駐在員便りシカゴ米国シカゴは、秋から年末にかけてイベントが目白押しです。10 月 31 日のハロウィン、11 月 27 日（第 4 木曜日）の感謝祭（サンクスギビング）、12 月 25 日のクリスマスと続きます。ダウンタウンでは、ハロウィンが終わると直ぐに感謝祭の飾り付けに代わり、それが終わるとクリスマスのイルミネーションでライトアップと、常にお祭りをやっているような雰囲気です。寒さがだんだん厳しくなる時期ですが、多くの人が街に繰り出し、サンクスギビングパレードやクリスマスマーケットなどのイベントを楽しんでおります。これらに加えて重要なイベントはブラックフライデーの特別セールです。サンクスギビングが終わると、翌日からクリスマス商戦に入るため、各店舗では、その最初の日に大売り出しを行なっております。また、「この日を境に年間収支が黒字に転換する」と言われていることが「ブラック」の由来であるそうです。米小売業は年末商戦期に年間売上の 2 割を稼ぐとされており、米経済を左右する上での重要な節目でもあります。日付が木曜日から金曜日に変わると同時にセールがスタートし、同日の夜まで営業されることが一般的です。通常では考えられない割引率の目玉商品も並ぶため、木曜日の夕方から夜にかけて様々な店舗で行列が見られますが、最近では、混雑緩和や売上分散を目的に前倒しでセールを行うケースも増えているそうです。わが家はクリスマス関連製品や冬物を買うためアウトレットモールに出かけました。シカゴ近郊には複数のアウトレットが存在しますが、比較的規模が大きく、自宅からそれほど遠くない「シカゴプレミアムアウトレットモール」を選択しました。ここは、木曜日の夕方 6 時から金曜日の朝 6 時までが特別なセールタイムとなっており、通常の割引に加え、追加で 10～20%の割引が適用されます。朝 6 時を過ぎた後も、割引率や対象商品を変えてセールが続くという仕組みとなっており、いずれにしてもお得であることには違いありません。在シカゴ歴が長い方々に拠れば、セールスタート直後は駐車場も混雑し、各店舗の行列で待たされる可能性が高いため、空いているであろう「金曜日の早朝に行く派」と、やはり並んで良い商品を狙うべきという「先手必勝派」に分かれておりましたが、わが家は子どもを 2 人抱えているため、とるべき戦略を後者に定めました。寒くて暗い中を並ぶ覚悟で、セール開始の 1 時間程前、夕方 5 時過ぎにアウトレットモールに到着すると、予想外に駐車スペースは空いており、人気店舗を除けば行列も出来ておりませんでした。「昨年出来た全天候型のアウトレットに人が流れているのかな」などと考え、ゆっくりと品定めをしていたところ、あっと言う間に人が増えていきます。コーチやポロ・ラルフローレンなどの人気店舗は超長蛇の列です。日ごろから調査を行い、欲しい製品の目星をつけておかないと、こういう時に迅速に行動ができないな、と反省です。一方で、わが妻もそうですが、短い時間の中で上手に買い物をしている女性陣には感心する次第です。 ― 115 ― （左：セール直前の COACH for women の様子。この後、列はさらに長くなりました）（右：外気は－10℃近く、屋外ストーブもあまり効果がありません）ジェトロ・シカゴ事務所産業機械部 ― 116 ― 川内拓行