画、治療計画、教育計画に分けて作成する 6. 指導医に上記内容を報告する。 7. 指導医の指示に従って、必要な修正を加える。 ② 内科入院患者の入院指示を出す 1. 安静度バイタルチェックなどのオーダーを指導医のもとで、次の段階では自分で 出す 2. 検査指示を指導医のもとで、次の段階では自分で出す 3. 内服薬、注射薬の指示を指導医のもとで、次の段階では自分で出す 4. 指導医に上記内容を報告する 5. 指導医の指示に従って、必要があれば修正を加える 6. 患者に入院初期計画を説明し、同意署名を得る 7. 患者とスタッフのスケジュールを調整し、患者の同意を得たうえで指示を出す ③ 内科診療に必要な処置をする 1. 合併症なく適切なルートで血管確保する(鎖骨下静脈、内頸静脈、大腿静脈を含 む) 2. 気管内挿管が必要な患者を認識でき、実施する 3. 必要な患者に人工呼吸器(バイパップを含む)を装着し、条件を設定する 4 4. 胃管を安全に挿入し、誤挿入のないことを確認する ④ 内科外来の診療を行う 1. 内科新患患者の病歴を聴取し、主訴、既往歴、家族歴などを聴取し、電子カルテ に主訴、既往歴、家族歴として記載する 2. 担当患者の診察を行い、電子カルテに身体所見を記載する 3. その後、必要な検査を選択し指示する 4. 診断を行い、治療方針を決定し、上席医の承認の下で治療を開始する 5. 診断治療を決定できない場合は指導医専門医に相談する 6. 指導医専門医の指示に従って必要な修正を加える ⑤ 時間外外来および救急外来を担当する 1. 患者のトリアージをする 2. トリアージに従い対応しながら、診察と必要な検査を指示する 3. 帰宅可能な患者について適切に対応する 4. 診断困難、急変する可能性を考慮する患者は躊躇なく上席医に相談する 5. 適切に上席医に相談し、その指示のもとで治療に参加する ⑥ 急変患者に対して対応する 1. 院内、または院外のICLS講習会に参加する 2. あらゆる状況の急変患者に対して積極的に関与する 3. 急変患者の対応に必要な専門医を呼ぶ 4. 急変患者の病態生理についての知識獲得を怠らない ⑦ カンファランスで入院患者の症例提示する 1. 担当患者の入院までの経過、既往歴、家族歴、診察所見を簡潔に提示する 2. 担当患者の問題リストをあげて、診断、治療のための計画を説明する 3. 担当患者の入院後の経過を提示し、診断・治療計画の変更が必要かどうかのディ スカッションをする ⑧ 1. 2. 3. 4. 5. 院内の勉強会(集談会など)学会などで症例報告する 症例の概要を抄録としてまとめる プレゼンテーション資料を作る 必要な文献検索する 文献を批判的に読む MRM 講習会に参加する 5
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