2015 年 9 月 16 日 セントラル短資株式会社 総合企画部・企画調査グループ ★ 日銀、金融経済月報(2015 年 9 月)を発表―「わが国の景気は、輸出・生産面に新興国 経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている」―判断を据え置 き。 ・ 9 月 16 日、日本銀行より 9 月の金融経済月報が公表された。なお、9 月 14、15 日開催の金融政策決定会合では、金融市場調節方針の据え置き が決定された。 金融経済月報の冒頭では、「わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている」として、 従来の基調判断が据え置かれたが、新興国経済の影響が言及された。 「海外経済」「輸出」 「鉱工業生産」が「新興国経済の減速の影響」から下方修正された。また、先行きの「輸出」 「鉱工業生産」 「国内企業物価」 も下方修正された。 「企業収益」が「明確な改善傾向にある」と上方修正された。先行きも同様に上方修正された。 ・ ・ ・ 日本銀行金融経済月報における基本的見解の推移 年月 日銀金融経済月報の表現 10 月 11 月 14/12~15/1 月 判断の方向性 消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動などの影響から生産面を中心 に弱めの動きがみられているが、基調的には緩やかな回復を続けている。 消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動などの影響から生産面を中心 に弱めの動きが残っているが、基調的には緩やかな回復を続けている。 基調的に緩やかな回復を続けており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要 の反動などの影響も全体として和らいでいる。 10 月 → 11 月 → 12 月~15/1 月 2~4 月 緩やかな回復基調を続けている。 2~4 月 5~8 月 緩やかな回復を続けている。 5月 ↑ 輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を 続けている。 9月 → 9月 項目の変化(前月の表現と対照) 各論項目 2015 年 8 月金融経済月報 設備投資 緩やかな増加基調にある。 住宅投資 持ち直している。 公共投資 高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。 今後の わが国の 景気展望 (9 月) 物価 九 月 国内企業物価 消費者物価 予想物価上昇率 ( ) 先行き 6~8 月 → 2015 年 9 月金融経済月報 底堅く推移している。 鉱工業生産 → 変化部分に下線 個人消費 輸出 → 新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内 の動きとなっている。 新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内 振れを伴いつつも、持ち直している。 の動きとなっている。 先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。 輸出は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱していくにつれ て、緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減 少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が明確な改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加を続けると予想さ れる。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持 ち直しを続けると予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられる が、その後は、緩やかに増加していくと考えられる。 この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、 米国経済の回復ペースなどが挙げられる。 振れを伴いつつも、持ち直している。 国際商品市況の下落を主因に、3か月前比でみて下落している。 前年比は、0%程度となっている。 やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。 国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面下落を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー 価格下落の影響から、当面 0%程度で推移するとみられる。 この資料は、直近の情報を基に、マーケットにかかわるトピックス・材料をご紹介しております。しかし、情報の確実性・完結性・最終性を表明するものではありませ ん。マーケット環境・規制の変化により、変更される場合があります。また、無断で複製または転送等を行わないようお願い申し上げます。 金融商品のお取引には価格変動等によるリスクがあります。金融商品のお取引には手数料等をご負担頂くものがあります。 金融商品取引法に基づきお渡しする書面や目論見書をよくお読みください。 セントラル短資株式会社 登録金融機関 関東財務局長(登金)第 526 号 日本証券業協会加入
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