ご参考資料 ピクテ・マーケット・マンスリー 2016年2月発行 新興国株式市場 Pictet Market Monthly 2016年1月の新興国株式市場 1月の新興国株式市場は下落しました。中国の景気減速や世界経済の先行きに対して懸念が高まりリスク回避の動 きが広がったことや、原油をはじめとした商品市況の悪化などが下落要因となりました。 図表1:新興国株式と主要株式市場の株価指数推移 1月の新興国株式市場 円換算ベース、月次、期間:2013年1月末~2016年1月末 1月の新興国株式市場は月間で下落しました。12月の中国製 造業購買担当者景気指数(PMI)の悪化や人民元の中央レー ト引き下げなどを背景に中国の景気減速懸念が高まったこと に加え、12月の米ISM製造業景況指数の悪化などを受けて 世界経済の先行き懸念が高まり、リスク回避の動きが高まる なか、新興国からの資金流出は拡大し、月初から中旬にかけ て大きく下落しました。また需給悪化懸念から原油価格が急 落するなど商品市況の悪化も株式市場下落の一因となりまし た。下旬には、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加金融 緩和を示唆したことや原油価格の反発などを背景に株式市場 も反発しましたが、月間では大幅な下落となりました。 250 2013年1月末=100として指数化 新興国株式 米国株式 日本株式 200 150 100 50 13年1月 14年1月 15年1月 16年1月 図表2:新興国株式地域別株価指数推移 円換算ベース、月次、期間:2013年1月末~2016年1月末 今後の見通し 200 長期的には、新興国経済は、若い労働人口が豊富であること などを背景に、中間所得層の持続的な拡大や構造変化に後 押しされ、先進国を凌ぐ成長力を有しているとの見方には変 更ありません。 2013年1月末=100として指数化 150 100 新興国株式 しかし、当面は米国の金融政策や中国の経済・政策動向、原 50 アジア 油価格動向などに市場の注目が集まることが予想されます。 欧州、中東、アフリカ 市場の先行き不透明感はリスク回避の姿勢を強め、新興国 中南米 0 株式市場にマイナスの影響を及ぼすため当面注意が必要と 13年1月 14年1月 見ています。原油価格の急落は景気悪化懸念を伴い新興国 株式にマイナスの影響を及ぼしていますが、新興国全体では 原油純輸入国が多く存在し、原油価格の下落は結果的には 図表3:株価動向 製造業のコスト負担の軽減や消費の拡大に繋がると期待され ます。 1ヵ月 新興国株式の様々なバリュエーション(投資価値評価)は特に 株価純資産倍率(PBR)など資産ベースのバリュエーション中 心に過去平均や先進国よりも割安な水準となっています。一 方、新興国株式からは資金が流出しています。こうした環境 下、中国人民銀行(中央銀行)は大規模な資金供給を実施し ており、韓国、台湾、インドなど主要新興国も依然利下げ余地 があることから、こうした政策は景気や株価を下支えするもの と期待されます。このため、世界景気の回復により需要が回 復した場合には、新興国株式は大きく株価が反発する可能性 があるとみており、株価の下落は長期的な投資機会を提供す るものと考えます。 (将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更され る場合があります。) ピクテ投信投資顧問株式会社 15年1月 16年1月 2016年1月末現在 3 ヵ月 半年 -5.3% -5.9% -9.1% -12.1% -12.3% -19.6% -14.0% -20.4% 欧州、中東、アフリカ -3.7% -16.5% -25.0% -23.5% 中南米 -4.1% -12.8% -26.1% -29.7% アジア -6.8% -11.0% -16.9% -17.7% 米国株式(円換算ベース) -4.9% -6.4% -9.1% -1.1% 日本株式 -8.0% -8.2% -14.9% -0.9% 新興国株式(現地通貨ベース) 新興国株式(円換算ベース) 1年 新興国地域別(円換算ベース) 主要市場 ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、新興国地域別:MSCI新興国各地 域別株価指数、米国株式:ダウ工業株30種平均、日本株式:日経平均株 価※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用し円 換算 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ 投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 1 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 月間の国別市場 国別(現地通貨ベース)では、中国は12月の製造業購買 担当者景気指数(PMI)で製造業活動が5ヵ月連続縮小し たことや、人民元の中心レートの大幅引き下げを受け、 経済成長が鈍るなか当局が人民元安を容認していると の懸念が高まったことなどを背景に下落しました。本土 市場ではサーキットブレーカーが発動され、売買停止と なりました。その後、サーキットブレーカー制度を当局が 停止し、中国人民銀行(中央銀行)が人民元の中心レー トを引き上げたことが好感され一時、反発したものの、政 府の取り組みについて投資家の信頼感が後退し再び続 落しました。その後も中国人民銀行(中央銀行)は公開市 場操作(オペ)を通じて約3年ぶりの大規模な資金供給を 行ったものの、景気減速が進むとの懸念を和らげるには 至りませんでした。 図表4:月間国別株価指数騰落率 ブラジルは、商品相場の下落や11月の同国の鉱工業 生産の減少幅が市場予想を上回ったこと、同国の輸 出商品に対する需要が中国の景気減速を受けて一段 と鈍化するとの懸念が拡大したことなどから、主要企 業の財務状況の悪化懸念が高まり下落しました。 