第 第 第 第 第 第 講 講 講 講 講 講 講 説話⑴ 説話 ⑵ 説話⑶ 評論⑴ 評論⑵ 日記⑴ 日記⑵ 随筆⑴ 随筆⑵ 随筆⑶ 物語⑴ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ 14 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・ 4 44 第 講 講 講 講 20 50 第 第 第 第 第 講 講 講 講 講 講 講 講 講 物語⑵ 物語⑶ 物語⑷ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 116 110 104 98 92 86 80 74 68 漢詩 史書 思想 故事・逸話 歌物語⑵ 歌物語⑴ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 122 付録 ︱ 文語文法要覧 第 第 第 第 12 18 19 20 第 第 第 第 2 26 13 14 15 2 32 56 S 16 8 38 62 17 e l p m a 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 高 校 新 演 習 古典 Ⅱ 目 次 例 題 演 習 礎 説話 ⑴ 基 A 2 ① ③ 宇治拾遺物語 c カ行四段活用・連用形 問一 傍線部a ∼e の動詞について、 形容動詞・連用形 にならって、その品詞と活用形を答えよ。 にならって、その活用の種類とここでの活用形を答えよ。 ︵注 ︶ 氷魚 = 白 魚 に 似 た 二 、 三 セ ン チ ほ ど の 魚 。 鮎 の 稚 魚 。 の氷魚は、目鼻より降り 候 ふなるぞ﹂と言ひたりければ、人、皆、はと笑ひけり。 a S ⑴ その理由を﹁この僧﹂はどのように説明しているか、簡潔に答えよ。 問三 傍線部A﹁この僧の鼻より氷魚の、一つ、ふと出でたりければ﹂について、 問二 二重傍線部①∼③の形容詞・形容動詞について、 1 2 ︿伝聞・推定﹀の助動詞。 候ふなるぞ=﹁候ふ﹂は丁寧語。﹁なる﹂は、 取りもあへず=すかさず。即座に。 あやし=奇妙だ。変だ。 物語す=世間話をする。 もてなす=ごちそうする。 重要古語 まず用言の活用を確認しよう⑴ ② しう覚えて、 ﹁その鼻より氷魚の出でたるは、いかなる事にか﹂と言ひければ、取りもあへず、﹁この頃 e れば、物語し、居たりけるほどに、この僧の鼻より氷魚の、一つ、ふと出でたりければ、あるじ、あや d とと思へども、いふべきやうもなかりけ 氷魚の、ことのほかに 少なく成りたりければ、あるじ、いか に と あるじ珍しく思ひて、もてなしけり。あるじ、用の事ありて、内へ入りて、また出でたりけるに、この 1 学 習 b 講 次の文章を読んで、後の問に答えよ。 e l p m 1 どどすすめけるに、氷魚初めて出で来たりければ、 これも今は昔、ある僧、人のもとへ行きけり。酒など a 第 2 ⑵ 実際は、なぜ傍線部Aのような状態になったと考えられるか、簡潔に答えよ。 解法の ポ イ ン ト 問一 動詞の 活 用 の 種 類 の 見 分 け 方 サ行変格活用 カ行変格活用 下二段活用 上二段活用 下一段活用 上一段活用 四段活用 活用の種類 死ぬ 為 来 受く 起く 蹴る 着る 書く 例語 ら な せ こ e i e i a 未然形 り に し き e i e i i 連用形 り ぬ す く u u eる iる u 終止形 古文の動詞の活用は、九種類あり、それぞれ次のように活用します。まずこの活用表を暗記しましょう。 ナ行変格活用 あり る ぬる する くる uる uる eる iる u 連体形 れ れれ ぬれ すれ くれ uれ uれ eれ iれ e 已然形 れれ れ ね せよ こ︵こよ︶ eよ iiよ i eよ iよ e 命令形 四 段・ 上 一 段・ 下 一 段・ 上 二 段・ 下 二 段 は、母音のみ記されているが、これに、何 行で活用する動詞かを考えて子音を付けれ ば活用が出てくる。例えば、﹁書く﹂なら、 カ行四段活用だから、カ行の子音kを母音 の前に付けて、 書か︵ka ︶・書き︵ki︶・書く︵ku ︶・ 書く︵ku ︶・書け︵ke ︶・書け︵ke ︶ となる。 