[1] 次の文章の空欄に入る語句を解答欄に記入しなさい

[1]次の文章の空所に入る記号、語句を語群から選んで解答欄に符号を記入しなさい(同じ記号、語句を何度使用して
もよい)。1点×10=10点
標準的な IS-LM モデルに外国債券市場を加え、為替レートを内生化したモデルを考える。自国は小国であり、自国経済
の変化は外国に影響を与えないと仮定する。また、自国債券と外国債券は完全代替で、為替レートの将来の値については
静学的期待形成が行われると仮定する。自国利子率を r 、外国利子率を rW とすると、以上の仮定の下で外国債券市場の需
給均衡条件は、
r = rW
となる。貨幣市場の需給均衡条件は、
M / P = L(Y ,r )
と表すことができ、標準的な IS-LM モデルの LM 曲線と同じである。また、自国通貨建て為替レート(円/ドル)を e 、
輸出−輸入を NX で表すと、 NX は e に依存する。したがって、財・サービス市場の均衡条件を示す IS 曲線は、
Y = C (Y − T ) + I (r ) + G + NX (e)
と表すことができる。以上のモデルを図で示すと次のようになる。
r IS1 IS0 IS2 LM1 LM0 LM2
B
A
D
E
G
C
r=rw
F
Y
最初に均衡点がEであったとしよう。政府支出を増加させる拡張的財政政策を実施すると、IS 曲線は[
し均衡点は一時的に[
2
]点に移動する。しかし、[
2
1
]へシフト
]点では自国利子率が外国利子率よりも高くなり、人々
は自国債券を持とうとする。このため自国通貨に対する需要が拡大して為替レートは増価する。為替レートの増価は NX
を[
3
]させ[
4
]曲線を[
5
]へシフトさせるので、最終的な均衡点は[
6
一方、マネーサプライを増加させる拡張的な金融政策を実施すると、一時的に均衡点は[
子率が外国利子率よりも低くなり、為替レートの減価を通じて[
点は[
10
8
]曲線が[
9
]点になる。
語群
ア.IS
キ.A
ス.G
イ.LM
ク.B
ウ.右方向
ケ.C
エ.左方向
コ.D
オ.増加
サ.E
カ.減少
シ.F
解答欄
1
ウ
2
コ
3
カ
4
ア
5
エ
6
サ
7
シ
8
ア
9
ウ
10
ス
]点になる。
7
]点になるが、自国利
]へシフトして、最終的な均衡
[2]物価が一定で外国貿易が存在しない IS-LM モデルにおける政策効果について、例にならって次の表を埋めなさい。
(増加、上昇=〇、減少、下降=×、不変=△を記入しなさい)
ケース
標準ケース(例)
標準ケース
民間投資が利子率に反応しないケース
民間投資が利子率に反応しないケース
流動性のわなのケース
流動性のわなのケース
2点×8=16点
政策
マネーサプライの縮小
減税
政府支出増加
マネーサプライの拡大
政府支出増加
マネーサプライの拡大
国民所得
×
○
○
△
○
△
利子率
〇
○
○
×
△
△
[3] 以下のような総供給関数と総需要関数を考える。
 Y
P = P e (1 + µ ) F 1 − 
 L
M

, G, T 
総需要関数 Y = Y 
 P

総供給関数
P :物価水準、 P e :期待物価水準、 µ :マークアップ率、Y :実質産出量、 L :労働力人口、 M :名目マネーサプライ、
G :実質政府支出 T :実質税額、 F は賃金決定式を表す関数、 Y は IS-LM モデルから導かれる関数である。
(1) 縦軸に物価水準、横軸に実質産出量をとった平面で総供給曲線が右上がりになる理由を説明しなさい。
(4点)
(2) IS-LM モデルから総需要関数を導きなさい。(4点)
(3) このモデルにおける金融緩和政策(名目マネーサプライ増加政策)の効果を、短期と長期に分けて説明しなさい。
(6点)