インドは、同国の12月PMIが製造業活動の約2年ぶり の縮小を示したことや、主要銀行が不良債権の増加を 明らかにしたことなどがマイナス要因となり下落しまし たが、医薬品や電力の上昇に支えられ市場平均を上 回りました。 タイは、暫定政権による鉄道などのインフラ整備の拡 大や足元の経常収支の黒字維持、潤沢な外貨準備、 インフレ率の低下による利下げ期待などを背景に上昇 しました。 図表5:月間国別 対円為替変動率 現地通貨ベース 2016年1月末現在/前月末比 アルゼンチン タイ トルコ ペルー メキシコ インドネシア ロシア コロンビア ハンガリー チリ モロッコ チェコ マレーシア 南アフリカ 台湾 韓国 フィリピン ポーランド インド ヨルダン 新興国株式 ブラジル パキスタン UAE カタール スリランカ 中国 エジプト ギリシャ -30% 2016年1月末現在/前月末比 3.6% 3.3% 3.0% 1.6% 1.6% 1.6% 1.6% 1.3% 0.9% 0.9% 0.4% -0.1% -0.9% -1.3% -3.2% -3.5% -3.8% -3.9% -4.5% -5.0% -5.3% -6.0% -7.4% -8.8% -10.1% -11.4% -12.4% -17.1% -20.9% -20% -10% 0% 10% マレーシア リンギ ハンガリー フォリント タイ バーツ インドネシア ルピア カタール リヤル パキスタン ルピー エジプト ポンド UAE ディルハム モロッコ ディルハム ヨルダン ディナール チェコ コルナ 香港 ドル チリ ペソ ブラジル レアル 中国 元 トルコ リラ ペルー 新ソル フィリピン ペソ 台湾 ドル インド ルピー 南アフリカ ランド 韓国 ウォン コロンビア ペソ ロシア ルーブル ポーランド ズロチ メキシコ ペソ アルゼンチン ペソ 4.0% 1.7% 1.5% 0.7% 0.7% 0.6% 0.6% 0.6% 0.6% 0.4% 0.4% 0.2% -0.1% -0.3% -0.6% -0.7% -1.0% -1.0% -1.4% -1.9% -2.0% -2.1% -2.7% -2.7% -3.2% -4.6% -6.3% -10% -5% 通貨安(円高) 0% 5% 通貨高(円安) ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、国別株価指数:MSCI新興国各国株価指数 ※トムソン・ロイター・データストリームの提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 2 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 バリュエーション水準 月間の業種別市場 業種別では、金融などが市場平均以上に下落しました。 一方、生活必需品、電気通信サービス、ヘルスケアなど のディフェンシブ(景気の変動に左右されにくい特性)性 の高いセクターなどは市場平均を上回りました。(図表6 参照) 新興国株式のバリュエーション(投資価値評価)は、株価 収益率 (PER)では、依然として先進国を下回る水準に あります(図①参照)。また、株価純資産倍率(PBR)でも、 先進国を下回る水準にあります(図②参照)。今後の株 価動向には注意が必要と考えますが、株価の調整は、 長期的な投資機会を提供するものと考えます。 図表6:月間業種別株価指数騰落率 図①:新興国、先進国株価収益率(PER) 現地通貨ベース 月次、期間:2009年1月末~2016年1月末 30倍 2016年1月末現在/前月末比 生活必需品 -0.8% 電気通信サービス 25倍 -1.1% エネルギー -2.9% 素材 18.0 17.1 15倍 13.4 -4.4% 公益 -4.8% 資本財・サービス -4.9% 新興国株式 -5.5% 情報技術 -5.6% 5倍 09年1月 11年1月 13年1月 15年1月 図②:新興国、先進国株価純資産倍率(PBR) 月次、期間:2009年1月末~2016年1月末 金融 -8.6% -10% 12.7 10倍 -5.3% 一般消費財・サービス 2.5倍 -8% -6% -4% -2% 0% ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、業種別株価指数:MSCI新興国 各セクター別株価指数 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投 資顧問作成 1.5倍 1.3 日次、期間:2006年1月末~2016年1月末 円 2006年1月末=100として指数化 新興国通貨(左軸) 新興国通貨(円換算、左軸) ご参考:ドル・円為替レート(右軸) 2.0 1.9 1.7 2.0倍 1.0倍 ご参考:新興国通貨の推移 140 新興国株式 新興国株式(平均) 先進国株式 先進国株式(平均) 20倍 -1.9% ヘルスケア 新興国 160 通貨高 PER PER PER PER PBR PBR PBR PBR 新興国株式 新興国株式(平均) 先進国株式 先進国株式(平均) 160 0.5倍 09年1月 140 図③:新興国、先進国配当利回り 11年1月 13年1月 15年1月 月次、期間:2009年1月末~2016年1月末 120 120 4.5% 配当利回り 新興国株式 配当利回り 新興国株式(平均) 配当利回り 先進国株式 配当利回り 先進国株式(平均) 4.0% 100 100 80 80 60 06年1月 60 3.5% 3.0 2.7 2.7 2.7 3.0% 2.5% 新興国 通貨安 09年1月 12年1月 15年1月 ※新興国通貨:JPモルガン・エマージング・マーケット・カレンシー指数、 10通貨(ブラジルレアル、チリペソ、中国元、ハンガリーフォリント、インド