2012年度北陸武専 圧法の基本1

2012年度北陸武専
圧法の基本1
編集
圧法研究会
前多永憲
頭部の急所の取り方
2012年度の年間目標は圧法36種の基本的マスターが目標です。
頭部正中線上の督脈の急所は前髪の5分上の神庭から上星、しん会、前頂、百会、後頂、強間、脳戸、風府、
唖門までの10種です。
まず基準となるのは両耳を結んだ頭頂にある皆さん良くご存じの百会が基本になります。
急所の基本の間隔は1寸5分です。上星から百会は4寸5分、百絵から風府は6寸となります。
上星から神庭は5分です。風府から唖門は5分です。
つまり1寸5分の基本基本間隔はさらに3等分されて5分が基本間隔となります。
神庭から生え際は5分、唖門から生え際は5分となります。
百会から前髪生え際は5寸5分で、百会から後髪生え際は7寸となります。しっかり覚えてください。
百会は少しへこんだところで赤ちゃんの頃は頭蓋骨がまだ
固まらずヘコヘコと脈打っていたところです。
頭の急所の取り方の基本はまず百会そして神庭、唖門です。
この3つを確定し基準に分配すれば良いのです。
前頂分は3等分、後頭部は4等分と覚えましょう。
これが解れば後は簡単ですよ。
東洋医学の指基準寸法の取り方は図の通りです。
あまり深く考えずにおおよその見当で結構です。
しっかり頭に入れて使いましょう。
大切なのは体格に応じて指同寸を取ることで
あって大人でも普通の人と大きい男では
もちろん寸法取りが違うことはいうまでも
有りません。
つまり東洋医学では、指寸等は臨機応変であり
おおよその感覚的な意味合いが強いのです。
頭を柔軟にして気楽にお気楽に行きましょう。
急所の探り方
急所というのはどこにでも有るのではありません。
筋肉の頂部・一番盛り上がった処或いは筋肉と筋肉の境目、骨格の端部、平面の凹部等に多く観られます。
特に頭部では頭蓋骨と頭蓋骨の境目つまり縫合結合部に有ります。
急所を見つけるポイントとなるのは、周囲と比べてわずかに凹んでいます。
このわずかな凹みを指の腹の感覚で探して、瞬時に押圧するわけです。
経験と勘が頼りになります。
この指の感覚を会得して、体に染みこませることが非常に大切になります。
2012年度北陸武専
圧法の基本2
編集
圧法研究会
前多永憲
上肢部の捕り方の基本
上肢部とは両腕を指しますが一般的には上腕から五指までの総称を言います。
上肢特に肘の前後の急所名は、解りにくく苦労するところですので基本を
解説します。
陰と陽について
東洋医学では、体の表面を陰と陽に分けて区別しています。
陽とは、立ち位で両手の甲を後に向けて立った時の背中側の
日の当たるところを陽と言います。
陰とは、立ち位で上記の逆側つまり日の当たらない側を陰と
言います。
解りやすく言えば、肘頭を境にして外側を陽とし、内側を陰
と表現します。
体幹で言えば、背中側と下肢の裏側が陽になります。
胸腹部や下肢の全面と横面は陰になります。
肘のラインと膊のライン
圧法を勉強して行く中で肘付近の急所の取り方で名称
や理由が良く解らないという質問をよく受けます。
肘の急所に入る前に名称の意味と理由を良く飲み込ん
で下さい。
上肢の急所で「肘」と付くのは、肘のライン付近の
急所であり、陰側か陽側かで「肘陰」「肘陽」と言う
具合になります。
又、この境目に有る急所を「肘谷」と言います。
「膊」と付くのは、肘のラインから指3本程上がった
ところの青霊のラインを言います。
陰側か陽側かで「膊陰」
「膊陽」と言う具合になります。
どのような時に使用するかと言えば、あまり意味は有りませんが、私は相手の肘の曲がり具合によって
自分がどの急所、つまり肘のラインか膊のラインかの使いやすいところを判断して決めます。
これらの急所はとっさに判断せねば間に合いませんので、日頃から訓練を積み重ねておくことが非常に
大切になります。
当然見なくても感覚で取れることが必須になりますね。
やはり只達人には成り得ないのです。苦労と知恵が必要ですね・・・。
頑張りましょう・・・。
腕十字より肘谷攻
肘陽・肘陰同時攻