2(3)についての改訂版 有機化学Ⅱ平常テスト⑤(2014.10.30)標準解答 1 次の(1),(2)は IUPAC 英名と慣用英名を、(3),(4)は IUPAC 英名のみを示せ。 (1) (CH3)2CHOH (2) (CH3)3CCH2OH (3) IU propan-2-ol IU 2,2-dimethylpropan-1-ol 慣 isopropyl alcohol 慣 neopentyl alcohol (4) (CH2)5CH3 HO OH OH (3) cis-(meso)-cyclohexan-1,3-diol 2 (4) 3-hexylcyclopentan-1-ol ROH の pKa について次のようなデータがある ①R-=CH3-:15.5,②R-=CH3CH2-:15.9,③R-= (CH3)3C-: 18.0,④R-=ClCH2CH2-:14.3,⑤R-=CF3CH2-:12.4,⑥R-=CF3CH2CH2-:14.6。 次の各小問に答えよ。 (1) ①~⑥の記号と不等号を用いて酸性の強い順に並べよ。 ⑤ > ④ > ⑥ > ① > ② > ③ (2) ②と⑥の pKa の差異を説明せよ。理由と結論の因果関係を明確に記すこと。 pKa 値から、②よりも⑥の方が酸性が強い。②の H-CH2CH2 基における H-が、⑥では CF3 基に置き換えられ ているため、F の大きな電気陰性度により CF3←CH2←CH2←O←H のように順に電子密度が偏り(≡3 個の F 【酸解離した右辺に現れる共役塩基「CF3CH2CH2O により電子吸引され)、H+が放出されやすくなるからである。 」の酸素上の lone pair 電子密度が F の電子吸引効果(誘起効果)により減じられ、より弱い Lewis 塩基、換 − 言するとより安定な Lewis 塩基となるため、CF3CH2CH2OH がより酸解離しやすくなる。すなわち、 CF3CH2CH2OH はより強い酸となる。】 三行目までの説明文、あるいは【】内の説明文のどちらかを書く。 NaOR2+R1OH なる反応の平衡定数 K の−log(K)を pK と定義する。次の反応の平衡 (3) NaOR1+R2OH 式を示し、pK を計算せよ。ただし平衡式においては、進みやすい方向の矢印を大きく表示せよ。 a) NaOCH2CH2Cl を CH3OH に加える NaOCH2CH2Cl + CH3OH NaOCH3 + ClCH2CH2OH pKa =15.5 pK = 15.5−14.3 = 1.2(K=10−1.2) pKa =14.3 b) NaOC(CH3)3 を CH3OH に加える NaOC(CH3)3 + CH3OH NaOCH3 + (CH3)3COH pKa =15.5 3 pK = 15.5−18.0 = −2.5(K=102.5) pKa =18.0 CH3CH2OH を hydropyridinium chlorochromate(PCC)により酸化してアセトアルデヒド(エタナール: ethanal)を合成する反応式を示せ。中間のクロム(Ⅵ)酸エステルの構造を明示すること。 PyH+ = とする NH+ CH3CH2OH + PCC [PyH+・Cl-CrⅥ(=O)2-O−] 6価の Cr ↓ CH3CH2O-CrⅥ(=O)2-OH + PyH+・Cl− 4価の Cr ↓ CH3CH=O + HO-CrⅣ(=O)-OH + PyH+・Cl−
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