ルピー、メキシコペソ、ロシアルーブル、シンガポールドル、トルコリラ、南 アランド)を合成した対米ドル指数 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 2.0% 1.5% 09年1月 11年1月 13年1月 15年1月 ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、先進国株式:MSCI世界株価指数 図①~③出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ 投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 3 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑤:製造業景況感指数推移 新興国各国の経済状況 月次、期間:2006年1月~2016年1月 リーマン・ショック後の世界的な景気後退を経て、2009年 半ば以降は内需関連の成長が寄与し、高い成長率で回 復しました(図④参照)。景況感については、中国は景況 感の分かれ目である50近辺を推移しています(図⑤参 照)。 65 60 55 49.4 48.2 50 新興国の経済成長 45 (50が良い/悪いの分岐点) 先進国各国の経済成長見通しは低成長が予想されるも のの、新興国平均では2016年に+4.5%の成長が見込ま れています。中でも、中国とインドは内需拡大などが寄与 し6~7%台の高成長となる見通しです(図⑥参照) 。 40 中国 35 米国(参考) 30 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 ※米国:米ISM製造業景況指数、中国:中国製造業購買担当者指数(集計 開始以降のデータを使用) 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 図④:国別経済成長率推移 図⑥:国・地域別経済成長率見通し 四半期、前年同期比、期間:2005年10-12月期~2015年10-12月期 2016年予想 15% 10% 7.5 8% 6.3 10% 7.4% 6.8% 5% 1.8% 1.6% 0% -5% 4% 2.2 2.8 1.6 2% 1.0 0% 中国 インド ブラジル ロシア 米国(参考) 日本(参考) -4.1% -4.5% ※インド、ブラジル、ロシア、日本は2015年7-9月期分まで 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 -0.6 -1.0 -2% -4% -6% -15% 05年12月 07年12月 09年12月 11年12月 13年12月 15年12月 ピクテ投信投資顧問株式会社 4.5 新 興 国 イ ン ド 中 国 ロ シ ア ブ ラ ジ ル 先 進 国 米 国 ユ ー -10% 6% ロ 圏 日 本 出所:国際通貨基金(IMF)(2015年10月発表)のデータを使用しピクテ投 信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 4 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑨:ブラジルの政策金利と物価上昇率の推移 インフレと政策金利 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 25% 新興国の物価動向は政策金利の動向を見る上で重要な 指標です。アジアの主要国を中心に金融緩和傾向となっ ています。(図⑦~⑫参照) Selic政策金利 消費者物価指数(前年同月比) 20% 15% 10% 5% 0% 06年1月 図⑦:新興国各国の政策金利 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 図⑩:インドの政策金利と物価上昇率の推移 2016年1月末現在 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 18% 12% 2016年1月末 15% 2015年1月末からの変化幅 12% 9% 9% 6% 6% 3% 3% 0% 0% -3% -3% -6% -9% ー ブ ロ エ ト イ イ 南 中 ペ チ マ メ 台 タ ポ 韓 ハ チ 国 ン ェ ラ シ ジ ル ン ン ア 国 ル リ レ キ 湾 イ ラ ジ ア プ コ ド ド フ シ ガ コ シ コ ン ル ト リ リ ネ ア ド カ シ ア -6% 06年1月 レポ・レート リバース・レポ 消費者物価指数(前年同月比、14年1月から) 卸売物価指数(前年同月比) 08年1月 10年1月 14年1月 16年1月 ー ー 図⑪:中国の政策金利と物価上昇率の推移 ー 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 12% 貸出基準金利(1年) 預金基準金利(1年) 消費者物価指数(前年同月比) 8% 図⑧:国・地域別物価上昇率の推移 12年1月 前年同月比、月次、期間:2010年1月~2016年1月 4% 15% ブラジル 中国 インド 日本 米国 ユーロ圏 0% 10% -4% 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 図⑫:ロシアの政策金利と物価上昇率の推移 5% 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 23% 0% 18% -5% 10年1月 リファイナンス・レート(06年10月から13年9月まで) 政策金利(2013年9月から) 消費者物価指数(前年同月比) 13% 12年1月 14年1月 16年1月 ※日本・米国・中国・インド・ユーロ圏は2015年12月末まで ※物価上昇率:各国・地域消費者物価指数(前年同月比)、インドは参考 値として卸売物価指数(前年同月比)を掲載 図⑦⑧出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投 信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 8% 3% 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 ※図⑩~⑪の物価指数は2015年12月末まで 図⑨~⑫出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 5 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図⑬:原油価格の推移 原油、商品市況 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 160 商品市況は、世界景気の不透明感や需給見通しの悪化 などを背景に低調に推移しています(図⑬、図⑮、図⑯ 参照)。 金については新興国における実需に加え、安全資産とし ての需要もあります(図⑭参照)。原油や商品価格の下 落はブラジルや南アフリカなどの資源を輸出する資源国 の経済にとってマイナス要因となる一方、その下落が消 費を中心にプラス要因となる国もあり、注目の指標のうち の一つです。 ドル/バレル 140 120 100 80 60 40 20 0 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 図⑭:金価格の推移 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 2,000 ドル/トロイオンス 1,500 1,000 500 0 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 14年1月 16年1月 図⑮:商品指数の推移 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 500 400 300 200 100 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 図⑯:銅、ニッケル価格の推移 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 12,000 ドル/トン ドル/トン 9,000 45,000 6,000 30,000 15,000 3,000 原油価格:WTI先物(直近)価格、金価格:金現物価格(ロンドン市場)、商 品指数:CRB指数、銅、ニッケル価格:LME銅、ニッケル価格指数 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 60,000 銅価格(左軸) ニッケル価格(右軸) 0 0 06年1月 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 6 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 リスク 新興国経済のリスクの高さを示す指標のひとつであるド ル建て新興国債券と米国債との利回り格差は、世界的な 信用不安が高まった2008年に急拡大しましたが、その後、 世界経済の回復期待などを背景にリスク回避の動きが 弱まる中で縮小してきました(図⑰参照)。その後、ユー ロ圏諸国の債務問題で一時拡大しました。 直近では、中国の景気減速懸念などがリスクの拡大要 因となっています。 図⑰:ドル建て新興国債券と米国債の利回り格差 月次、期間:2006年1月末~2016年1月末 9% リスク 高 8% 7% 6% 5% 4.6 4% 3.3 3% 平均 2% 1% 0% 06年1月 リスク 低 08年1月 10年1月 12年1月 14年1月 16年1月 ※新興国債券と米国債の利回り格差は、JPモルガンEMBIグローバル・ ディバーシファイド指数のソブリン・スプレッドを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 7 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 新興国株式投資 図⑲:高配当日本株式と日本株式のパフォーマンス ~ 新興国高配当株式に注目 月次、期間:1970年1月末~1980年1月末 新興国株式投資において特に注目したいのは、配当利 回りの高い銘柄(新興国高配当株式)です(図⑱参照)。 700 1970年1月末=100として指数化 かつて新興国であった日本では、1970年から1980年にか けて大卒初任給は約2.9倍に、1人あたりGDP(国内総生 産)は約2.9倍、消費者物価指数は約2.3倍に拡大しまし た(図⑳参照) 。 600 この間、日本株式市場では経済成長を反映し、株価は日 本株式平均で3.2倍に上昇、なかでも高配当の日本株式 は6.5倍に上昇し、配当利回りの高い銘柄がより高い収 益を得ることができました(図⑲参照)。 400 6.5倍 高配当日本株式 500 3.2倍 300 日本株式 200 100 0 70年1月 図⑱:新興国高配当株式と新興国株式のパフォーマンス 円換算、月次、期間:1998年1月末~2016年1月末 700 75年1月 80年1月 ※高配当日本株式:TOPIX構成銘柄を基に野村證券が算出した指数、日 本株式:TOPIX 出所:野村證券金融工学研究センターのデータを使用しピクテ投信投資顧 問作成 1998年1月末=100として指数化 600 新興国高配当株式 図⑳:1970年、1980年の日本の各種データ比較 新興国株式 1970年 500 大卒初任給額 400 39,900 円 114,500 円 約2.9倍 300 1人あたりGDP 200 70万円 200万円 約2.9倍 100 0 98年1月 1980年 消費者物価指数 04年1月 10年1月 31.8 73.9 16年1月 約2.3倍 ※新興国高配当株式:MSCI新興国高配当株価指数、新興国株式:MSCI 新興国株価指数、株価はすべて配当込 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資 顧問作成 ※2005年基準。