上一段活用は、上記の九語以外にも十数語 あるが、よく出てくるのは、上記の九語と そ の 複 合 動 詞︵﹁ 見 る ﹂ の 上 に﹁ こ こ ろ ﹂ や﹁ か へ り ﹂ の 付 い た﹁ こ こ ろ み る ﹂﹁ か へりみる﹂、﹁率る﹂の上に﹁もち﹂﹁ひき﹂ ナ行変格活用 ﹁死ぬ・往ぬ﹂ ︵二語︶ う。 で、 と り あ え ず 上 記 の 九 語 を 覚 え て お こ が 付 い た﹁ 用 ゐ る ﹂﹁ 率 ゐ る ﹂ な ど ︶ な の ラ行変格活用 ﹁あり・居り・侍り・いますがり﹂︵四語︶ できた複合動詞。 b の﹁ 出 で 来 ﹂ は、﹁ 出 づ ﹂ と﹁ 来 ﹂ か ら 四段・上二段・下二段は、 ﹁ず﹂の付いた形を考えることで見分けます。﹁ず﹂という助動詞は、必ず未然 いということは、四段・上二段・下二段のいずれかの活用をするはずです。 b﹁出で来﹂とd﹁居﹂は、右にあげた中に入っていますが、a ・c ・e は入っていません。入っていな サ行変格活用 ﹁為・おはす﹂︵二語︶ カ行変格活用 ﹁来﹂ ︵一語︶ 下一段活用 ﹁蹴る﹂ ︵一語︶ 上一段活用 ﹁着る・似る・煮る・干る・見る・射る・鋳る・居る・率る﹂など︵主要なものは十数語︶ すべて覚えてしまわねばなりません。これらの動詞は数が少ないですから、比較的簡単に暗記できます。 次に、動詞の活用の種類を見分けるためには、四種類の変格活用と上一段、下一段活用に所属する動詞を ラ行変格活用 e l p m a S 形に接続しますから、 ﹁ず﹂の付いた形とは未然形なのです。従って、 3 1 ∼a ず ➡ 四段活用 上二段活用 ∼iず ➡ 下二段活用 ∼e ず ➡ のように見分けることができます。 問二 形容詞 ・ 形 容 動 詞 の 活 用 活用の種類 なら 未然形 しから しく から く 未然形 たり と なり に 連用形 しかり しく かり く 連用形 たり なり 終止形 ⃝ し ⃝ し 終止形 たる なる 連体形 しかる しき かる き 連体形 なれ 已然形 ⃝ しけれ ⃝ けれ 已然形 ︵なれ︶ 命令形 しかれ ⃝⃝ ⃝ かれ ⃝⃝ ⃝ 命令形 補助活用 基本活用 補助活用 基本活用 形容動詞 シク活用 ク活用 ナリ活用 ︵たら︶ 問三 文脈を 読 み 取 る ⑵ ⑴で解釈した﹁この僧﹂の言葉を聞いて、人々が笑っているところをみると、﹁この僧﹂の言葉は事実 釈するだけです。 ﹁この頃の氷魚は、目鼻より降り候ふなるぞ﹂が﹁この僧﹂の言葉です。それがわかったら、あとは、解 魚の出でたるは⋮⋮﹂は、 ﹁あるじ、あやしう覚えて﹂とあることから、﹁あるじ﹂の言葉です。従って、 ⑴ まず、 ﹁この僧﹂の言葉を探しましょう。問題文中で会話文は二つありますが、最初の﹁その鼻より氷 ︵たれ︶ ︵たれ︶ タリ活用 活用の種類 形容詞 形容詞と形容動詞の活用は、二種類ずつしかなく、比較的簡単に覚えられるはずです。 e l p m a S 基本活用には、助動詞が接続しにくいとい う欠点があったため、それをカバーする意 味 で﹁∼ く ﹂﹁∼ し く ﹂ に﹁ あ り ﹂ を 付 け てできたのが補助活用。従って、補助活用 は、主に助動詞を接続させる時に用いる。 4 ではないようです。では、なぜ﹁この僧の鼻より氷魚の、一つ、ふと出でたり﹂ということになったので しょうか。傍線部Aの少し前に、 ﹁あるじ﹂が用事があって家の奥に入った時に、氷魚が﹁ことのほかに 少なく成り﹂とあります。このことから、﹁この僧﹂は、﹁あるじ﹂のいない間に、氷魚を食べていたのだ のでしょう。しかも、大量に食べるということになると、僧としては、恥ずかしいことだったと考えられ る高徳の僧の話もあるので、決して厳禁ではなかったのでしょうが、感心できるようなことではなかった 当時、僧は表向きは魚や肉を食べることを禁じられていました。他の説話などを読むと魚ばかりを食べ 罪深いとされているので、いくら好物だか る。しかも、現世のことに執着することは 生きものを殺してはいけないとされてい 仏教には﹁不殺生戒﹂という戒律があり、 と考えられます。それも、慌てて大量に。それで、鼻から一匹出てきたということなのでしょう。 ます。それで、 ﹁あるじ﹂のいない隙に慌てて食べて、大失敗したというわけです。 