2015.1.24 夏目漱石の『吾輩は猫である』を精読する レジュメ ★あらすじ 中学の英語のリーディング教師 珍野苦沙弥に飼われている猫によって語られる物語。 苦沙弥の教え子の、理学士、水島寒月は、ヴァイオリンの合奏会で知り合った実業家の娘、 金田富子に一目惚れされる。富子の母、鼻子が寒月の素性を聴きだすために、苦沙弥の家 を訪れる。しかし、彼女の横柄な態度に怒った、苦沙弥氏は、彼女に失礼な態度で接する。 そのため、金田家と険悪な仲となり、その後、いろいろ嫌がらせをうける。結局、富子は、 苦沙弥氏の元書生の多々良三平と結婚する。 第 1 話「吾輩」は薄暗いところで出生したが、まもなく書生に遺棄され、教師の家に住み 込む。人間について車屋の黒から、わがままで不人情で泥棒も働く不徳者であると聞き知 る。第 2 話 家に、寒月、迷亭、東風などが訪問し、好き放題のでたらめを言う。三毛子 が死去し、吾輩は恋に破れる。第 3 話 金田の妻が寒月のことを訊きに来て、寒月が博士 にならなければ娘の富子と結婚させないという。第 4 話 鈴木が金田の意向を聞いて、寒 月の様子を探りに来る。第 5 話 第6話 苦沙弥宅に泥棒が入る。吾輩はネズミ取りに失敗する。 寒月、迷亭、東風による恋愛談義、女性論。第 7 話 吾輩は運動し、公衆浴場を のぞき見る。第 8 話 落雲館中学校生徒が苦沙弥宅の庭に野球ボールを打ち込み、苦沙弥 は激高する。第 9 話 古井が金田の娘に恋文を送り、退校処分にならないかと心配して苦 沙弥宅に来る。第 10 話 寒月は珠磨をやめ、故郷で結婚した。独仙、苦沙弥、寒月、東風 らによる夫婦論、女性論。来客が帰ったあと、吾輩は飲み残しのビールに酩酊し、水甕の なかに転落して水死する。 ◯ なぜ、猫が主人公なのか? ◯ 『坊っちゃん』や、その後の漱石の作品との関係 水島寒月=野々宮宗八 ◯ 実業家に対する嫌悪感、隠遁趣味 ◯ 細君について ◯ 会話主体の構成 ◯ 苦沙弥=夏目漱石の自虐的なユーモア 信州読書会
© Copyright 2024 ExpyDoc