草深の森から結縁寺へ~印西に残る里山を巡る歴史と自然

活動紹介
千葉県森林インストラクター会
活動分野
森に親しむ講座
タイトル
草深の森から結縁寺へ ~印西に残る里山を巡る歴史と自然~
実施日時
実施日時
平成27年5月28日(木)9時30分~14時
実施場所
実施場所
印西市 草深の森、結縁寺
受講者
48 名
FIC会員他スタッフ
11 名
活動の内容
木洩れ日の中、草深の森の散策をスタートする。江戸初期の草深新田の開発に始まる農用林とし
ての森の成り立ち、また近年、都市近郊林としての観察会、セラピー活動、森の音楽会等の空間
利用について説明する。
森の中央にはシンボル、モミの大木が残る、樹勢に衰えがみえるのは残念である。雑木林の中に
矢を地面に突き刺したような特異な姿のオニノヤガラも見られる。葉緑素を持たない腐生植物で
ナラタケ菌糸と共生するそうである。林縁の道脇にはイチヤクソウの白い可憐な花が咲きだした
ようだ。水の枯れた、ため池周辺にはカキツバタ、ショウブの小株が残っており、ショウブの株
のすがすがしい香りを楽しむ。
午後はニュータウン住宅地の下の広々とした谷津田を歩く。斜面林のクマシデ、イヌシデの果穂
の違い、ウツギ(卯の花)
、イボタノキの白い花を観察しながら谷津の奥、結縁寺を目指す。
結縁寺は奈良時代の創建、かつては六坊を有する大寺院でしたが、16世紀の兵火後、衰退をた
どる。本尊 銅造不動明王立像(鎌倉期、ご開帳は 9 月28日)は国の重要文化財に指定されて
いる。
寺の周辺一帯は江戸後期の「利根川図誌」(赤松宗旦)にある結縁寺村の鳥瞰図の当時の姿と変
わらず、弁財天の池、本堂、六地蔵、熊野神社、大イチョウ等が残されているのは興味深いもの
がある。
ニュータウン近郊に広がる歴史と自然に恵まれた里を今後も残していきたいものである。
木洩れ日の雑木林
谷津田を歩く
中央広場のモミ
結縁寺 弁財天の池、山門、熊野神社
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不動明王立像
(作成:神林 治)