Q&A

第3回講義の質問
Q. どうしてアルキル基移動が起こるのか?反応機構は?
Q. どういう電子の動きで結合が攻撃するのかすっきりしない。
Q. 共鳴構造と極限構造式は同じ?
A. 同じと考えてくれてOKです。(量子力学、電子論のそれぞれの立場からの呼称らしい)
A. 安定なカルボカチオンを生成する方向に反応が進行する。
より安定な第3級カチオン
第2級カチオン
Q. 「芳香族性が保たれている」とはどういうこと?
A. 文字通り部分的に芳香環が存在している状態のことです。
(厳密には芳香環に限りませんが有機Vの範囲ではこの解釈でOK)
Q. 芳香族性があるかどうか見分け方のコツは?
A. 二重結合と単結合が交互にある環で、ヘテロ原子の非共有
電子対由来のものも含めて4n+2個のπ電子があるもの。
Q. 共鳴構造はどのくらい描けたら安定?寄与の大小とは?
アルキル基が移動する場合、
求核剤はカチオンの隣の
炭素から伸びている結合を作って
いる共有電子対。
A. 極限構造式の数=その構造の安定性の相対的指標
このとき、明らかに変な極限構造式(結合の手が5本とか
同じ原子に電荷が2つのっかる、など)は除外するか、または
負の作用(不安定化)をすると考えて、寄与が小さいと言える。
Q. インドールについて、2位と3位で反応したときの極限構造式の
数は芳香族性でないのを除くと同じになるのでは?
Q. 下の反応の反応機構は?(2人)
Q. 何で1種類しか生成物ができないの?
Fischer
indole
synthesis
A. 確かにそうですが、中間体の安定性を比較するには
芳香族性を持たない極限構造式も考える必要があります。
H
2位で
反応
H
Br
N
H
Br
N
H
Br
N
H
Nの結合の
数が5本に
なる構造は
考えない
H
安定性→描ける極限構造式の数に比例
H
H
エネルギー的に不利な構造→不安定化の要素になるH
N
3位で
反応
Br
N
H
Br
N
H
N
H
Br
N
H
NH2
O
+
O
O
N
H
pKaの値が小さいHほど
脱プロトン化されやすい。
エナミン形成時に片方だけが
選択的にできるため、生成物は単一。
pKa ~19
H
H
H
Br
Br
N
H
pKa ~9
この位置にエナミンができる
残りの反応機構はプリント参照
Q. コメントシートの問題ではどっちができやすいの? (2人)
Q. 塩基性条件下でもFischerのインドール合成法は可能?
A. がんばればできそうですが反応速度はかなり遅くなります。
反応機構で酸が関与してそうなステップがたくさんありますね。
そこが全て遅くなると考えらます。特にアンモニアの脱離が
遅そうな気がします。
Q. こんな反応は起こるのか?
α位のpKaの値を比較
pKa ~18
pKa ~19
エナミン形成の段階でどちらかが
選択的にできるほどのpKaの差が
なく、立体障害も顕著ではないため、
2種類の異性体がだいたい同じ
くらいの比率で生じると考えられる。
Q. Cope転位は8員環でも起こるのか?
A. 起こりません。たぶん前例もなさそうです。
(末端のアルケン部位の軌道が互いに重なった配座を取るのが非常に困難なため)
8員環は非常に歪んだ環で、普通の極性反応でもなかなか
作りにくいです。
Q. エナミンの置換基が2つとか3つとかいうのはどういうこと?
A. エナミン(enamine)=アルケン(alkene)+アミン(amine)
アルケンに直接アミノ基がついている構造なので、その
安定性はアルケン炭素についてる官能基が多いほど
高くなります。ボルハルト上巻561–565pを復習しましょう。
A. 起こりません。
そもそも原料のPが入っている化合物はたぶん空気中で
勝手に燃えそうな構造で超不安定なので手に入りません。
アルキル基のついたリンは基本的に自己発火性化合物です。
Q. 求核性の見分け方がわかりません。
A. 求核性の高さですか?確かに難しいです。
万人受けする尺度はありません。完全に経験論の世界。
求核性は分子全体の構造が影響するので、何となく似てる
構造から見積もるくらいしかできません。
Q. テトラヒドロカルバゾールの反応機構を教えて下さい。
。)
Q. Oが行方不明…(°°
A. 合成の機構ならプリント参照。授業でやりました。
O原子は脱水縮合の時にH2Oとして脱離しています。
Q. ここは番号ふられてないのはなぜ?名前つけるときに困らない?
Q. エナミンの置換基が多いことと、酸性度の高い水素があって
エナミンを作りやすいこととどっちが優先しますか?
A. どちらも熱力学的に安定なものを作って反応する段階なので
あとは基質自体が持つ立体障害や置換基の影響でその
優先度合いが決まると思われます。
ここ
↓
↑
ここ
A. 実はついてます。それぞれ3a位、7a位です。
IUPACの命名法だと置換基が導入され得ない
部分には、隣の番号にa、b、c、…とつけて
表すそうです。
Q. 普通のインドールは作らないんですか?
A. 調べてみたらリンモリブデン酸とかいう固体酸や
モンモリロナイトとかいう酸性の土を混ぜて
フェニルヒドラジン+アセトアルデヒドで合成した例が
ありましたが超怪しいです。(論文雑誌自体が怪しい)
でも普通の人は安いので買います。28k/500gくらい。
Q. インドメタシンの話が出ましたが、冷湿布と温湿布に含まれる
化合物は異なりますか?また、どんな時に温湿布を使う?
A. 私は薬剤師ですが医学的知識がないのでググりました。
共通:インドメタシン(消炎鎮痛剤)入ってる
違う:メントール入ってるかカプサイシン入ってるか
急性の痛みは冷湿布、慢性の痛みは温湿布だそうです。
(それぞれ炎症抑制、血管拡張が目的)
Q. 環を作る反応で何員環かわからなくなるけど何かいい方法は?
A. 環の端っこの原子を含めて、何原子使って環構造を作るか
というのを考えるとわかると思います。
Q. Philの授業プリントに小西という名前がありましたが
英語得意なんですか?
A. 得意ではないですが毎週水曜にPhilと英語でしゃべりながら
昼ごはん食べてます。学生向けのランチ会もあるそうです。
Q. Fischerのインドール合成法は自力で全て書けるようにすべき?
A. 授業で扱ったのでそうすべきです。
Q. プリントを完ペキにすればテスト合格できますか?
A. 授業で使ったものを復習すれば簡単に合格できます。
Q. 過去問を授業サイトに載せてください。
Q. 過去問を載せて下さい。勉強がはかどります。
Q. 過去問が欲しいです!!(切実)
Q. サイトに過去問って載せてくれますか?
Q. web上に過去問載せてください。
A. 例題なら載せます。そのかわり単位落とさないで下さい。
Q. 6員環に比べて5員環がうまくかけません。何かいい方法は?
A. 十分きれいに描けてるので心配いりません。
この質問の意図がわからなったので、書いた人は今回の
コメントシートに詳しく書いてください。