クレアシンガポール事務所 より能力主義へ 学歴の違いにより教員の給与体系が異なる制度を取っていたシンガポールでは、2015 年 10 月よりその制度を廃止し、給与体系の一本化を図ると教育省が発表した。 新給与体制の導入により、約 30,000 人の教員の給与が月額5%~9%に増額、同様に教 員の補助をする教職員も5%の増額が保障される。 シンガポールでは、学位取得者と非取得者では同じ業務内容でも、前者は S$3,010 から S$3,300、後者は S$1,580~S$1,920 の給与体系だった。また、昇格についても差がつけら れていた。(1S$=85.53 円 2015 年 9 月 15 日現在) 給与体系の見直しは、学歴よりも個々の技術力や能力を重視し、それらをより向上させ るという政府が奨励している「Skills Future」の理念に基づいたものである。教員が技術 力の向上や教育関係資格の習得の目的として学習した場合、その申請に基づき年間$500~ S$900 が現金で支給される制度も、2016 年 9 月から開始される。 資格よりも教員としての技量や経験、貢献度等をより評価した新給与体制や昇格制度お よび質の向上に対する報償制度は、教員のやる気を向上させる、より質の高い授業の提供 が行われることにより、教育制度全体の向上につながることを目指している。 【参考】 ・Ministry of Education Press Release(2015/8/18) http://www.moe.gov.sg/ ・Strait times(2015/8/19) http://www.straitstimes.com/singapore/education/pay-rise-for-teachers-and-boos t-for-non-grads-among-them
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