正則不完全溶液 2成分a、b系の正則溶液の Helmholtz 自由エネルギー F は、 F = F a + F b + ΔF ここで Δ Fは混合による自由エネルギーの変化分である。 Δ F = -kT・ln{∑g・exp(-wNab/kT)} (1) Bragg-Williams の近似では、 Na Nb N a+ N b k: Boltzmann 定数 T: 絶対温度 g: a 分子 Na 個と b 分子 Nb 個を空間に配置するしかたの数 ( N a + N b)! N a ! N b! w: a と b の一組あたりの混合エネルギー z: 1分子あたりの配位分子数 N ab = z となる。 モル分率 x と純粋液体の蒸気圧を p 0とすると、蒸気分圧は下記のようになる。 pa = p 0 a・x・exp(zw(1-x)2/kT) pb = p 0 b・(1-x)・exp(zw・x 2/kT) (2) Guggenheim の近似では、気体反応 aa+bb→2ab に関する質量作用の法則の類推から、 N aa N bb 1 2w = exp( ) 4 kT ( N ab ) 2 以上より蒸気分圧は下記のようになる。 1 kTln ( pa / pa 0)= z [ln( √ 4x(1−x)exp( 2w/ kT )+(2x−1)2+ 2x−1)] 2 1 z−2 2 − z [ln( √ 4x (1− x) exp(2w /kT )+(2x−1) +1)− ln ( x)] 2 z 1 kTln ( pb/ pb0 )= z [ln ( √ 4x (1− x)exp( 2w/kT )+(2x−1)2−2x +1)] 2 1 z−2 − z [ln( √ 4x (1− x) exp(2w/ kT )+(2x−1)2 +1)− ln(1−x )] 2 z w がプラスならば Raoult の法則からのはずれはプラスとなり、w がマイオナスならば Raoult の法則からのはず れはマイナスとなる。 また、特定の条件で 2 相分離が起こる。 [参考文献] ラシブルック 「統計力学」 白水社 1955
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