[経済財政白書に見る寄与度を用いた分析の実例(2)] 2015年度 春学期 金曜4限 債務状況の悪化は基礎的財政収支赤字の拡大が主因、名目経済成長 低迷も影響 第1 -3 -1 図 我が国の政府債務残高対GDP比の上昇要因 応用計量経済分析 A 第12回 2015.7.3 担 当: 石 川 達 哉 ([email protected]) (資料)内閣府(2014)「平成26年度経済財政白書」 教育用ホームページはhttp://www1.meijigakuin.ac.jp/~ishikawa 2 明治学院大学 2015年度 春学期 [GDPベースの財貨輸入額の変化率の寄与度分解] [寄与度を用いた分析の実例(3)] 輸入金額をVM、輸入価格をPM、輸入数量をQMとすれば、 VM = PM × QM 名目輸入額=固定基準方式の実質輸入額 × 輸入デフレーター (金額) (数量) (価格) 30 (%) 両辺を自然対数に変換すれば、 20 ln VM = ln (PM × QM) 10 = ln PM + ln QM 0 両辺を全微分すれば、 ▲ 10 Δln VM =Δ ln PM + Δln QM ▲ 20 輸入価格の変化率 ΔVM / VM =ΔPM / PM + ΔQM / QM ▲ 30 実質輸入の変化率 ▲ 40 輸入金額の変化率=輸入価格の変化率+輸入数量の変化率 名目輸入の変化率 ▲ 50 ( 明治学院大学 2015年度 春学期 3 明治学院大学 2015年度 春学期 4 [ラスパイレス指数、パーシェ指数、フィッシャー指数] [ラスパイレス指数] ∑ ∑ ラスパイレス価格指数: より一般的には、 , ∑ , , ∑ , , 時点 t における諸品目 i の価格 , を加重平均して集計する際の固定 ウエイトとして、基準時点 0 の数量 , を採用 様々な品目とそれに対応する価格が存在し、各品目の購入数量も価格 も変化する中で、2時点間の価格変化を総合的に評価するため、各品目 の購入数量の組み合わせを基準時点で固定し、その組み合わせが変化 しなかった場合の比較時点の合計金額を仮想的に計算した後、基準時 点の合計金額と対比する 基準時点0における加重平均値を100に基準化し、各時点 t における加 重平均値がその何パーセントに当たるのか指数化したものが、価格指数 消費者物価指数など ∑ , , ∑ , , ∑ ∑ より一般的には、 , 時点 t における諸品目 i の価格 , を加重平均して集計する際の固 定ウエイトとして、比較時点 t の数量 , を採用 パーシェ数量指数: , , , , 様々な品目とそれに対応する価格が存在する中で2時点間の数量変化を 総合的に評価するため、各品目の価格を基準時点で固定し、価格が変 化しなかった場合の比較時点の合計金額を仮想的に計算した後、基準 時点の合計金額と対比する 基準時点0における加重平均値を100に基準化し、各時点 t における加 重平均値がその何パーセントに当たるのか指数化したものが、数量指数 鉱工業生産指数など 6 明治学院大学 2015年度 春学期 [フィッシャー指数] ∑ ∑ より一般的には、 ∑ ∑ 時点 t における諸品目 i の数量 , を加重平均して集計する際の固定 ウエイトとして、基準時点 0 の価格 , を採用 [パーシェ指数] パーシェ価格指数: , 5 明治学院大学 2015年度 春学期 ∑ ∑ より一般的には、 ラスパイレス数量指数: , ∑ , , ∑ , , 時点 t における諸品目 i の数量 , を加重平均して集計する際の固定 ウエイトとして、比較時点 t の価格 , を採用 明治学院大学 2015年度 春学期 7 ∑ ∑ ∑ ∑ フィッシャー価格指数: ラスパイレス価格指数とパーシェ価格指数の幾何平均 貿易価格指数など フィッシャー数量指数: ラスパイレス数量指数とパーシェ数量指数の幾何平均 現在の実質GDP(連鎖方式)も一種のフィッシャー指数 加法整合性がない(各構成項目を加算した合計値が全体の値に一致し ない) ∑ ∑ 明治学院大学 2015年度 春学期 ∑ ∑ 8
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