平成27年度入学 事業構想学部デザイン情報学科 一般選抜後期 小論文

平成27年度入学
事業構想学部デザイン情報学科
一般選抜後期
小論文
講評
「読み取る力(読解力)」と「自身の考えを論理的に説明できる力(論理的思考力)」を問
うことを狙いとしている。読解力については,「文章を読み取る力」と「グラフ(データ)を
読み取る力」といった2つの側面で問うている。
デザイン情報学科で学ぶデザインや設計のプロセスにおいては,最適解を得るために様々な
情報やデータを読み解く能力が必要となる。また,自身の作品や提案を受け入れてもらうため
には,その価値や意義などを客観的かつ論理的に説明する能力が求められる。
受験生の皆さんには,日頃から,探究心や知的好奇心を持って学習や読書に取り組むことや,
友人達と自身の考えや意見をぶつけ合う機会を持つことを望みたい。
問1
【出題のねらい】
筆者が考える「グラフを読む」上で大切なことを本文の記述内容から読み取って,解説する問題であ
り,「文章を読み取る力」を問うものである。
【講評】
本文中にグラフの読み取り方を解説している部分があり,そこには「大切なのは」という記述がある。
それを手がかりとして,前後を読み解くことによって,筆者の考えを導くことが可能であり,それほど
難易度の高い問題ではなく,正答率も高かった。限られた時間ではあるが,全文を丁寧に読み込むこと
を心がけて欲しい。
問2
【出題のねらい】
提示されたグラフをもとに,本文中の「問い」に対する解答をつくる問題であり,「グラフ(データ)
を読み取る力」とともに,自身の持つ他の知識や経験などをあわせてグラフ(データ)が示している現
象を解釈する力を問うものである。
【講評】
本文中の問いかけにも,グラフから読み取れる現象(季節間の変動)が述べられており,これを手が
かりとして,日照時間や気温の違いを軸に自身の解釈を論述することで解答を得ることができることか
ら,比較的正答率も高かった。本文にもあるように,グラフやデータを「読み解く」には,現象や変動
の法則性を「見る」だけではなく,「なぜ,そのような現象や変動が起こるのだろうか」という,問い
かける姿勢を身につけて欲しい。
問3
【出題のねらい】
本文の主旨を理解した上で,自身の問題や経験に置き換えて適切な事例を選択し,論理的な記述
をおこなえる力を問うものである。
【講評】
「問題文」の中に,解答に求める内容や文章構成の仕方が記述されており,これをガイドとして,自
身の経験や考えを整理すれば,それほどむずかしい問題ではないと思われる。自身がこれから学んでい
こうとする分野を題材とする問題であったことから,事前の学習や考えの整理など,準備が整えられて
いた様子がうかがえ,正答率も高かった反面,なかには白紙解答が散見されたのは,残念であった。