留学生リポート アメリカ合衆国・ミネソタ大学 清水達弘 2014 年 1 月から 12 月まで、一橋大学海外派遣留学制度によりアメリカ合衆国のミネソ タ大学に留学しておりました、清水達弘と申します。如水会、明治産業株式会社、明産株 式会社、日本奨学金機構による奨学金のご支援、手続等でサポートいただいた国際課の方々 などのご協力により、海外留学という大きなチャンスを得ることができました。ありがと うございます。 生活について ミネソタ州はアメリカの中でもカナダと国境を接する非常に寒い土地です。特に私が渡 米した年の冬は歴史的にもかなり寒いらしく、-30℃を下回る日もありました。そのような 環境のため、地下や地上のトンネルが発達していて、寮から学校まであまり外を歩かずに 行くことができます。 私の住んでいた寮は狭い部屋一つを二人で分け合うものだったため、非常にむさくるし かったです。それでも安全性やその他のサービスがあるため値段は安くありませんでした。 やはり日本とは違い、住居に関しては安全性という面も重要な要素の一つのようです。 街を歩いていると、銃を持った警官が次々とバスに乗っていく場面に遭遇したり、友達 がカツアゲにあったりすることがありました。それでもミネアポリス(セントポールと並 ぶミネソタ州の最大都市、ミネソタ大学がある)はアメリカでも 3 番目に安全な都市だと いうランキングがあります。 寮では寮食が提供されますが、あまりおいしいものではありませんでした。特に私のよ うにお米を毎日食べたい人にとっては、クオリティの低いお米しか食べられないのはつら かったです。 外でサービスを利用する機会も多くありましたが、これに関しては前評判通りのクオリ ティでした。よく留学生が言う「アメリカのおおらかな雰囲気」を良くも悪くも感じられ たように思います。 授業などで、様々な国から来た学生とかかわる機会がありました。留学を経て国籍によ るステレオタイプで人を判断しなくなったという人の話をよく聞きますが、私は逆でした。 個人個人をよく見ていくと、結局のところ自分自身を含め、考え方や感じ方が生まれ育っ た文化にかなり依存しているように感じました。この違いをお互いに確認してから、認め 合い妥協しあうことで協力しあえるのではないかと私は思いました。 ( 東 西 の キ ャ ン パ ス を 結 ぶ 橋 ) 左 に あ る の は 寒 さ を し の ぐ た め の ト ン ネ ル 授業について 私は Carlson School of Management というミネソタ大学のビジネススクールでファイナ ンスを中心に履修を組みました。アメリカでの授業は日本の授業よりレベルが高いと思い ました。おそらく生徒のやる気があることと教授の要求レベルが高いことが理由なのだと 思いました。アメリカでは MBA の評価が高いことや、就職活動で GPA が重視されること から、日本に比べて学生が大学での勉強に多くの力を割いています。そのため教授がたく さんの課題を出しても学生たちはそれをこなすようになります。また、多くの授業では、 基礎的な内容は知っているという前提で授業が進められたり、グループワークが行われた りします。これは一橋大学での授業のほとんどが基礎的知識をあまり必要としていないの と対照的だと感じました。 授業に関してもう一つ感じたのは、日本は経済的にそれなりの評価のある国だというこ とです。特に国際経営の授業では、日本の独特な商習慣や経営スタイルについて話すと興 味を持ってもらえることが多かったです。 終わりに この留学で学び感じたことはここには書ききれないほどたくさんありました。この経験 は私の将来に大きく影響することは間違いありません。重ねて、今回ご支援いただいた皆 様には大変感謝しております。ありがとうございました。 (2015/02/15) カールソンスクールのカフェテリア。秋学期は毎日ここで昼食をとっていた。 友人宅にて
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