薬学への招待Ⅰ - 国立大学法人千葉大学大学院薬学研究院・薬学部

一年次前期
薬学への招待Ⅰ
Invitation to Pharmaceutical Sciences I(2単位)
1年次前期
必修
(普遍科目)
【担当教員】
教授 齋藤
教授 伊藤
教授 高野
非常勤講師
和季
素行
博之
籠橋
教授
教授
教授
雄二
山口 直人
教授 荒野 泰
教授
西田 篤司
教授 滝口 裕一 教授
関根 祐子
准教授 星野 忠次
非常勤講師 中山 清
石橋 正己
小椋 康光
【授業概要及び目標】
(授業概要)創薬研究には薬物候補の探索研究、化学合成研究、生化学研究、製剤研究など多くの研究
分野がかかわっている。薬学における創薬研究にハイライトを当て、どのような研究が行われているの
か、その概要を講義する。
(目的)薬の開発歴史を学んだ後、がんおよびエイズという病気を取り上げ、それらの病気に対する薬
学研究の進め方について理解する。また、人が健康寿命を長らえるために、環境と人との関わりについ
て理解する。あわせて薬学部研究室を訪問し、実際の研究現場を見学する。大学院生から研究生活につ
いて話を聞き学生自身の将来設計に役立てる。
(到達目標)基本的な薬学研究の進め方を説明できる。
【授業計画及び授業内容】
項
目
授
業
内
容
<授業方法>
講義概要説明、化学と 講義の進め方を説明する。医薬品開発における有機化学
医薬品開発
の役割について解説し、合成医薬品の実例を学ぶ。
<講義>
回
月日
担当者
1
4.16
西 田
2
4.23
山
3
5. 7
斎 藤
東西における薬の開発 古代の東洋(神農本草経など)および西洋(マテリア・
の歴史
メディカ)における本草学の歴史から、現代におけるゲ
<講義>
ノム科学やシステム生物学に至る薬の開発の歴史を概
観する。
4
5.14
石 橋
がんと戦う2
-抗がん剤を探す-
<講義>
抗がん剤の開発について学ぶ。天然素材から医薬品を探
索する手法を解説する。
5
5.21
荒 野
がんと戦う3
-がんを見つける-
<講義>
がんを早期に画像として捉える放射性医薬品の開発と
がんの内用放射線治療医薬品について概説する。
6
5.28
滝 口
がんと戦う4
-がんを治療する-
<講義>
医療現場でがんという病気に対し、どのような医療が行
われているかを解説する。薬と医療のかかわりについて
理解を深める。
7
6. 4
籠 橋
大学で何を学ぶか
-求められる人財とは-
<講義>
社会人として仕事をする際に求められる能力とは何か、
またその能力を身に付けるにはどうすればよいか解説
する。
口
がんと戦う1
-がんの生化学-
<講義>
がん細胞の生化学について解説し、通常の細胞との違い
を学ぶ。細胞の働きを調べる最新技術についてもふれ
る。
14
6.11
伊 藤
エイズを知る1
-エイズの生化学-
<講義>
9
6.18
星 野
エイズを知る2
計算化学という手法を用いて新しい抗エイズ薬をどの
-抗エイズ薬の設計と ように設計するかを解説する。ゲノム創薬についてもふ
評価-
れる。
<講義>
10
11
6.26 石 橋
(金曜、
エイズウィルスが人に感染し、害を及ぼす仕組みを解説
する。
研究室見学
<講義>
薬学部の研究室(亥鼻キャンパス)をグループに分かれ
て見学する。職員・大学院生から大学院で行う研究につ
いて解説を受け、大学で行われている研究に理解を深め
る。
3・4限)
12
7. 2
小 椋
生命を衛る(まもる)
<講義>
環境・生態系と人との関わりについて理解し、環境中の
化学物質が人へ与える影響や、人間活動が環境や生態系
にどのような影響を与えているかについて思考を深め
る。
13
7. 9
中 山
製薬企業における創薬
研究
<講義>
企業における創薬研究の現状と将来像について解説す
る。
7.11 高野・
関根
在宅医療で期待される
薬剤師の役割
<講義>
薬友会生涯教育セミナー・宮木高明記念講演会に参加
し、学術講演会を体験する。
未定
<講義>
未定
14
(土曜)
15
7.16
未
定
【キーワード】
創薬研究 がん
エイズ 感染症 企業研究者 製薬企業
環境
【教科書・参考書等】
教科書: 特に用いない。スライド、プリントなどを用いて講義する。
参考書等:
① 第2回目の講義(担当・山口):「がん遺伝子の発見 −がん解明の同時代史」黒木登志夫著、
中公新書 No.1290.あらかじめ読んでおき、感想レポートを提出すること。
② 第4回目の講義(担当・石橋):千葉学ブックレット「自然の中にくすりを探す」、石橋正己
著、千葉日報社
③ 第6回目の講義(担当・滝口):(ⅰ)「新しい薬をどう創るか-創薬研究の最前線」京都大学
大学院薬学研究科編 講談社ブルーバックス、
(ⅱ)
「がんの最後は痛くない」大岩孝司著 文
藝春秋、(ⅲ)「がんを生きる」佐々木常雄著 講談社現代新書、(ⅳ)病の皇帝「がん」に挑
む-人類 4000 年の苦闘- シーッダールタ・ムカジー著・田中文訳 早川書房
④ 第8回目の講義(担当・伊藤):以下のウェブページを読んでから参加すること。
Using Model Organisms to Study Health and Disease
http://www.nigms.nih.gov/Education/modelorg_factsheet.htm
【評価方法・基準】
授業態度(60%)、レポート(40%)で評価する。
履修開始時に配布する評価基準に基づき各評価を実施する。
【注意】
①10 回、11 回目の授業は6月 26 日(金曜日)の3・4限に行われる研究室見学とする。あらかじ
め予定しておくこと。研究室見学の詳細は通知版にて知らせる。レポート提出が課せられる。6
月 25 日(木曜日)は講義を行わない。
②15 回目の授業は7月 11 日(土曜日)13 時から 17 時に薬学部 120 周年記念講堂で開催される薬
友会生涯教育セミナー・宮木高明記念講演会への参加および感想文提出とする。あらかじめ予定
しておくこと。
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一年次前期
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