甲状腺癌の適応拡大

バイエル薬品株式会社
〒530-0001
大阪市北区梅田 2-4-9
TEL 06-6133-7333
www.bayer.co.jp/byl
News Release
バイエル薬品の患者貢献の一環
抗悪性腫瘍剤/キナーゼ阻害剤ネクサバール®、甲状腺癌の適応拡大
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既承認の分化型甲状腺癌から甲状腺癌に適応が拡大
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ネクサバールの国内第 II 相臨床試験データに基づく、日本独自の適応症
大阪、2016 年 2 月 29 日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:カーステン・ブル
ン、以下バイエル薬品)は本日、抗悪性腫瘍剤/キナーゼ阻害剤「ネクサバール®錠 200mg」(一般名:ソラ
フェニブトシル酸塩錠、以下ネクサバール)の効能・効果の 1 つとして 2014 年 6 月に承認取得していた
「根治切除不能な分化型甲状腺癌」について、日本人患者さんを対象に実施された国内第 II 相臨床試
験の成績に基づき、新たに「根治切除不能な甲状腺癌」として厚生労働省より承認を取得しました。ネクサ
バールはこのほかに、2008 年 1 月に「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」、2009 年 5 月に「切除不能
な肝細胞癌」の効能・効果で承認を取得しています。
今回の適応拡大は、より多くの甲状腺癌患者さんに貢献するためのバイエル薬品のオンコロジー施策の
一環であり、日本独自の取り組みです。
本剤の適応拡大について、日本医科大学 大学院医学研究科 内分泌外科学分野 教授 杉谷巌先生は
次のように述べています。「2014 年 6 月、本邦でネクサバールが分化型甲状腺癌に対する初めての分子
標的薬として登場して以来、進行した甲状腺癌に対する治療選択肢が増え、それに伴い外科と腫瘍内科
の連携を含め、診療体制も整ってきました。今回の甲状腺癌におけるネクサバールの適応拡大が、より多
くの患者さんの進行や再発の不安に対する希望となり、甲状腺癌患者さんの更なる治療の発展に貢献す
ることを期待します」
バイエル薬品は、腎細胞癌、肝細胞癌、甲状腺癌においてこれまでに得られたネクサバールに関する知
見を基に、引き続き、適正使用と副作用管理の周知を徹底してまいります。
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安全性対策について
ネクサバールの「根治切除不能な甲状腺癌」の効能・効果の承認条件として、全症例を対象とした使用成
績調査(全例調査)を行うことが義務付けられています。バイエル薬品では、この全例調査ならびに適正
使用推進策の実施に際し、広く医療関係者・医療機関・関係団体に対し、協力要請をしてまいります。ま
た、ネクサバールによる甲状腺癌治療について正しくご理解いただくことを目的として、ネクサバール総合
情報サイト(http://www.nexavar.jp/)において、適正使用や安全性に関する情報を提供してまいります。
ネクサバール®錠(一般名:ソラフェニブトシル酸塩)について
ソラフェニブは世界中で、肝細胞癌、腎細胞癌、分化型甲状腺癌の治療薬として「ネクサバール」のブラン
ド名で販売されています。国によって承認内容は異なりますが、すべての適応症について、100 カ国以上
で承認されています。
非臨床試験では、ネクサバールは腫瘍の増殖に重要な役割を果たす細胞増殖(腫瘍の成長)と血管新生
(腫瘍への血液供給)のそれぞれに関与すると考えられている複数のキナーゼ(Raf キナーゼ、VEGFR-1、
VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-B、KIT、FLT-3、RET など)に作用することが示されました。
バイエルは全世界におけるネクサバールの独占販売権を保有し、米国での売上に対してロイヤルティを
支払います。日本を除いた米国以外の国々での利益は、バイエル社と、アムジェン社の子会社であるオニ
キス・ファーマシューティカル社で分配されます。
てふてふコミュニティ・メッセージサイトについて
バイエル薬品は、甲状腺癌に関わるみなさまに役立つコミュニティになればとの思いから、「てふてふコミュ
ニティ・メッセージサイト」(www.tehutehu.jp/)を開設し、甲状腺癌患者さんから寄せられた体験談や後輩
患者さんに向けたメッセージ、大規模患者調査の結果を掲載しています。その形から蝶々(てふてふ)に
たとえられることが多い甲状腺。「てふてふコミュニティ・メッセージサイト」では、患者さんの声を集めて伝え
ることで甲状腺癌に対する周囲の理解を促進し、適切な患者サポートにつなげることを目指しています。
バイエル薬品株式会社
2016 年 2 月 29 日
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バイエルについて
Bayer: Science For A Better Life
バイエルは、ヘルスケアと農業関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。「Science For A Better Life」と
いうミッションのもと、バイエルはその製品とサービスを通じて、人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献すると同時に、
技術革新、成長、およびより高い収益力を通して企業価値を創造することも目指しています。また、バイエルは、持続可能な発展
に対して、そして良き企業市民として社会と倫理の双方で責任を果たすために、これからも努力を続けます。グループ全体の売
上高は 422 億ユーロ、従業員数は 119,000 名(2014 年)。設備投資額は 25 億ユーロ、研究開発費は 36 億ユーロです。この数
字は、コベストロ社として株式市場に 2015 年 10 月 6 日に上場した高機能ポリマー材料の事業を含んでいます。詳細は
www.bayer.com.をご参照ください。
バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーヘルス、動物用薬品の各事業からなるヘルスケア
企業です。医療用医薬品部門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、ウィメンズヘルスケア領域、眼科領域、画像診断領域に注力
しています。コンシューマーヘルス部門では解熱鎮痛薬「バイエルアスピリン」をはじめ、アレルギー性疾患治療剤や皮膚科領域
に注力しています。動物用薬品事業部は、動物用医薬品の提供を中心にコンパニオンアニマルおよび畜産動物のヘルスケアに
貢献しています。同社は、「Science For A Better Life」 というミッションのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さん
の「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。詳細はwww.bayer.co.jp/bylをご参照ください。
将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に
関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、
将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの
要因には、当社の Web サイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これら
の将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。
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