各1月の月次データ 出所:総務省統計局のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 上記のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆あるい は保証するものではありません。 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 8 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図表7:ブラジル 図表9:インド 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 140 160 2013年1月末=100として指数化 2013年1月末=100として指数化 120 140 100 120 80 100 60 40 13年1月 55 80 MSCI株価指数 ブラジル MSCI株価指数 新興国株式 14年1月 15年1月 60 13年1月 16年1月 MSCI株価指数 インド MSCI株価指数 新興国株式 14年1月 15年1月 16年1月 2.2 円/レアル 円/ルピー レアル高 50 ルピー高 2.0 45 1.8 40 1.6 35 ブラジル レアル 1.4 30 インド ルピー レアル安 25 13年1月 14年1月 15年1月 1.2 13年1月 16年1月 14年1月 ルピー安 15年1月 図表8:ロシア 図表10:中国 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 140 160 2013年1月末=100として指数化 120 140 100 120 80 100 60 40 13年1月 4.0 14年1月 15年1月 60 13年1月 16年1月 22 円/ルーブル 2013年1月末=100として指数化 80 MSCI株価指数 ロシア MSCI株価指数 新興国株式 ルーブル高 3.5 16年1月 MSCI株価指数 中国 MSCI株価指数 新興国株式 14年1月 15年1月 16年1月 円/元 元高 20 18 3.0 16 2.5 2.0 14 ロシア ルーブル ルーブル安 1.5 13年1月 14年1月 15年1月 16年1月 12 10 13年1月 元安 中国 元 14年1月 15年1月 16年1月 ※期間:2013年1月末~2016年1月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 ピクテ投信投資顧問株式会社 巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。 9 10 ご参考資料 Pictet Market Monthly 新興国株式市場 図表11:韓国 図表13:南アフリカ 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 140 160 2013年1月末=100として指数化 120 140 100 120 80 100 60 80 MSCI株価指数 韓国 MSCI株価指数 新興国株式 40 13年1月 0.13 14年1月 2013年1月末=100として指数化 15年1月 16年1月 円/ウォン MSCI株価指数 南アフリカ 60 13年1月 12 MSCI株価指数 新興国株式 14年1月 15年1月 円/ランド ウォン高 0.11 11 0.09 10 ランド高 9 0.07 韓国 ウォン 0.05 13年1月 14年1月 南アフリカ ランド ウォン安 15年1月 16年1月 8 13年1月 14年1月 ランド安 15年1月 図表12:台湾 図表14:トルコ 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 株式指数(現地通貨ベース)と対円為替レート 160 140 2013年1月末=100として指数化 140 120 120 100 100 80 80 60 13年1月 4.5 16年1月 14年1月 15年1月 16年1月 台湾ドル高 円/台湾ドル 2013年1月末=100として指数化 60 MSCI株価指数 台湾 MSCI株価指数 新興国株式 4.0 16年1月 MSCI株価指数 トルコ 40 13年1月 MSCI株価指数 新興国株式 14年1月 15年1月 16年1月 70 リラ高 円/リラ 60 3.5 50 3.0 2.5 2.0 13年1月 40 台湾 ドル 14年1月 トルコ リラ 台湾ドル安 15年1月 16年1月 30 13年1月 14年1月 リラ安 15年1月 16年1月 ※期間:2013年1月末~2016年1月末 ※トムソン・ロイター・データストリームが提供する為替レートを使用 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成 当資料をご利用にあたっての注意事項等 ●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した資料であり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の 推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の 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