ら と は い え、 現 世 の 食 物 に 執 着 心 を 持 っ S 文学のことを言います。説話集とは、それらの説話文学を集めた作品です。最初の説話集は、平安時代初期 説話文学とは、神話・伝説・昔話・世間話・仏教話など、伝承されてきた説話を主な素材として作られた m a 平安時代 ﹁宇治拾遺物語﹂ 鎌倉時代 有名な鴨長明の著作と言われている。 こ れ ら の う ち﹁ 発 心 集 ﹂ は、﹁ 方 丈 記 ﹂ で いことなのである。 て、むさぼり食うのは、僧として恥ずかし この話のように﹁宇治拾遺物語﹂には、庶民的な滑稽話が多く収められています。 出典紹 介 説話文 学 に つ い て 喜ぶ事﹂などが芥川龍之介によって小説化され、有名です。 発想の滑稽な話も多く収められています。 ﹁利仁芋粥の事﹂﹁鼻長き僧の事﹂﹁絵仏師良秀家の焼くるを見て ﹁宇治拾遺物語﹂は、鎌倉時代初期成立の説話集です。編者は未詳。仏教説話も含まれますが、庶民的な e l p に成立した﹁日本霊異記﹂とされていますが、鎌倉時代に最も数多く編集されました。次に代表的な作品を ﹁日本霊異記﹂ ﹁発心集﹂ あげておきます。 ﹁今昔物語集﹂ ﹁十訓抄﹂ ﹁古今著聞集﹂ ﹁沙石集﹂ 5 2 3 次の文章を読んで、後の問に答えよ。 ② せん﹂と言ひけるを、この児、心 m a d e b a 無無期の後に、﹁えい﹂といら 起こせかしと、思ひ寝に聞けば、ひしひしとただ食ひに食ふ音のしければ、術術 術 な く て、 無 ほどに、 ﹁や、な起こし 奉 りそ。幼き人は寝入り給ひにけり﹂と言ふ声のしければ、あなわびしと思ひて、今一度 れしとは思へども、ただ一度にいらへんも、待ちけるかともぞ思ふとて、今一声呼ばれていらへんと、念じて寝たる c 候候 はん。おどろかせ給へ﹂と言ふを、う この児、さだめておどろかさんずらんと待ち居たるに、僧の、﹁もの申し 候 て、出で来るを待ちけるに、すでにし出だしたるさまにて、ひしめきあひたり。 悪かりなんと思ひて、片方に寄りて、寝たるよしに 寄せに聞きけり。さりとて、し出ださんを待ちて寝ざらんも、悪悪 これも今は昔、比叡の山に児ありけり。僧たち、宵のつれづれに、﹁いざ、搔 ① e l p へたりければ、僧たち笑ふことかぎりなし。 ︵注 ︶ 比叡の 山 = 比 叡 山 延 暦 寺 。 せん=ぼた を作ろう。 児=社 寺 な ど で 召 し 使 わ れ た 少 年 。 搔 悪かり な ん = よ く な い だ ろ う 。 おどろ か さ ん ず ら ん = 起 こ し て く れ る だ ろ う 。 もの申 し 候 は ん = も し も し 。 ひしひ し と = む し ゃ む し ゃ と 。 無期の 後 = し ば ら く 経 っ て 。 えい=返事する語。﹁はい﹂に当たる。 S A 5 重要古語 おどろかす=起こす。 いらふ=返事する。 もぞ=⋮⋮するといけない。悪い事 態を心配するときに使う。 念ず=我慢する。 な⋮⋮そ=⋮⋮してはいけない。 わびし=つらい。やりきれない。 術なし=どうしようもない。 6 聞 語幹 か 未然形 き 連用形 く 終止形 く 連体形 け 已然形 け 命令形 四段 活用 行行 行 活用 行 活用 行 活用 行 活用 行 活用 カ 行 活用の種類 連用形 活用形 問一 傍線部a ∼e の動詞について、 にならって、活用表を完成させ、その活用の種類とここでの活用形を答えよ。 a b c d e ○ 未然形 連用形 ○ ○ 終止形 ○ ○ ○ 連体形 已然形 ○ ○ 命令形 活用形 問二 二重傍線部①・②の形容詞・形容動詞について、活用表を完成させ、ここでの活用形を答えよ。 語幹 わろ ① つれづれ ② 問三 傍線部A﹁笑ふことかぎりなし﹂とあるが、僧たちはなぜ笑ったと考えられるか、簡潔に説明せよ。 問一 a とe は、 い ず れ も 助 動 詞 ﹁ た り ﹂ が 接 続 し て い る の で、 同 じ活用形と考えられる。bに付い て い る﹁ ん ず︿ む ず ﹀﹂ と、c に 付 い て い る﹁ ん︿ む ﹀﹂ も、 同 じ 活用形に接続する助動詞である。 7 e l p m a S
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